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「小鳥遊」とかカッコいいアニメキャラの名字って実在するの?中国人オタクの疑問(百元)

2012年03月30日

■中国オタク「アニメや漫画のキャラのネタにしか思えないけど実在する名字とか、現実に多いのはどんな名字だとか、ちょっと教えてくれないか」■

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年3月20日付記事を、許可を得て転載したものです。


■祝!オタ中国人の憂鬱台湾版が出版

私も昨日いただいたメールで初めて知ったのですが、このブログのまとめ本である「オタ中国人の憂鬱」
の繁体字中国語版が3月15日に台湾で出版されたそうです。中国語版のタイトルは「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」だそうです。



20120330_写真_台湾_オタ活動

実は昨年翻訳出版のお話をいただいて契約書にもサインをしていたのですが、その後全く音沙汰が無かったので私はてっきり立ち消えになったもんだと思い込んでおりました。いやもう、わざわざ翻訳出版していただけるなんてありがたい限りです。

そんな訳で、私もその翻訳版を手に入れようと慌てて海外への発送もやってくれる台湾の通販サイトで探して注文したのですが、現在在庫無しになっているらしく、生殺し状態がしばらく続きそうです……


■このキャラの名字って実在するの?

さて、何はともあれ今回の更新を。

アニメや漫画の作品の中には特徴的な名前のキャラが出てくるかと思います。そんなキャラの名字の中には、実在するのかどうか分からないものがあったり、実在するとしても珍しいものだったりすることが少なくありません。

この辺の感覚について、日本人の場合はそれなりに実在と非実在(或いは珍しいかどうか)についての区別がつきますが、中国オタクからすれば日本人の名字のほとんどが馴染みのないものなので「このキャラの名字というのは実在するものなのか?」といった疑問は尽きないようです。

先日、中国のソッチ系の掲示板でそういったキャラの名字についてのやり取りが行われていましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの議論

アニメや漫画のキャラの名字ってこっちの感覚では奇怪なものに感じてしまうが、あれってどれくらい実在するものなんだ?ネタにしか思えないけど実在する名字とか、現実に多いのはどんな名字だとか、ちょっと教えてくれないか。

アニメや漫画のキャラの名前って独特だよなぁ。確か以前聞いた話では日本で多い名字は「田中」だったと思うが……

アニメや漫画で個人的に多いと感じるのは「小鳥遊」かな。小鳥遊はなんか田中とかと同じくらい普通にあるように感じるけど、実際は実在はするけどかなり少ないらしいね。

最近印象に残っているのは「未来日記」の「我妻由乃」の「我妻」だな。ヤンデレキャラにピッタリすぎる名字だったんで、ネタ創作の名字かと思ったら実在するんだと。

実在する名字ということで俺が一番驚いたのは「獅子王」だね。日本にホントにいるのかよ、勇者王一家!!

私の印象だと、アニメや漫画では「日向」って比較的よく出て来る名字だと思うんだけど、どうなのかな?実在は間違いないんだろうけど、日本に日向という名字の人がどれくらいいるのかは気になるな。

「江戸川」とか「服部」はどうなんだろう?あと「灰原」とか。

「名探偵コナン」は主要キャラの名前に元ネタがあって、それに漢字をあてはめているから実際に無い名字が多いらしい。とりあえず服部や毛利、工藤とかは昔から普通にある名字のはずだが、それ以外だとちょっと分からんな。あと一応メインの小学生キャラとかは普通にいる名字のはず。

「サクラ大戦」にハマった青春を送ったので、「真宮寺さん」という方にはあってみたいと思う。でも「3×3EYES」の方みたいな人だったら夢が壊れるから会わない方が幸せなのかもしれないとも思う。
見た瞬間に吹いたのは「逆転裁判」の「小中大」だね。ああいうのが普通に成立する日本の名前ってスゴイんだかタイヘンなんだか分からんが、非常に印象に残っている。

アニメや漫画と直接関係ないけど、日本の名字でインパクトのあるものと言えば「我孫子」だよね。百度百科に我孫子のページあるし。

ついでに私も聞きたいんだけれど「越前」とか「手塚」とか「不二」って日本の名字の中に本当に存在するものなの?それとも適当に創作したものなの?

