中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2012年08月02日
2004.6.1 010 / lanx1983
王さんは携帯電話会社・中国電信の従業員。先月出産し、今は産後休暇中だ。その王さん、7月31日に次のようなショートメールを受け取った。
さすが携帯電話会社、給与明細もショートメールで送りつけるらしい。それはともかく驚くべきは王さんの今月のお給料。なんと0.5元(約6.5円)という脅威の金額が記載されていたのだ。これにブチきれた王さん、このメールをネットにアップ。たちまち「史上最低の給与」として話題となった。
中国ではありがちなことだが、王さんの給与は新規契約獲得数などの成績に応じて支払われる歩合が中心。だいたい月2000元(約2万6000円)以上にはなっていたという。だが昨年末に妊娠してからは体調を崩し、今年は2月に数日出勤しただけ。後は病欠を続けていたという。
それでも基本給の610元(約7800円)と食費手当の150元(約1950円)は支払われている。それが0.5元になったのにはわけがある。実は王さんが昨年ゲットした年間契約者が期間途中で料金を支払わずに逃げたのだとか。というわけで以前に支払われた歩合が今になってキャンセルされたという次第。それに保険料を差し引いたら「史上最低の月給」になってしまったという。
メディアの取材を受けた会社側は「6カ月も病欠していたら基本給は70%しか支払わない規定なんですが、子どもがいるということで全額お支払いしているんです」と配慮していることをアピール。ちなみに多く支払いすぎた文は育児補助金から差し引く予定だという。
病欠中も最低賃金の80%を保証するよう法規では定まっているため、中国電信のやり方は明らかに違法だという。一方で即効クビもまかりとおる中国で、半年以上も欠勤を続ける人に給料を払っているのはさすが大会社というべきか。
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