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男が料理が作るのは当然!社会主義事情が生み出した中国クッキング男子(百元)

2012年02月07日

■中国人「中国の男は料理が出来ないと困る」■

*本記事はブログ「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年1月27日付記事を許可を得て転載したものです。


天府家常菜
天府家常菜 / Prince Roy

■中国人男性は毎日、食事の仕度をする?


今回はオタクネタではないのですが、食べ物ネタを探している時に見つけたネタで一つやらせていただきます。

先日日本で放映されたバラエティ番組の「なかよしテレビ~日中韓!ホンネで言いたい放題SP~」で紹介された中国事情が中国の方にも伝わって話題になっているようです。

この番組で紹介された中国関係のデータに関しては同意やツッコミなどの反応がイロイロと出ているようでしたが、中でも「中国では食事の支度をほとんど毎日する男性が24.7%」というのが特に話題になっているようでした。
 
またそこから更に「中国の男性の料理の出来る割合」といった話になったりしているようなので、今回はその辺についてのやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国ネット民の議論

この間日本で放映されたテレビ番組で、毎日料理をする男性が中国は24.7%、日本はわずか3.8%だと紹介されていた。これは驚くような数字なんだろうか?

うーむ、毎日料理となると分からんが、料理できる男ってことならかなり多いよね。

番組のデータをどこの地方で取ったのか分からないから何ともいえんが、上海とかは飯作れる男性が多数派だよね。作れないのってせいぜい2、3割くらいじゃない?

中国の男は料理が出来ないと困る。女性と付き合うとか家庭生活の役割だとかの話以前に、自分の飯の面倒は自分でみないといけないから。

これ、「ほとんど毎日料理作る」の感覚が日本と中国ではかなり違うというのを説明していないね。
日本と比べると、中国はレストランとか以外にも街のスタンドとかで簡単に食えたりするから外食する割合がかなり高い。日本の家の飯の作り方や頻度は中国の感覚だとかなり手間をかけている、めんどくさいものに感じられるんだがな。

考えてみればウチの家ではオヤジが飯作ってたな。飯の買い物や洗い物も基本的にオヤジと俺。でも、ウチのオヤジはなんか非常に男権主義的な人間だったから、女性に優しいとかいうのとは違う気がする。

飯作るのと、男尊女卑だとか男女平等だとかは別の話だろ。普通に「美味しいものが食いたい」ってだけじゃないかと。自分が作った方が美味しくできるから作っているケースが結構あると思う。

俺の住んでる所だと男は大きくなったら普通に飯は作れるようになるという印象だ。
ただ、便利だし自分で作るより美味しかったりするから外食や買い食いメインになって自分で作らなくなるのも多い。

てか、ウチの国では家庭で料理を作る習慣が一時期消えたからね。アレが良いのか悪いのかはさておき、あの過程で料理するのが女性の役目だという意識が消えたってのはあるかも。

確かにそれの影響はありそうだね。男が飯を作るようになったのって大体俺達のオヤジの世代くらいからかも。それより上の爺さん世代になるとずっと厨房に立ったことが無いって人ばかりだし。

ウチの国は家庭料理の習慣が一旦リセットされているからなぁ。その後は趣味に走る人間が多く、美味い物をたくさん食いたいという欲望も強い男の方が料理するようになっているのかも。

日本は「料理を作る」というスキルが恋愛や結婚等の上で強力な武器になるけど、現代中国ではそうでもないってのが大きかったりするんじゃない?「異性に料理を作ってあげる」ということによる利益や、「料理が出来る」ことによる社会的な評価がそれほどでもないからウチの国では昔に比べて料理スキルを覚える女性が少なくなり、料理スキルを覚える男性が増えたんじゃないかと。

男が厨房に立たないっていう習慣、ウチの国でも一応地方によってはまだ残ってるみたいだね。武漢とかはそういった空気が残っているという話を聞いたことがある。でも武漢って恐妻家が多いことでも有名だから、やはり男女の権利がどうこうというのと飯を作ることは違うのかもしれん。

まぁ、飯を作れる=全ての食事を自分で作って食べるってわけでもないしね。ウチの国の人間は、何かに備えておくの好きだし。

今の時代、男は飯が作れないと飢え死にするだろ……。今はもう「単位」が機能していて学校や会社が飯の提供まで管理していた時代じゃないんだからさ。女ならおごってもらったりできるかもしれないが、男はそうもいかん。

レストランなんかのレベルでは無いが、材料と調理用具一式あればなんとか食えるものが作れるってレベルなら普通にごろごろいるでしょ。てかむしろ作れないヤツを数えた方が早い。俺の知り合いで作れない男は片手で数えられるくらいしかいない。