「テニスの王子様」のキャラは一般的な名字だね。手塚なんかは有名な実在人物では「手塚治虫」がいる。創作でつけられた名字が多いのは「NARUTO」らしいよ。

Become a Ninjutsu expert at the Ninja’s hometown – Koka Ninja Village
Become a Ninjutsu expert at the Ninja’s hometown – Koka Ninja Village / go.biwako

「NARUTO」の場合は原作だとひらがな表記の名字がほとんど創作だね。例えばこっちの中国語訳の表記で使われている「宇智波」は翻訳の過程でひらがなの「うちは」に漢字をあてたものだから、実際には存在しない名字だ。ただそういうのって中国語の漢字になると区別がつかないし、こっちの感覚では分かんないよね。

私の印象だと日本の作品では「橘」をよく見るように思う。これは日本でもそれなりに多いんじゃなかったっけ。

日本の「大姓」は「佐藤」と「鈴木」だね。ウチの国の張や李みたいなもんらしい。

鈴木さんは多いね。私の日本人の知り合いにも数人鈴木さんがいる。

今まで見た中で個人的に一番スゲェと思ったのは「防人操」だな。女性キャラの名前とは思えん。
「防人」は確か今は使われていないという話を聞いた覚えがある。あと珍しいのは「四月一日」とか「百目鬼」とかかね。こっちは存在するらしい。こっちの感覚だと、実際に名乗るのはかなりキツイ名字に思うが、日本人の感覚だとどうなんだろう?

「如月」や「水無月」、「神無月」のように「月」がつくとアニメや漫画の名字っぽいよね。これらは実在するみたいだけど、こういうのって日本では「アニメみたいな名前」だと笑われないんだろうか?
名家のキャラには「西園寺」や「伊集院」なんてのが多いと思うが、これ実際はどうなんだろう?日本では名家の名字といえばコレなのかな。

スゴイ名字のキャラを知りたければ、西尾維新作品の登場人物を見るといい。てか西尾維新先生の名前からしてなんかスゴイ。他にも鎌池和馬作品もスゴイね。

でも、「球磨川」とか実在する名字らしいぞ……西尾維新作品の名字ってどこまで実在するのか、考え始めると気になってしょうがない。

個人的に気になるのは「風早」と「飛鳥」かな。あと、昔から気になっているんだが「源」って名字は今でも使われているのかな?歴史上の人物にいるのは知っているけど、実在を疑ってしまう。

日本の名字でややこしいのは漢字で見るとスゴイヘンな感じだけど実際の日本語の発音はかなり普通ってケースが少なくないことだよね。それに加えて「NARUTO」とか私達のよく知るキャラの名字や名前が原文だとひらがなで、翻訳の時に強引に漢字をあてているなんてことも珍しくない。だから中国では日本のアニメや漫画のキャラの名前に対してより一層ヘンな印象を受けているんじゃないかな。

アニメや漫画のキャラの名前って作者がある程度イメージをもってつけるものだろうし、日本の名字って中国と違って適当につけてもなんかそれっぽい名前になるらしい。日本の感覚ではその辺りに関してきちんと判断できるんだろうけど、ウチの国の感覚ではなんかどれもわりと特殊な名字に感じられるから本当に混乱するよね。

とまぁ、こんな感じで。


■中二病っぽい実在名字に困惑

名字に関しては実在すると判断する基準がイマイチ分からないようで、結構混乱しているようでした。

日本語と中国語では漢字の発音は違うものの、同じような意味で使われる漢字が多いことから、名前から受ける印象についてはそこまで大きな違いはありませんし、最近では日本で言う所の「中二病っぽい」といった感覚についてもある程度通じるようになっています。

しかし、作品の中に出て来る名前が現実の社会においてはどうなのか、日本人的にはどうなのかといった所まではなかなか分からないみたいです。

考えてみれば、私自身中国関係にはかなり長いこと接していますが、いまだに中国の名前の感覚についてはハッキリしない所がありますし、その言語圏なり文化圏なりで育った人間でないとこういった感覚は分かり難いのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年3月20日付記事を、許可を得て転載したものです。 

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