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中国「民間」漁船が南シナ海で大規模操業=漁民の失言で中国政府の支援が発覚

2012年07月30日

南シナ海で大規模な漁を実施した中国漁船団。帰国後、歓迎会が開かれたが、その席上、漁民のリーダーは「政府から補助金をもらった」と話してはいけないことを口にしてしまった。2012年7月30日、日本テレビが伝えた。


Fish smoking
Fish smoking / zieak

中国政府、南シナ海の漁船に多額の補助金
日本テレビ、2012年7月30日

南シナ海での領有権をめぐり、中国とフィリピンやベトナムなどが対立する中、中国漁船30隻が今月、南シナ海の南沙諸島で2週間以上にわたり、本格的な漁を行った。漁船団は29日、中国・海南島に戻り、現地では帰港を祝う盛大な歓迎式典が行われた。

漁獲量は良くなかったということだが、漁民のリーダーは「我々の後ろには政府の支持があり、政府の監視船がついていたから心強かった。(Q政府の補助金はいくらですか)23万元(約290万円)でした」と話し、中国政府からの援助への感謝を強調した。

南シナ海、そして尖閣諸島と東シナ海において、なにかと騒ぎのタネになっている中国の漁船。最近では中国政府の「先兵」とまで呼ばれるようにまでなった(時事ドットコム)。

特に今回の南シナ海の出漁は明らかに政府お抱えのもので、官制メディアが出港から操業まで逐一報道し、漁民の快適お仕事ライフから政府の巡視船がいての安心感まで見事に演出していた。「船内でもちゃんと福建料理が食べられます!おかずは3品スープ付き」といった話まで報じられている。

とはいえ、一応は「民間の漁、巡視船は護衛」と装っていただけに「補助金もらっていました!」発言はやばいのではないか。


■プロパガンダ漁

もっともプロパガンダ出漁の補助金は特別ボーナスだとしても、一般の漁民も生活は補助金に依存しがちのようだ。

2012年7月24日付中国経済週刊の記事「中国漁民の苦境という現実」によると、近海資源の枯渇と燃料費高騰が続く中、漁民は赤字状態が続いているという。漁民たちを支えているのは燃料補助金だというが、2~3回漁に出れば一年分の補助金がもらえるということで、見せかけだけの出漁をして補助金を獲得。後は漁に出ないという船も増えているという。

今回のようなプロパガンダ漁が中国漁民の皆様の新たな収入源となればいいが、さすがに漁民全員を食わすほどは雇ってもらえないだろう。今回選ばれた30隻は幸運な人々と言うべきか。

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