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2012年03月19日
*画像は河南商報の報道。
福建省福州市馬尾経済開発区、畑のど真ん中に一隻の大きな船が鎮座している。38年前からこの地に居座る船の名前は古田号。世界最大のコンクリート船だ。
1974年進水の古田号は全長105メートル、排水量5700屯。福州と上海、青島、大連など沿海部の各都市とをつなぐ大型貨物船として期待された。ところが完成してから自重が重すぎて燃料を馬鹿食い、遠洋航海は無理と判明してしまった。結局、数回航海に出ただけで放置され、道路建設に伴い陸上の「邪魔者」という存在に変わり果ててしまった。
現在、この土地を開発するために古田号を解体、撤去しようという話が持ち上がっているが、これまで船を見守ってきた元船乗りは「(コンクリート船という)一時代の造船技術を代表する船。保存して観光地にするべきだ」と話している。他にも博物館に寄贈するべき、あるいはこの船を愛国主義教育基地にするべきとの声も上がっているという。
新浪網、国際在線、河南商報などが写真を掲載しているが、 畑のど真ん中にあるというシチュエーションの面白さ、38年間野ざらしにされた廃虚的渋さはなかなかのもの。日本のコンクリート船・武智丸も今は防波堤兼遺跡になっているというが(ウィキペディア)、この「世界最大のコンクリート船」も保存する道を探って欲しい。
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