ウチの会社って女性社員の方が多いのに、「料理ができる」と言えばみんな男性社員なんだぜ……。同僚で集まって騒ぐときなんて、料理担当全部男だ。

料理は趣味的な面もあるからハマるやつ多いよね。気分転換に楽しめるし、実利的だし。日本だと「男子厨房に入らず」な教育を受けているから料理する男が少ないんじゃないかな。

飯作るのは楽しめるからいいんだけど、片付けがめんどくさいよね。それさえなければもっと飯作ってるって人多いと思うんだ。

あー、ウチの親戚を考えてみると料理がうまいのは男の方が多いかな。オヤジもオフクロも料理できるけど、俺はオヤジの味の方が好みだし。あと、壊滅的に料理が下手なのがイトコの女性陣に数名いるなぁ……

料理のレベルで思い出したが、この調査はたぶん前提条件の段階でちょっと問題があると思う。これは私も日本に行って初めて気づいたんだが、中国と日本では「一度の食事で作る家庭料理の種類」が違う。日本では中国の家庭みたいな「炒め物+主食だけ」みたいなことやったらダメらしい。

ああ、確かにそれはあるな。日本では味噌汁と主食とメインの料理に加えて何品か加わるのが普通で、これをできなければ家庭料理としては微妙だと判断されるとか。だから、そういうのを作ってそれに子供の弁当(これも主食と複数のおかずだ!)まで作るという日本の主婦の料理スキルと時間の配分は信じられん。専業主婦だから可能なのかとも考えたが、普通に仕事しながらそれを成立させている人も少なくないという話だし……

そう考えると、日本人で「料理が出来ない」っていう人間の想定しているレベルってのがちょっと分かんなくなってくるな。案外日本人の男でも料理できるって人多いのかね。
ちなみに私は四川人だけど、たぶん四川の男は7~8割は料理できると思う。

俺の知っている限り、自分の親戚で料理できるのはほぼ全部男だわ。中にはプロの料理人もいる。そして知っている限り女性陣には料理できないのが多い。てか、俺の母親も結婚当時料理できなかった。最近になって俺の勉強のサポートで食事をどうこうするようになってから料理を覚えた。
ただ、母には悪いんだが俺はオヤジの作る料理の方が好きなんだよね……

炒めたり焼いたりが出来るレベルってことならわりと珍しくないし、男女どちらも半分くらいは可能だと思うんだが。

私達若い世代になると料理できるかかなり怪しくなるよ。男性もそうだけど、特にヤバいのが女性。今まで寮で同室になったり、ルームシェアをしたりした女性の中で料理が出来るのに出会ったことが無い。

今の若い女性は料理を覚える機会が無いからね。男性も勉強漬けなのは一緒だけど、まだ食い意地があるから自分で料理覚えるし。ウチの学科では週末に学生が集まって簡単なパーティみたいなことやったりするんだけど、エプロンつけて火の前で動いているのはみんな男だよ。

そういやそうだ。俺達の方も友達同士で集まるときとか男は一人一品作るけど女は座ってテレビ見てるだけだ……

これ、80後や90後なんかの若い層で男女別に料理できるかどうかを調べた方が面白い数字が出るかもね。

とまぁ、こんな感じで。


■中国の特殊事情

料理についての習慣や感覚は、日本と少々違う所があるようでした。

上の発言にもありますが、中国の家庭における料理に関する感覚というのはちょっと特殊な事情があったりします。中国は政治的な理由から、一時期食事は全て職場や団体等の「単位」関係の食堂で食べるようになっていまして、その結果家庭で料理をするという習慣が一時期消滅していました。
 
私が昔北京にいた頃に聞いた話では、解放後の比較的早い時期に作られたモデル宿舎は調理設備無し、共同炊事場も無しの「家での料理」を想定していない作りだったそうです。今ではそういった制度は無くなりましたが、この時期の影響もあるのか、中国では日本に比べて外食が続くことへの抵抗は少ないようですし、家庭で料理をするということについても趣味的な面が強いのかもしれませんね。

 コメント一覧 (2)

    • 1. やもめ
    • 2012年02月07日 13:45
    • 我が天津の会社の従業員達も、独身女子達は全滅ですね。
      皆さん料理出来ないそうです。
      「結婚したらどうすんだ!?」と聞いたら、「彼が出来るから問題無い」だとさ。
    • 2. Chinanews
    • 2012年02月07日 18:44
    • >やもめさん
      www いい返事ですねw
      私の中国人の友達でも、実家暮らししている間は親がご飯を作ってくれるので、料理はほとんどしないという人が多い印象です。

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