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妊婦ヌードに、代理出産の隠蔽工作に、いたずらにお使いください=誰でも妊婦になれる「ニセおなか」が静かなブーム―中国

2012年06月03日

今、中国で妊婦に化けられる「シリコン・ニセおなか」が静かなブームらしい。


■ニセ妊婦のスリが捕まる

2012年6月2日、南京市で妊婦に扮した 女性スリが捕まった(新華報業網)。バスに乗っていた王さん。あるバス停で、「待って待って~」とダッシュで駆け込んでくる女性を見かけた。妊婦だったが、お腹にいる我が子を気づかう様子もない、豪快なダッシュに違和感を感じたという。混雑にも気にすることなくバスに乗り込んだ女性は、 王さんのすぐ後ろに陣取った。しばらくするとバックパックをごそごそとあさる気配。王さんはすぐにそのスリを捕まえて警察に通報した。

そのスリだが、最初に感じた違和感通り本物の妊婦ではなかったという。ネットショップで買ったシリコン・ニセおなかを装備して、妊婦に化けていたのだった。相手の油断を誘う策略だったのかもしれないが、妊婦らしい動きを身につけていない時点で逆効果だったのではないか。


■ タオバオで絶賛販売中

この「シリコン・ニセおなか」という謎のアイテム。中国ネットショッピングモール最大手タオバオには結構出品されており、静かなブームなのだとか。 

20110603_写真_中国_シリコンニセおなか

値段は400元(約5200円)からが相場。商品写真を見る限り、なかなかの出来に見える。

気になるのはなんのための商品かという点。新華報業網によると、「スリが相手を油断させるために使用」「演劇やイタズラ用」、そして「代理出産を頼んだ人が周囲をごまかすため」だという。中国では富裕層を中心に代理出産ビジネスが人気を集めている。妊娠しているように周囲をごまかしたいという需要はそれなりにあるのかもしれない。
(関連記事:一人っ子政策の裏をかく体外受精ビジネス=代理母使い「八つ子」出産―中国

他には、金陵晩報が「バスの優先席に座るため」との説を披露。そのためだけに大きなお腹にするのはちょっと勇気がいるような気もするが……。また芸能人ばりの妊娠ヌード(妊婦照)をとるという需要もあるのだとか。なるほど、妊婦照で検索すると、芸能人の写真にまじって一般人の写真も相当でてくるほか、「妊婦照撮ります」というスタジオも相当数ヒットする。

うーむ、これだけの需要で商売が成り立つのか不思議なのだが、その程度の微妙なニーズでもちゃんと商品が並ぶタオバオの凄さと考えるべきなのだろうか。

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