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官僚を辞めてマフィアのボスになった男=地方官僚と黒社会の結託―中国

2012年01月17日

地方官僚が黒社会(マフィア)の保護者になっているのは中国ではよくあること。今回、さらに一歩進んで、元官僚が自ら 黒社会を組織していたという画期的なニュースが報じられた。2012年1月16日、中国広播網が伝えた。


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Business End / R0Ng

「保護傘」という言葉がある。地方官僚が黒社会のバックについて保護していることを意味する。もちろんタダで保護してやるわけではない。地方官僚にもいろいろとマージンがわたることになる。加えて「非合法の暴力」という便利な道具も手に入る。交通事故を起こした「官二代」(官僚の息子)がどこかに電話すると、謎のチンピラ軍団が出てきて相手を袋だたきにする……という話もよくある。

というわけで、腐敗した地方官僚と黒社会はセットの存在なのだが、今回の事件が画期的なのは元官僚みずからが黒社会のボスになっている点だ。

16日、山西省運城市永済市人民検察院は記者会見を開き、同市元官僚の馬鋒が率いる黒社会を摘発したことを発表した。傷害、ゆすり、銃器弾薬の違法売買、取引強要、脱税など13項目の犯罪を犯したという。組織メンバーは55人。うち51人がすでに拘束された。

元官僚ということは、現役官僚とも太いパイプを持っている。国土局、住宅建設局、さらに警察など68人もの官僚が馬鋒がらみの不正に手を貸していたことが発覚した。うち12人に対してはすでに司法手続きが始まっている。

この馬鋒事件については、まだ永済市人民検察院の発表しか情報がなく、詳細がわからない。検索すると、ネット掲示板に「永済市の王、馬鋒が捕まった」というスレは立っていたが……。中国地方都市の汚職と暴力の蔓延について、きわめて貴重な事例となりそうな馬鋒事件。どっかの雑誌が特集してくれないかな、と楽しみにまっている。

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