*本記事はブログ「The Useless Journal of CHINA」の2012年3月9日付記事を、許可を得て転載したものです。
Great Hall of the People 人民大会堂 / ssr.ist4u
■多維渾身の現場レポート
9日の両会は重慶市人民代表のメディア開放日だったものの、多くの海外メディアが「事前にネット申請をしていないから」という理由で会見場に入れてもらえず、揉み合いの混乱状態になっている模様。以下、多維新聞のレポートを順次お伝えします。
■どうした約3000人
中に入れた海外メディアはアメリカ、日本のメディア等、10数社だけの模様。鳳凰網、聯合早報なども入れたみたい。
■熊のぬいぐるみくらい置いたらいいのに
会場には王立軍が座るはずだった席が、空席としてあった模様(笑)。
■おもんない、おもんないぞ
会議後、中国時間10時28分よりメディアの質疑応答開始。一発目はCCTV、二発目は農民日報。続いて人民日報、光明日報と大陸メディアの質問が続く。薄煕来は光明日報の質問で初めて口を開いた模様。
■来た来た~!
香港のメディアが王立軍事件について質問。「薄煕来書記は王立軍の問題について、あなたご自身の今後をどのようにお考えですか」
薄煕来:「王立軍は打黒の責任部署の一部分にすぎない。個人的には大変痛ましく、人はわからないものだと思う。しかし打黒を否定することはできないし、十八大の問題など考えてはいない。十八大を迎えるにあたりすべきことは、重慶自身をよりよくすることだけだ。」
■かみ合ってないのは、訳が下手だからとお考えください続いて王立軍について質問したのは、ドイツ通信社。
「書記と王立軍は非常に親しく、彼が現在のようなことになり、書記はどのようなお気持ちですか?」
薄煕来:
「打黒は重慶市の施策であって、王立軍はその一人にすぎない。しかし彼は最前線に立っていたため、色々と論議を受けていたのだろう。この問題は、上層部には報告してある。」
■重慶宣伝部涙目(笑)香港有線の質問:
「薄煕来書記が辞職したのでは、という噂もありましたが?」
薄煕来:
「ありもしないでたらめだ。昨日の全人代全体会議に出席しなかったのは、体調があまりよくなかったからだ。」
(⇒昨日の重慶市スポークスマンの「体調は問題ない」と異なる御発言ですな)別の質問「十八大後に重慶を離れるかどうか、お聞きしたい」
薄煕来:「外部で色々と言われているようだが、すべて噂だ。王立軍の出奔は意外だったが、彼の業績を抹消するようなことはない。」
■おいおい重大発言やのう質問:「胡錦濤国家主席が、まだ重慶に視察に来たことはないが?」
薄煕来:「胡錦濤主席は、重慶を非常に重視しておられる。2007年に重要部署(314総体部署)を提出し、自分がリーダーとなっている重慶はこのようになっている、と。私自身は、胡錦濤主席はいつか重慶に視察に来られると信じている。」
緊急電話(笑)のために薄煕来退席。記者会見は15分の休止となる。
約8分後に薄煕来が戻って来た模様。「調査を受けたのかどうか」については「ない。」とだけコメント。
■正直びびった、と(ちなみに中国時間の12時13分)再び王立軍について質問。「王立軍がアメリカ領事館に入った後、どのような措置をとられたのでしょうか?」
薄煕来:「黄奇帆市長が領事館に赴き、王立軍と面談した。そして黄奇帆市長は戻って来た。重慶で起きた出来事については、私が全ての責任を負うべき立場だ。”王立軍事件”が発生した時、非常に突然でびっくりした。」
■すごいオチが待っていました(爆笑)「重慶の”唱紅打黒”は今後も続くのか?」
薄煕来:「続けていく。「打黒」については、必然的に一部の利権に触れることなるから、中傷は免れ得ない。しかし自分の家族にまで言いがかりをつけるような言説には、強い憤りを感じる。ちなみに、息子の瓜瓜の学費は全て奨学金だ。」
ー中国時間12時25分、記者会見終了ー
(
多維新聞)
■くわばら、くわばらちなみに8日は、直轄市のトップを勤めた常務委員がそれぞれの人民代表団審議に参加。北京には賈慶林、上海には次期様こと習近平。天津にはムービースタアこと温家宝、といった具合に。しかし重慶は賀国強ではなく、なぜか公安トップの周永康常務委員が参加。薄煕来は午前の全人代全体会議は欠席したものの、午後の周永康臨席のグループ審議には出席した模様。
(
多維新聞)
■口は災いの元5日に報じられた鳳凰網の黄奇帆重慶市長インタビューについて、中央の領導が「ブチ切れ」レベルにお怒りの模様。(
多維新聞)
■つぶやきは災いの元「王立軍事件に関係する資料を持ってたんだけど、公安に持っていかれた」と微博でつぶやいちゃった、重慶市人民代表の張明渝氏が北京でえらい目に遭うてる模様。
浦志強(張明渝の顧問弁護士)本日(8日)になっても彼とは連絡が取れていません。それに今日の午前中には、北京公安局豊台分局の人間が4・5名私の元に来て、ずっと付いて来るのです、何の手続きもなしに。恐らくは張明渝氏が記者会見に出ることを心配しているのでしょうが、私は彼から何の知らせも受けていません。私は公安に『北京の公安は北京で起きた事件に対処するのが仕事だろ?なんで重慶で起きたことに手出しするんだ?』と。まあ何も答えてはくれませんでしたがね。
(
BBC中文網)
■こういうのは全文のっけて下さいよ読売新聞が艾未未の単独インタビューに成功。3日付けで掲載されてました。
(
読売新聞)
■監督のテイストが全然違うような。。。日中韓合作で制作が進められている映画「楊貴妃」で、主演兼出資者でもある范冰冰が自身の登場シーンを増やすよう脚本の書き換えを要求、共演の小栗旬のシーンが大幅に削られ、オン・ジュワンに至っては全部カットという悲劇に。監督のクァク・ジェヨン(代表作に「猟奇的な彼女」「僕の彼女はサイボーグ」他)は既に「やってらんねえ!」と降板し、現在は田壮壮が監督に起用されている模様。
一方で制作会社の春秋鴻文化投資の広報は、「監督降板の原因は、范冰冰にはありません。理由は後日発表致します」と報道を否定している模様。(
鳳凰網)
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*本記事はブログ「The Useless Journal of CHINA」の2012年3月9日付記事を、許可を得て転載したものです。