中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2012年08月24日
2009-03-鰭樂 / meg.dai
今回は思い出したころにやる食べ物ネタで一つ……
中国でもぼちぼち日本料理が普通な選択肢となりつつある今日この頃ですが、ありがたいことに「正直な話、中国では日本料理のイメージってどうなんでしょう?」「中国オタクの人で日本料理がダメな人もいると思いますが、どのような所がダメなんでしょうか?」という質問をいただいております。
そんな訳で、今回は中国のソッチ系の掲示板を巡回してかき集めてみた日本料理への反応を、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
■中国人オタクの日本料理談義
最近では日本料理がそれほど珍しくないような感じになってきたが、日本料理の特徴ってどんな感じなんだろ?自分が食ったことのある日本料理と、宣伝されている内容が違っているように思えたりもする。詳しい人、教えてくれ!
言われてみれば、自分もその辺については確かに疑問があるな。自分の行った店がハズレだったのかもしれないが、「海産物が生臭い」という悪い印象しかない。
きちんとした日本料理の海鮮は美味しいよ。私は日本料理って海鮮系のイメージだね。もしや海産物が新鮮じゃなかったのかな?それとも生の魚がダメだったのか。もし刺身が合わなかったとかで再チャレンジする気があるなら、わさびを使うのをオススメする。ただ……刺身や寿司は合わないなら無理して食べないでもいいと思う。あれはウチの国の人間は食べられなくてもしょうがない。
「食べ物そのままの味をいかす」というのがよく言われているかな?あと全般的にあっさりしている。
その「食べ物そのままの味をいかす」ってのがよく分からん。日本料理って調理方法の研究はそこまで深くないんじゃないか?食材の品種やランク分けがかなり細かいから、食材についての研究はしているとは思うが。
主食が多い。なんでも主食と一緒に食べる。それどころか主食で主食を食べる。
グルメ漫画なんかでは「うまみ」というのが重要とされていたりするが、どんなものなんだろう?素材の味とかそんな感じのものだと理解しているが、イマイチよく分からない。
自分の中では日本料理の味付けは甘いものが多いというイメージだ。うな丼が好き。
ウナギのかば焼きは美味しいよね。自分は日本料理はイマイチ口に合わないが、ウナギのかば焼きだけは美味しく感じた。
日本料理は美味しい料理もあるけど、何にでも味噌汁をつける習慣はどうかと……自分はあの味噌汁だけは苦手だ。てか味噌汁ってスープではあるんだけど、飲むタイミングが結構難しいというか……日本人は食事の中であれを徐々に飲んでいくリズムを把握しているんだろうけど、中華料理を食べる感覚では結構難しい。自分は主食を食べ終わってから最後に一気に飲んで微妙な気分になることが多い。
生の魚が嫌いだし、あっさりした味も好みじゃないんで日本料理は正直好きじゃない。ただ、日本の食い物で唯一認めざるを得ないのは柿の種とピーナッツの組み合わせ。柿の種だけではあそこまでスバラシイものにはならない。柿の種とピーナッツの絶妙な組み合わせを生み出した日本人はスゴイ。
日本料理はあっさりしているという認識って、メディアの宣伝に騙されていないか?寿司とかうどんはあっさりしているのは間違いないが、丼とか揚げ物とか肉や油も多いし重めの味だ。おにぎりとかも具によっては重くなる。鶏のから揚げや生姜焼き、照り焼きなんかも油でかなり重い味になってる。
それは食べた所の料理がダメだったんじゃないか?日本料理って、少なくとも中華料理よりは油少ないしあっさり系だぞ。ただ、自分は甘い味で重く感じることはあるね。すき焼きとか甘すぎて食えなかった。
ああ、日本料理は甘いっていうのには同意。それと酸っぱい味もあるかな。あれって日本人の好みなんだろうね。日本で食った日本人向けになった中華料理も甘酢あんかけ系の味が人気みたいだったし。
