■【速報】薄熙来解任■*本記事はブログ「中国という隣人」の2012年3月15日付記事を許可を得て転載したものです。
Chongqing_2011 05 26_001 / HBarrison
■王立軍事件とは
中国を支配する9人の老人たち、それが中国共産党中央政治局常務委員。今秋の18大(中国共産党第18回全国代表大会)で交代するわけですが、その有力候補の一人・薄熙来をめぐって今冬、大きな動きがありました。
腹心の部下であった「打黒英雄」王立軍が公安局長の座から外されたかと思うと、成都市の米領事館に逃げ込むという大事件が発生。重慶市からは追手の警察車両が大挙襲来し、領事館を包囲するという騒ぎに。「細かすぎて伝わらない王立軍事件ウォッチブログ」と呼ばれている(?)「中国という隣人」が最新情報を伝えています。
■シリーズ:「打黒英雄」の失脚と薄熙来の危機
解任の「打黒英雄」が米領事館に逃亡?謎の「休暇式治療」発表で祭りに(水彩画)
カナダ首相と会見も……新華社に存在を消された薄熙来(水彩画)
解任の「打黒英雄」が米領事館に逃亡?謎の「休暇式治療」発表で祭りに(水彩画)
薄熙来失脚を狙う罠、黒幕は江沢民の政敵か?体制外メディアが報じる中国の政争(水彩画)
公安業務から解任された「重慶マフィア摘発の英雄」=「汚職で逮捕」との報道も―中国(水彩画)
「打黒英雄」の失脚は子飼いの部下を潰された賀国強の報復か―中国(水彩画)
「薄熙来は中国最大の偽君主」失脚した部下の公開書簡=重慶市トップ交代の観測も(水彩画)
重慶市長が装甲車を引き連れ殴り込み、団派の人事攻勢……王立軍事件の「謎」を考える(水彩画)
王立軍事件の行方=薄熙来は無傷で済むのか、重慶市政法会議を欠席(水彩画)
【王立軍事件】薄熙来が辞表提出との噂=後任人事情報も飛び交う(水彩画)
【王立軍事件】薄熙来の独立王国・重慶市に湖南省武装警察が「進駐」―中国(水彩画)
【王立軍事件】王代表、全人代に「休暇願」=海外メディアの「荒唐無稽」な報道(水彩画)
【王立軍事件】「フォトショップで作った捏造画像だ!」重慶市市長、報道官がコメント(水彩画)
【王立軍事件】「重慶市は反省せよ」温家宝首相が薄熙来を批判―中国
■薄熙来・重慶市党委書記を解任タイトル通りです。
2012年3月14日、全人代最終日。恒例の総理記者会見で厳しく批判された薄熙来が、今日になって重慶市党委書記を解任されました。
重慶市委主要指導者同志の職務調整(新華社、2012年3月15日)
この程、中共中央は張徳江同志を重慶市党委書記、常務委員、委員兼任とすることを決定した。薄熙来同志は今後重慶市党委書記、常務委員、委員を兼任しない。
「この程」(原文は「日前」)とありますので、少なくとも昨日記者会見に臨んだ温家宝は承知の上で重慶市を批判したことになります。また重慶市関連のポストからは外されたものの、政治局委員という薄熙来の地位については当面はそのままのようです。
そして「另有任用」(別途任用)というポスト転換時恒例の4文字がないことから、以前噂されていたような閑職をあてがわれる予定もないということになります。
後任の張徳江副首相は十八大で年齢制限に引っかかるためこのまま引退。常務委員に昇格すれば現役続行となりますが、その場合は重慶市委書記ではなく、もっと上のポストになります。どちらにしてもつなぎなのは明白です。
■王立軍も副市長を解任15日、重慶市は指導者幹部会議を開催。席上、李源潮・中央組織部長が重慶市トップ交代を発表しています。「今回の調整は、中央が現在の情勢と大局を考慮し、慎重に考慮して決定したものである」との説明。後任の張副首相も出席、講話しています。通常なら前任者も出席するものですが、報道からは出席は確認できず(
重慶晩報)。
また火種となった王立軍についても副市長解任が発表されました。
重慶市副市長調整(重慶晩報、2012年3月15日)
中央組織部長の責任者が、「中央は既に王立軍の重慶市副市長の職務を解任し、現在手続きに従い処理中である」と明かした。また青海省副省長、公安庁長の何挺が重慶市副市長に異動する。
北京の301医院に入院しているとのうわさもあります。病気ということで、汚職容疑などでの処罰は免れるのかもしれませんが、職場復帰はなさそうです。
何挺は甘粛、青海をわたり歩いた公安畑の出身。現在は劉学普・重慶市副市長が王立軍の後を継いで公安担当ですが、その仕事は何挺が引き継ぐものと見られます。
■シリーズ:「打黒英雄」の失脚と薄熙来の危機
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