日本でも中国でも大事故が続く長距離バス。中国の山西省がちょっと過激な規制を導入し、死者数を25%減らすことに成功したという。2012年8月、
新華網が伝えた。
![Bus 915, a piece of great architecture with consecutive numbering and a tower wrapped in what looks lige giant gauze](http://farm8.static.flickr.com/7234/7283690392_c4ba959964.jpg)
Bus 915, a piece of great architecture with consecutive numbering and a tower wrapped in what looks lige giant gauze / Lars Plougmann
中国の高速道で追突炎上、寝台バスの36人死亡
新華社通信によると、26日午前2時40分(日本時間同3時40分)ごろ、中国陝西省延安市の高速道路で寝台バスがメタノール積載のタンクローリーに追突して炎上し、バスの運転手と乗客計36人が死亡、3人が負傷した。タンクローリーの運転手2人は無傷で、警察から事情を聞かれている。
同バスは2段ベッドを縦に3列並べた構造で、運転手を含め39人乗り。内モンゴル・フフホトから約1日をかけて陝西省西安に向かう途中だった。同仕様の寝台バスは避難経路が狭いなど安全管理が徹底されておらず、事故が続発している。
■危険な長距離バス
中国では長距離バスの大事故は珍しくないとはいえ、36人もの死者を出す惨事はそう多くはない。現時点で「日本大使の車、襲撃される」と並び、中国でもトップニュースの扱いになっている。
高速鉄道が整備されたとはいえ、庶民の足はやはり長距離バス。値段やチケットの取りやすさはメリットだが、運転手の疲労や定員超過、または通路のせまい寝台バスの中に閉じ込められて多数の死者が出るというケースが少なくない。当局は新規の寝台バス製造をストップさせたことになっているが、既存の車両に関しては何の制限もないのが現状だ。
■山西省の過激規制こうした中、山西省は過激な規制でバスによる事故を100件減らし、死者数を25%減らしたという。それは夜間走行の禁止。2011年10月17日から導入された。
・夜8時以降の出発禁止
・夜10時以降の高速乗り入れ禁止
・夜11時から翌朝5時までは一切走行禁止
という内容。
ここまでやって死者数は25%しか減らないの?つーかルールを守ると長距離バスのビジネスが成り立たなくなるんじゃね?!という気もしないではないが、深夜の道路を超高速で暴走するバスをストップさせるためには仕方がないのだろうか。過激すぎるのではと気になるところではあるが、延安の大事故の影響もあり、この規制の適用を全国的に求める声も高まりそうだ。
関連記事:
ディープ旅行の代名詞、悪名と悪臭の寝台バスがあと5年で消滅か―中国スクールバス安全基準制定へ=200万台市場の登場に舌なめずりのメーカー―中国「外」交部は「援」交部に堕した!スクールバス寄贈問題で炎上―中国(水彩画)定員オーバーの幼稚園バス、事故で20人死亡=車の改造、逆走も発覚(凜)地下鉄の次はバスが事故=深夜の追突で40人死傷―新疆ウイグル自治区