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おかしいのは日本か、それとも俺たちか?暴力的子ども向けアニメ「プリキュア」を中国人オタクが議論(百元)

2012年09月03日

■中国オタク「プリキュアって暴力的だと批判されないの?」■

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年8月26日付記事を、許可を得て転載したものです。



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MiNe-5DII_100-2599NHG / MiNe (sfmine79)

■中国人が見ると驚く日本の子ども向けアニメ

中国のアニメは基本的に低年齢層の子供を意識して作られており、それに加えて保護者の好みの傾向から良くも悪くも「毒の無い」作品が多くなっています。

そういった中国に良くある子供向けのアニメの感覚で日本の子供向けのアニメ、例えば「プリキュア」などを見ると、ちょっと驚くような部分もあるようです。

先日、中国のソッチ系の掲示板でそういったことに関するやり取りを見かけましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの疑問

最近、プリキュアシリーズにハマっている。正直とても面白い。子供向けだってだけで見るのを拒んでいた昔の自分に後悔している。ただ、同時に驚いたのがかなりガチの戦闘シーンがあったことだ。あれ、子供向けの作品でやってもいいもんなの?てかプリキュアって暴力的だと批判されないの?

プリキュアシリーズって実はかなり「暴力的」な戦闘シーンあるんだよな。自分も初代を初めて見たときに、かなりガチンコな戦いで驚いた記憶がある。

考えてみれば、魔法少女なら普通に魔法を使えば日常生活の問題を解決できるはずなのに、最終的には敵との戦い、しかも拳での戦いになってるよな……日本の親は幼女にプリキュア見せて暴力的になったらとか、心配しないんだろうか?

よく考えてみると、日本の少女向けの作品って結構戦闘モノが多いんだよね。昔ウチの国でも大人気になったセーラームーンからして、バトル要素がかなりある。しかし、考えてみればウチの国でも昔は子供向けの作品でも普通にガチな戦いがあったんだよな。いつから、そういうのを無くして子供に見せようとしなくなってしまったんだろう。

ああ、自分も「ハートキャッチプリキュア!」の戦闘シーンのスゴさに驚いたから、何となくその感覚分かる。子供向けの作品でこんなレベルの戦闘シーンが!?とか驚いたし。

戦いの要素が含まれた作品を見て育った子が、それに影響されて暴力的になるってわけではないだろうにね。てか、日本では初代のプリキュアを見ていた子供ももう大きくなっているだろうけど、プリキュアの悪影響を受けたと思われる暴力的な子が出たなんてニュースは聞いたことが無いんだが。
てか、それウチの国も変わらんような気がするよな。ウチの国で暴力的だと批判されたりした「ウルトラマン」が流行り出したのって90年代だが、子供の頃にそれを見た俺達がその影響でどうにかなったっていうのは無いし。


いや、影響はあるぞ。自分は立派なオタクになってしまった!!まぁそれはさておき、プリキュアは戦闘シーンについてもそこまで残酷ってわけではないし特に悪い所は無いと思うんだけどね。ストーリーも健康的だし。てか、ストーリーの「不健康」さだったら「ジュエルペット」とかの方がイロイロとあるし、昔の「セーラームーン」なんかはもっとトンデモなかったような。

日本のじゃないが、「パワーパフガールズ」とかはどうなんだ?あれも戦闘関係はスゴイぞ。

あれはヒーローものなノリでしょ。てかあの作品は必ずしも幼児向けでは無いような。「サウスパーク」ほどではないがブラックな話は結構ある。しかしプリキュアは幼児向け、しかも女の子向けだし、戦闘シーンの過激さはちょっと気になるのは確かだね。

個人的には「Splash Star」の最後の戦闘シーンとかかなり過激だった印象がある。あと、最近の「ハートキャッチ」の戦闘シーンもスゴイね。

一応、日本でもそれなりに問題視されているんじゃなかったっけ?「プリキュア」も確か作品に関して、関係筋への訴えとかが出ていたはずだから、問題にされないわけではないはず。

やはり「プリキュア」でもそういうのってあるのか。やっぱ暴力的な部分は問題視する保護者出るだろうなー

確か、必殺技とかその辺についての描写についての訴えだっけ?あと個人的にはキャラの露出度とかへの訴えもあるんじゃないかと思うんだが……

いや、「プリキュア」の内容についての訴えって、おしりパンチやこころの種の描写が下品という指摘であって、暴力的ということではなかったはず。戦闘関係については、やはりウチの国ほど問題視されていないと思う。

残酷なシーンが出ないように、描写とかそれなりに気は使っているけど戦闘シーンはプリキュアの伝統だし、そこに文句は出ないんだろうね。その辺についてはこっちが心配するようなことは日本だと起こらないんだろう。

改めて考えてみたが、ウチの国ではプリキュアくらいの戦闘シーンでも、子供向けだと批判を避けるために作られない可能性が高いってことは問題なんじゃないかね。やってやれないことは無いと思うけど、どこもそんなリスクを取りたいとは思わないだろうし……

これ、むしろ俺達の感覚がおかしくなっちゃってるのかもなぁ。ウチの国のテレビで昔は「北斗の拳」が普通に放映されていたのが信じられないような感じだし。

ウチの国のテレビアニメって「健康」にするために、子供向けで暴力や恋愛の描写をどんどん無くしていったような所があるよな。

一応今でも実際に作る場合はそこまで問題にはならないと思うんだよ。これまでの作品や、一般に流れているアニメ、そしてアニメ以外の子供向けコンテンツを考えた場合、女の子が闘っても問題ないと思う。ただそういうアニメをウチの国で作って流したとしたら「批判されそう」だとは考えてしまうんだよね。自分がそういう感覚をいつの間にか持ってしまっているのに気付いて愕然としたわ…

とまぁ、こんな感じで。


■中国のクリエイターをしばる「空気」と「自主規制」

戦闘描写一つとっても中国のアニメの現状やそれに関する感覚からしてみれば、日本での感覚とは異なるものが出てきたりするようです。また、その辺りから始まって、結構イロイロな方向に話が飛んでいるようでした。個人的にちょっと気になったのは、「制作側の自主規制」についてでしょうか。

日本ではイロイロと規制が厳しいと思われている中国のアニメですが、実際の所そこまで極端なものではありません。私が聞いた限りでも、結構好きに作れたりするようです。ただ、明確なガイドラインが存在するわけではありませんし、その時その時の社会の空気で問題視されて批判の対象になってしまった場合などは、問答無用であっさり潰されてしまうといった所があります。

そういった背景があるので、結果的に中国のアニメ作品が無難な方向へと進んでしまい易くなるというのはありますし、それによってとんがった作品や、クリエイターの気合の入った作品が出難くなるという残念な傾向は確かにありますね。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年8月26日付記事を、許可を得て転載したものです。   

 コメント一覧 (1)

    • 1. チャチャイ親方
    • 2012年09月13日 10:42
    • 1 おかしいのは、赤色中国、お前等だよ!ならば自国で制作してみぃ!したり顔して、チャチャいれるな!!赤い黄色い猿どもめ!!そんな勇気も無いくせに!天安門でもアニメにしてみぃ!

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