■中国オタクの上海に立つ予定の本物ガンダムへの反応などを少々■*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年7月8日付記事を、許可を得て転載したものです。
中国の上海で7月12日から開催される、「中国国際動漫遊戯博覧会」(CCG EXPO)において、バンダイナムコが正式に制作した6mのガンダムが出展されるそうです。
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ありがたいことに「この件への中国オタクの反応はどうなのか?」という質問を複数いただいております。
以前話題になった四川のパクリガンダムについては、当ブログもかなりネタにさせていただきましたし、私も何か面白い反応は出ないかと探しているのですが……中国のネット上でも、私の直接の知り合いの間でも反応が薄いようですね。
とりあえず、以下に中国のネットからかき集めた反応を例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
■中国人オタクの反響
ガンダムが魔都上海に立つらしい。リアルサイズじゃなくて、6mだが。
バンダイのフラグシップと言うヤツか……!
四川のアレはどうすんの?

……言うな。何も言うんじゃない。
たった6mか。四川のアレより小さいのかね。あとモデルはver1.5?ver2.0?それともあの1/1のデザイン?
同じく展示予定のバンブルビーがリアルサイズで7.4mだから、それよりも小さいっぽいね。やはり日本のリアルサイズガンダムのようにはいかなかったか。
何はともあれ、見に行くだけだ!CCGで見たいものが直前になって増えてきたな。
上海は商業イベントが活発でいいよなぁ。北京在住の身としてはウラヤマシイぜ。
これ、恐らくver2.0のデザインなんじゃないかな?イベントに合わせて限定販売されるMGの「CHINA SPECIAL VERSION」がver2.0のガンダムだし。
限定版の値段は420元か……変更点は龍紋デザインのシール以外にあるんだろうか?
正直、この龍はダサい。なんで外国企業は龍のデザインを中国風として打ち出すんだ。そもそも、入れ墨を入れるってのがウチの国ではどういう意味を持つか知らないんだろうか?
金を稼ぎに来ているのが露骨に見えちゃっているような気もするが、ガンダムが来ること自体は悪くないよ。自分は美水かがみ先生のサイン会のついでに見に行くつもり。
しかし、なんで毎回RX-78-2なの?そろそろ別のも作ればいいのに。例えば最近の00なんかだったら発光機能もつけて面白いことに出来たりすると思うんだが。
リアルサイズガンダムがあるお台場の施設には上半身だけだがストライクフリーダムがあるはずだし、ウチの国のオタク向けならそっちの方が良かったんじゃないかね?いや、俺はRX-78でも嬉しいけど。
ネタ度では圧倒的に我が国のあの天香2号の勝ちだな!
とまぁ、こんな感じで。
■そこまで大喜びじゃない理由
全く嬉しくないわけではないようですが、そこまで大喜びというわけでもないようで。
ネットを中心に話題が広まる上での「燃料」という面で考えた場合、お台場のガンダムは「初めて実際に実物大ガンダムを作ってしまった」ということでインパクトがありましたし、四川のガンダムも「パクリネタ」としての爆発力があったのですが、それと比べるとオフィシャルとは言え6mのガンダムはちょっと中途半端に感じられるのかもしれませんね。
それに加えて、中国オタクの多くは基本的にSEEDからガンダムに入ったため、宇宙世紀系ガンダムのファンはマニア寄りな少数派です。しかも、宇宙世紀内でも「Z」、「08小隊」、「UC」といった作品が強く、初代ガンダムのファンでしかもジオン派ではなく連邦派、そしてRX-78ガンダムが好きな人間となるとかなり少なくなってしまうかと思われます。もちろん、中国オタクの面々もRX-78ガンダムという存在とガンダムシリーズにおけるその歴史的意義などは知識として持っているのでしょうが、思い入れに関してはそこまで強くないようです。
それから、このニュースの広まり具合に関して、中国のネットではガンダムの中国本土におけるオフィシャル表記がちょっと足を引っ張っている感もあるそうです。中国本土における「ガンダム」の公式表記は「敢達」となっているのですが、中国オタク内ではその表記はあまり広まらず、結局は昔から使われている香港経由で広まった「高達」表記の方が主流なので、オフィシャル発表やそれに基づくニュースが、中国オタク内のガンダムカテゴリのアンテナに引っかかり難いといったことも起こっているのだとか。この辺については商標の問題などもあるのでしょうが、何とも難しいものですね。
しかしまぁ、中国のイベントにオフィシャルのガンダムがでかでかと出展されるというのは個人的には隔世の感がありますし、引き続き追っかけてみようかと思います。
それからCCGEXPOの日本のオタク関係ではボーカロイドチャイナによるCCGEXPOテーマ曲の発表と先行販売、劇場版「天元突破グレンラガン」上映(紅蓮編、螺巌篇共に)、「らき☆すた」作者の美水かがみ先生のサイン会、コトブキヤ60周年に関連した出展活動、等も話題になっているようです。
ちなみに、今回の件に関連して教えていただいたのですが上海の遊園地にはこんなのもあるそうです。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年7月8日付記事を、許可を得て転載したものです。