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2012年03月14日
*写真は中国マイクロブログに投稿されたもの。14日、ドルマ広場前と説明されている。
14日付TibetTimesによると、2012年3月14日、アムド・レプコン(青海省黄南チベット族自治区同仁県)でチベット人による焼身抗議があった。抗議者はロンボ(ロンウォ、隆務寺)僧院の僧侶ジャミヤン・ベルデン(34歳)。午前10時半ごろ、僧院前のドルマ広場でのことだった。
インド・ダラムサラ在住のシャルチョク・ククタによると、現場には軍と宗教部の役人がすぐに到着し、
ジャミヤンをマロの病院に運び込んだという。その後、間もなくしてベルデンは僧院に戻された。焼身抗議後、僧院前の広場には僧侶や一般のチベット人が数多く集まり、祈祷したり抗議の声をあげていた。軍隊、武装警察も僧院を包囲。緊張が高まっているという。
TibetTimesによると、
シャルチョク・ククタ は「生死も不明。焼身の際に何を叫んだかも分からない」と
ジャミヤンの状況について説明している。「僧院に戻された理由もはっきりしない。治療しても無駄だとあきらめられたのか、あるいは病院だと中国側に奪われる可能性があると思ってチベット人たちが僧院に運び込んだ可能性もある」とコメントしている。
中国マイクロブログにも関連する書き込みがあった。@uralungtaさんの翻訳によると、僧院前には「民衆が集まりデモの準備をしている。学生も集まって来たが、年寄りが止めている」とのこと。また僧院のラマである「シャリツァン・リンポチェが、僧侶は僧院に戻れ、民衆は解散せよと説得している」という。またツイッターの中国語の書き込みでは、すでにジャミヤンが死亡したとの書き込みもある。
焼身した僧ジャミヤンの生死は不明だが、中国人のツイッターの中には既に死亡したと報告する人もいる。
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*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2012年3月14日付記事を許可を得て転載したものです。