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魔都・上海、帝都・北京、妖都・広州……中国ネット民的都市名がおもしろい(百元)

2012年05月07日

■中国ネット用語的都市名■

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年4月23日付記事を、許可を得て転載したものです。


魔都
魔都 / 30ml

先日、ありがたいことに「中国オタクの使う帝都とはどこを指すのか?」という質問をいただいたので、今回はその辺りについて少々やらせていただきます。

中国オタクが「帝都」といった場合は、北京のことを言っています。また、「魔都」と言った場合は上海のことになります。オタク系のイベントなどにおいても上海での同人イベントが「魔都同人祭」といったものになったりしています。

そんな訳で中国のソッチ系の掲示板を探してみた所、このような各都市のイメージによる呼び方に関するやり取りを見かけましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクたちの議論

ウチの国の都市名で、北京は「帝都」、上海は「魔都」という呼び方があるけど、他の都市にはどういう呼び方があるんだろうか?知っているのがあったら教えてくれないか?

とりあえず、ウチの国の三大オタク都市の残り一つである広州は「妖都」だな。

俺は広州に住んでるけど、あまり妖都って呼ばれるのは好きじゃないんだよなぁ。言われているのは知っているが、訂正したくなる。てか妖都ってもとは香港の方の呼び名だったと思うんだが。

ダメな方向で有名なのは「性都」こと東莞だろ。アッチの方のサービスで有名になっちゃってるからな。前に市のお偉いさんがこの名前を否定しようと頑張ってたけど、どうなったんだろ。

「性都」は瀋陽の方もあるな。東莞も瀋陽も性都関係でスパムメールのネタにされるとか、もうどうしようもねぇ。

深センは昔は「雌都」とか呼ばれていたが、現在はそうでもないらしいな。一時期女性労働者が増えて男女比1:7とかになったらしいが、今は普通に男の方がやや多いくらいの割合になってるはず。

「鴨都」と呼ばれる南京に住んでていて良かった。特産品で呼ばれるんならまぁ問題ない。

南京は「旧都」って呼び方もあるね。比較的マシ。武漢なんか近代のゴタゴタから「偽都」だぜ……

西安の「廃都」ってのもなんだかアレな気がする。言わんとする事は理解できるんだが、実際に住んでいる身としては、ねぇ?

マイナーかもしれないが、長沙は「星都」という別名があったはず。

長沙は「星城」とは呼ぶが、「星都」とは呼ばないように思う。てか長沙と星の関係って何なんだろね。幾つか説があるというのは聞いたことがあるが。

杭州の方は同人の広がり的に、ぼちぼち「菊都」とか名乗っても良いんじゃないか?

BLは菊に限らない話だし、あそこら辺は「腐都」とても言うべきじゃないかね。

ちょっと考えてみたんだがウチの国だとやはり「都」よりも「城」で呼ぶことが多いよね。広州なんかも「羊城」だし。
(訳注:中国語の「城」は町という意味があり、「城市」で都市の意味になります。ちなみに羊城という呼び名は広州に伝わる伝説からのもので、別に羊が多いからというわけではありません)

自分が都市の別名ですぐに思いついたのは「氷城」のハルビンとかだけど、そういやあそこも氷都とは言わないな。

都がつく別名だと……重慶が「霧都」じゃなかったっけ。あと重慶は他にも抗日戦争時の話から「陪都」ってのがあるな。

有名なのだと、景徳鎮の「瓷都」があるね。これは海外でもそれなりに知られている名前らしい。

わりと一般的なのだと宜興が「陶都」、自貢が「塩都」、鞍山が「鋼都」といった所かな。

天津在住だが、そういう別名が無いのはちょっと寂しい。飯はうまいし遊ぶところも多いし暮らしやすい街なんだが、際立った特徴が無いんだよな……何が悪いというわけではないんだが。

俺の住んでいる成都もなんかそういう感じだ。何々都とかでなんかいい名前は無いもんか。

そりゃお前、「成都」に決まってるだろうが……

とまぁ、こんな感じで。


■魔都と帝都と妖都

古いのからあたらしいのまでありますが、中国の各都市のイメージが出ていて面白いですね。上にもある通り、基本的に中国では都市に関しては「城」で呼ぶことが多いのですが、「都」に関しても探せばそれなりにあるようです。

ちなみに、中国オタクの間では「帝都」と「魔都」がかなり頻繁に使われているように感じられます。

またそれ以外では「妖都」が使われたりもしているようですが、こちらはたまに広州ではなく香港だったりするなどややこしくなるのもあってか、「帝都」や「魔都」に比べると使われることは少ないようです。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年4月23日付記事を、許可を得て転載したものです。 

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