甘酢あんかけ系の調理は日本以外の外国でも人気高いよ。外国人の好きな中華料理のなかでは上位に入ると思う。自分は日本料理を食べたことが無い時は刺身に対して憧れのようなものを持っていたんだが、いざ食べてみたら生臭くてダメだった。わさびを付ければかろうじて食えるが、そもそもわさびの辛さが好きじゃない……ただ、天ぷらは普通にいける味だったので好物になっている。
俺はわさび好きなんだけどなぁ。あの鼻にくる刺激は中華料理にはあんまり無い辛さだと思う。
日本料理の生で食うやり方って、料理と言えるのかずっと疑問。生だったら料理と関係ないじゃないか。てか素材そのままの味を活かすのが日本の料理とか、正直わけが分からん……
魚の生食いは調理部位とか切り方とか、知識や技術の要るもんだぞ。ただ日本の「料理」とウチの国の「料理」って目指す方向性が違っているとは感じる。あと日本料理は生で食うのが多いが、卵まで生というのはかなり驚く。
卵まで生で食えるのって、日本は清潔で新鮮な素材が手に入る環境なんだろーなーと思ったりもする。ただ、中国の日本料理屋で日本と同じ習慣の料理を出すのはやめた方がいいんじゃないかとも思う。近くの日本料理屋ではわりと頻繁にすき焼きで生卵を食って食中毒になる日本人留学生が出ているんだが。
味が基本的に醤油ベース。あと、甘い味付けが多いのは確かだね。自分は照り焼きっていう甘い調理方法のがダメだった。
日本料理は素材の味そのままでアッサリ、味付けはかなり甘めな味付けになってる。あと塩味も薄目。中華料理で比較的近いのは上海料理だけど、料理に使う油の量がかなり違うからやはり別モノかね。
日本料理って甘いのばかりってわけではないよ。しょっぱいのもある。あと日本の卵焼きは外の店で提供されるものはほぼ甘く味付けされているが、家庭で作るときは甘く作らないらしい。それと、砂糖ではなくみりんでの甘さになるから、独特の甘さになる。ただ、すき焼きのように甘い鍋はやはり珍しく感じるよね。
俺が以前食った日本料理屋は明らかに砂糖ドバーな味だったわ……自分の料理でみりんを使ったことあるから間違いない。実際の所、中国の日本料理屋って甘さで味をごまかしている所も多いよ。昔日本で食った日本料理は甘い料理ってそこまで多くなかった。
実は日本人が関係している日本料理屋って案外少ないんだよね。私の住んでる所の近くにはオーナーか料理人、どっちかでも日本人がいるような店って無い。自分が食べているのが本当の日本料理なのか時々不安になる。
てか、日本語できる人間がいない日本料理屋ってのも結構あるっぽいぞ。昔、飯代オマケ+バイト代で日本料理の本の翻訳を手伝ったことがある。
日本料理の「健康」というのはわりとイメージ詐欺。中華料理ほどではないかもしれないが、お総菜の多くが油で揚げているんで健康に良くは無さそう。味も甘いのが多くて糖分過多が心配。てかしょっぱいのが味噌汁以外無いケースすらある。あと日本料理と判断していいのか分からんが、日本風になった甘い麻婆豆腐は危険すぎる食い物だ。
甘い麻婆豆腐……ああ、アレか。甘いというか麻(しびれる)な辛みが無いんだよな。日本人は麻婆豆腐は基本的に飯にかけて食うらしいし、日本の麻婆豆腐は俺達の認識している麻婆豆腐とは別のモノになっているのかもしれん。
日本の中華料理も、日本人の好みに合わせたものになっちゃっているしね。以前日本旅行に行った際に、日本の麻婆豆腐を食ったんだが一緒にいた四川人、マジで吐いていたし、自分も気持ち悪くなった。冷静になって考えてみればそこまでヒドイ味ではなかったと思うんだが、麻婆豆腐だと思って口にしたからダメージが甚大だった。アレは日本旅行のトラウマ。
そう考えると、ウチの国の「日本料理」がウチの国の人間向けの味になっていくのもしょうがないのかもな。私は日本に留学していた時、日本のあっさり料理が続いてきつかったから自炊を始めたし。
ま、とりあえず……自分が美味しいと感じる日本料理を食べればいいんじゃないかね。自分の好みに合わないのまで食べないでもいいでしょ。
ちなみに支那は世界肥満ランキングではアメリカと並んで2位である。