• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

チベットを覆う監視社会の目=携帯電話保存データを理由に11人を拘束(tonbani)

2012年04月24日

■黒板に中学生が「ダライ・ラマ法王に長寿を!」と書き... /携帯にダライ・ラマ法王の写真を入れて...■

*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2012年4月23日付記事を、許可を得て転載したものです。


My Android needs Google Chrome
My Android needs Google Chrome / Andres Rueda

チベット亡命政府やダライ・ラマ法王は、最近のチベットの状況を「かつての文革時代のようだ」と形容する。今日もまたそうしたニュースが届けられた。「中学校生徒が黒板に『ダライ・ラマ法王に長寿を!』と書いたため、地域の学校すべてに『愛国再教育班』が送り込まれた」「携帯電話にダライ・ラマ法王の写真や法王を讃える歌を保存していたとして、10人以上が拘束された」というニュースがそれだ。


■学校を回る愛国再教育班

22日付RFA英語版は、チベット自治区チャムド地区マルカム(芒康)県の状況を伝えている。先週、ある中学校で女子生徒が「ダライ・ラマ法王に長寿を!」と黒板に書いた。これを受け、「再教育隊」が地域の各学校を回り、愛国再教育を実施しているという。

現地住民の証言によると、チャムド地区委書記BaoLuoに率いられたキャンペーン隊は

「ダライと亡命政府は分裂工作を行い、宗教の名の下にチベット仏教を欺いている」
「ダライ一味の行動がチベットの不安定の主要因であり、反動的キャンペーンをおこなうことで中国の安全を脅かし、混乱を作り出している」
「我々は生徒や職員からダライ一味の悪しき影響を洗い出し、生徒が中国共産党の指導に従う健康的で安定した環境の下で育つことを目的としている」

と発言している。


■携帯電話のデータで拘束

RFAが入手した4月6日付ラサ公安局資料によれば、今年3月、ラサでは携帯電話にダライ・ラマの写真や讃える歌を保存していたチベット人11人が拘束された。

ミンギュル・ケルサン(44)はダライ・ラマ法王を讃える歌やビデオを保存していたことを理由に。アロ(28)はダライ・ラマとカルマパの写真及びチベットの地図を入れていたことが拘束の理由となった。ラクパという女性も3月9日、携帯にダライ・ラマを讃える歌が保存されていたとして拘束された。彼女は2009年に携帯を買った時、その曲はすでに入っていたと弁解している。

資料には他にも10代、20代の若者8人の名前が上げられている。全員がダライ・ラマの写真や讃える歌を携帯に保存していたことが拘束の理由となった。

関連記事:
チベット焼身抗議のまとめ=38人が焼身、うち26人が死亡(tonbani)
チベット人焼身抗議の思想的背景を考える=チベット仏教と愛国教育(tonbani)
「焼身抗議以外に何ができるというのか?」チベット人には変革への希望が必要だ
チベット人の焼身抗議を理解するために=転生ラマの遺言(tonbani)

*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2012年4月23日付記事を、許可を得て転載したものです。   

トップページへ

コメント欄を開く

ページのトップへ