• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

ディープ旅行の代名詞、悪名と悪臭の寝台バスがあと5年で消滅か―中国

2012年06月10日

中国ディープ旅行には欠かせない存在である長距離寝台バスが姿を消す可能性があるという。2012年6月10日、中国広播網が伝えた。


20120610_写真_中国_寝台バス


■悪名高き中国の寝台バス

悪名高き中国の長距離寝台バス。寝台バスといってもリクライニングシートのような生やさしいものではない。席はベッドとして固定されており、乗車している間はともかく寝続けなければならないのだ。 一階席だとベッドに腰掛けることもできるが、二階席ではそれも不可能。20時間ぐらいならばともかく、時には40時間以上もベッドから出られないのは苦痛の極みだった。しかもベッドに上がる際にみなが靴を脱ぐため、車内にはなんともいえない異臭が立ちこめたり……。

個人的にはあまり乗りたくない代物ではあったのだが、「緑皮車」(緑色に塗装された鈍行客車)と並んで、中国ディープ旅行には欠かせない存在である。


■バス火災事故で安全問題が浮上

その長距離寝台バスが今、廃止の危機に瀕している。原因となったのは昨年7月22日に河南省で起きたバス火災事故。乗客41人が死亡する惨事となった。

事故後、寝台バスの安全問題がクローズアップされた。2011年12月31日に工業情報化部、公安部は合同で寝台バスの生産、販売、車両登記を中止するよう命じる公告を発している。新たな安全基準が制定されるまで、との但し書き付きの公告ではあるが、このままでいけば一般的な車両交換サイクルである5年程度で寝台バスは姿を消す可能性もあるという。

飛行機や高速鉄道など中国の長距離交通インフラは長足の進歩を遂げているが、地域や路線によってはまだまだバスが主流。現在、3万台以上の寝台バスが稼働しているという。

中国名物の寝台バスはこのまま姿を消していくのか、はたまた安全基準を確保した新たな形に生まれ変わるのか。どちらにせよ、中国ディープ旅行の看板は、「緑皮車」に続きゆっくりと姿を消していくことは間違いなさそうだ。

関連記事:
「くそったれの鉄道部め!」現実を知らない官僚に激怒=旧正月の民族大移動―中国
「韓国人の脱いだ靴で空気汚染」コリアンタウンの文化衝突―中国
「靴下ぬげ~、足をなめさせろ~。あ、お金は少しでいいです」変態足フェチ強盗を逮捕―中国武漢市
「烈士」安売り中!観光旅行中事故死の官僚が「革命の偉人」に?!(凜)
乱立する旅行代理店=ロシア人がツアーに参加する理由―ロシア駐在日記


トップページへ

コメント欄を開く

ページのトップへ