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「マクドナルド」も禁止ワード!中国のネット検閲にグーグルが対抗手段

2012年06月01日

2012年5月31日、グーグルが中国ネット検閲に対抗する新たな手段を発表した。グーグル検索オフィシャルブログが伝えた。


■中国ネット検閲 For グーグル

2010年、グーグルは中国のネット検閲政策に抗議し、中国本土向け検索サービスの拠点を香港に移した。

それまでは2006年に開設された「Google.cn」で本土向けサービスを展開しており、検閲ワードを検索すると「現地の法律によって一部検索結果をブロックしています」との表示がでる仕組みだった。現在、Google.cnにアクセスすると、検索窓を模した画像が表示され、クリックすると香港向けサイト「Google.com.hk」に転送される仕組みとなっている。

問題は中国ネット民が香港向けサイトを利用できるかどうか。アクセスそのものは遮断されていないものの、検閲ワードを入力すると接続が遮断され、その後90秒間グーグルにアクセスできないという検閲システムが採用されている。


*グーグル謹製のネット検閲説明動画。江沢民の「江」、周永康の「周」、右派雑誌「南方週末」、さらには「麦当劳」(マクドナルド)と入力するだけでアクセスが遮断され、回復に90秒間かかることがよくわかる。



■グーグルの新たな検閲対策

今回発表された新たな対策とは、例えば検索窓に「長江」と入力すると、「江が検閲ワードっす」と注意してくれるというもの。

image1

禁止ワードを使わないようにすれば、接続を遮断することなくグーグルを使うことができる。

ちなみにこの機能を開設したのは、「おたくのサービスはどうなってるの?落ちまくりやんけ!」とのクレームが多かったためだという。ネットに詳しい中国人ならば検閲システムについて当然知っているのだが、ライトユーザーには知らない人も少なくない。

実は「Google.cn」開設前も、グーグルに対しては禁止ワード検閲でアクセス遮断とか、不定期にアクセス遮断という方式がとられていた。一時は中国市場でトップシェアを誇ったグーグルがあっという間に百度に抜かれてしまったのも、「なかなかつながらない信頼できないサイト」であったことが大きい。なお百度は「英語と違って、2文字単位で意味を区切ることが多い中国語は、グーグルの手法では正確な検索結果を提供できない(キリッ」と技術力の勝利であったと胸を張っていた。


■グーグル謹製中国検閲システム禁止ワード一覧が欲しい

日本から「Google.com.hk」にアクセスしても、上記の禁止ワード・サジェストシステムは動作しないようだ。IPアドレスで中国本土からのアクセスかどうかを判断しているのではないか。

まあ検閲システムがない中国以外の国では必要ないと言ってしまえばそれまでなのだが、「グーグル謹製中国禁止ワード・リスト」には興味津々。ぜひぜひリストを公開して欲しい。
(ただしこの禁止ワードはあらゆるITサービスに一律にかけられているものではなく、グーグルのみに適応されているものだろう。百度でマクドナルドと検索しても何の問題もない)

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