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遊ぶならとことん遊ぶ!豪快ロシア人と中途半端な日本人(タチアナ)

2012年04月19日

■きめ細かい日本人と豪快なロシア人■

*本記事はブログ「ロシア駐在日記」の2012年4月19日付記事を、許可を得て転載したものです。


Umaimono Food Fair at Mitsuwa
Umaimono Food Fair at Mitsuwa / michaelvito

■日本人は中途半端でけちくさい?

ロシアのある町で行われた日本を紹介するイベント。来場客が味見できるよう、日本の名物が並べられました。私のロシア人の友人がそのイベントに参加し、後から感想を聞かせてくれました。

「食べ物の量が少なくて、すぐになくなっちゃったんだよ。ロシア人がそういうイベントを開催するなら、もう食べきれないぐらい用意するのに」

聞いてて、これは日本人とロシア人の感性の違いを語るエピソードだと思いました。ロシア人は何をするにも豪快です。どうせ食べ物を出すなら、味見程度じゃつまらないから食べきれないぐらい並べよう、私の友人に限らず同じ状況の中でロシア人の多くはそう考えるのだと思います。

どうも、日本人が言う「ちょうどいい」状態はロシア人の目には「中途半端」に映る場合が多くて、ロシア人の行動を観察してみると「どうせやるならとことんと行こう」という発想が様々な場面において見られます。

例えば、一回見た日本人とロシア人が一緒になって鏡割りをする場面。日本人が丁寧に叩いたのに、ロシア人はこれでもかというぐらいに叩きました。飛んでいった蓋の破片のところまで歩いていってまたまた叩きました。ロシア人は鏡割りの習慣がないからやり方がよくわからないということももちろんありますけれども、それよりもやはり「割るからにはとことんと割ろうよ」という、いかにもロシア人らしい気合の入れ方だったと私は思います。


■遊ぶならとことん遊ぼう

そういえば、ロシア語の中にГулятьтакгулять(遊ぶならとことん遊ぼう)という決まり文句があります。要するにパーティーなどでハメをはずすことですけれども、そのときたとえ人に迷惑をかけたとしても、それはむしろ「しっかり遊んだ」証拠になるようで、ちっともかまわないようです。

日本人にとって「ちょうどいい」状態がロシア人にとっては「中途半端」だったり「物足りなかったり」するという感性の違いもありますけれども、実は、もう一つ、ロシア人の性格・性質からから来る問題もあります。「ちょうどいい」という状態は案外絶妙なバランスを必要とする場合が多いのですが、それを達成したり維持したりするには日本人のような「きめ細かさ」や「丁寧さ」が必要なのです。ところが、豪快なロシア人はそういうのが大の苦手。ロシア人はどちらかというと、「細かいことは気にしない」、「大枠で考える天才肌」の人が多いのです。

……これだけ性格が違うと、日本人とロシア人との間で誤解やトラブルがあっても不思議はないでしょうけれども、付き合い方によっては案外お互い補い合える部分はいくらでもあるのではないかと思います。

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*本記事はブログ「
ロシア駐在日記」の2012年4月19日付記事を、許可を得て転載したものです。    


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