■中国での書類申請は滅茶苦茶面倒臭いを実体験■*本記事はブログ「オレ的中国の実態」の2012年2月19日付記事を許可を得て転載したものです。
Jul12583 / David Boyle
■コピー1枚をゲットするための冒険「機構代碼証書復印件」(法人登録コード証書コピー)が必要になりました。ので、冬休み中に大学の方に向かいました。最初は「ただのコピー1枚だ。すぐ出来るだろ」と考えていましたが、中国での書類申請を甘く見すぎていました。
春節前、校長事務室に電話。「招待書と理由書書いてくればその場ですぐに発行します」と自信満々に教えられる
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安心してベトナム旅行をエンジョイ
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帰国後、念のためもう一度、校長事務室に電話で確認
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「これは人力資源処の管轄範囲です」
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あれっ?
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「まずは人力資源処のサイトで申請書を記入してください」
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えっ?
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「…そしてプリントアウトして、XXとXXとXXで判子を押してきてください、そしたら発行します」
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ええええええええええええええ?
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必要な期限が差し迫っているので、素早く申請書を記入。一目散で大学へ急ぎプリントアウトする
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判子・サインの欄が六つもあるのを見て放心状態……
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クソ寒い中、仕方なく、まず自分の学部の事務室へ向かう
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役員A:「これはXXX室に行って」
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役員B:「これはまずXXX室に行って役員Cにサインしてもらいなさい」
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役員C、会議で不在……
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結局、役員Dがサインして判子を押してくれた
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俺:「次のこの学生処ってどこですか?」
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役員B:「知りません、分かりません(キッパリ)」
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態度にむかついたから、わざと相手が聞こえるぐらいの舌打ちをしてやった
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二つ目の判子を押してくれる「学生処」と「教務処」は一緒の建物だろうと思い、教務処へ向かう
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「学生処はここにありませんよ」
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ぐおおおおおおおお
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クソ寒い中、後戻り。学生処へ
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何も聞かれないまま、学生処での判子とサインをゲット
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クソ寒い中、本日二度目の教務処へ
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「まず一階に行って審査してもらいなさい」
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先に言えよ
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中年女が黙々とネットでの申請書を審査した
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三階へ戻り、教務処での判子とサインをゲット
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四階の人力資源処へ、ラスボス感半端ない
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やっと人力資源処の判子とサインをゲット
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「3~5日後に携帯メールで知らせますから、その時取りに来てください」
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えええええええええええええええ、たかがコピー1枚にこんなに時間が必要とは……
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処長のサインが必要、でも処長は会議中。なんとか粘って、早めに処理してくれることにした
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今日はもう無理だから、帰宅
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次の日の朝八時過ぎに「取りに来てください」のメール(早く出来るじゃんかよ)
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雨の中の登校…
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ようやく「機構代碼証書復印件」を手に入れる
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提出しておしまい
何このメトロイド並のアイテムゲットの屈折さ!
実のところ、肉体的苦労は書いてある倍ぐらいです。あと、不快感、イライラ感、ひとつの場所で済ませろ感は三倍ぐらいです。
■Chinanews補足Alexさん、お疲れさまでした。「ディスイズ官僚主義」というべきのすばらしいエピソードですね。
中国はまだまだ途上国、手続きなんかいい加減なもんだろと思うかもしれませんが、なにせ世界最古の官僚主義の伝統に社会主義的官僚主義がキメラとなって、最強に七面倒臭い手続きが整備されています。その上でコネや賄賂でスムースに手続きが進むなんていう裏技もあったりして、まさに迷宮状態に。
とはいえ、他の途上国なんかと比べると、手続きが面倒だけどちゃんとやってくれるだけまだいいのか、と思わないでもありません。私の友人が以前、ギリシャに留学したことがあるのですが、留学生用の滞在許可証が発行されたのは入国からほぼ1年後、帰国間際だったとか。手続きを求めて行政オフィスのまわりには留学生が十重二十重に取り囲んでいたそうですが、それでも職員は悠々とマイペースに仕事をし、昼寝時間もしっかり休んでいたとの話でした。
そういう話を聞くと、中国もまだまだイケているほう、なのかもしれません。
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