• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

引きこもり派よ、集まれ!中国インドア族の過ごし方徹底討論(百元)

2012年09月04日

■中国の「宅」な人達は家の中でどう過ごしているのか■

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年8月28日付記事を、許可を得て転載したものです。


電車男
電車男 / TaiwanSpirit

先日の記事「中国の辞典の最新版に「オタク」から来た言葉「宅男」「宅女」が収録される」で、元々は日本の「おたく」から来て、その後中国において「ずっと家にいてほとんど外出せず、ネットやネトゲ等の室内活動にふけっている男(女)」という意味として使われるようになった「宅男」「宅女」という言葉を紹介させていただきました。

その後、ありがたいことに「宅男、宅女な中国の人達は家の中でどんな感じに暇をつぶしているのでしょうか?」いただきました。そんな訳で、今回は中国のネットで見かけた「宅」な人達の暇つぶし、趣味についてのやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの議論

「宅」な仲間のみんなに聞きたいんだが、どんな感じで日々過ごしている?自分は大体アニメや漫画やゲームでぐだぐだとやっている。「宅」な人の中には特殊な趣味にハマっている人もいるそうだけど……

PCでチャットしたり書き込んだりアニメ見たりして時間潰すのは共通だとして、それ以外だと……。あ、自分は料理が趣味かな。結構これで時間を使っている。しかしここ最近の行動を振り返ってみたんだが材料買いに行くのがなければ、もう外出ることがない!

ネットやって、ネットで映画見て……何も特別なことはなく、室内で過ごしています……

アニメ見て、ネトゲやって、本読んで、それと並行してテレビドラマ見てるわ。

自分のネットショップを開いているのでそれに時間使ってるね。あとは映画見てそれに関するスレに書き込んだり、それをネタにしたweiboの発信とかかね。

ネトゲ、ネットで映画、アニメ、漫画。この夏休み、自分は旅行で外に出たとき以外は全部家の中だったわ。

結局はネットしたり小説読んだりアニメ見たりといった所に落ち着く。

自分も同じだなぁ。アニメ見たり、メッセンジャーでしゃべったり、電子小説見たり。そういや、ずっと
家の中で過ごす人間に関しては一時期「家里蹲」(引きこもり)なんて言葉も出たけど、今では「宅」に収束しちゃったよね。

いや、自分マジで仕事終わったら門から外に出ないわ……あと、特別なスキルも厚くなれる趣味も無いし、結局はPCに向かい合って時間を使う日々が続いている……

うむ。「宅」はPCがないと絶対に生きていくことができないよな。しかし、PCがあれば何でもできる、ような気がしてくる。てかPC無いと生きていける気がしない。

私は文房具オタクなんで、そのコレクションの整理や鑑賞をしていることが多い。仕事で外に出かけるとつい文房具を売っている所に寄ってしまう。最近はボールペンの替え芯に特にハマっている。

イロイロと興味を覚えたものに手を出しているけど、どれもそんなに深くないかなぁ。なんだかんだで一日中家にいても普通に楽しい。正直、宅な自分としては上の世代の人達って、外に出ないといけないと強く考えすぎているというか、帰る家が無いんじゃないかと思えたりする。

寝てるかアニメ見てるかかなぁ。あと、PCとテレビは同時につけっぱなしになっていることが多い。

えーと小説読んだり音楽聴いたりアニメ見たり……やはり基本的にはどれもPC経由してる所があるな。PC無しだと……あ、のどが渇くんで飲み始めたお茶関係の収集がいつの間にか趣味になってるな。週末とかにたまーに外出る理由がギリギリで残ってる。

せっかくの週末なんだし、外に出たくない……PCの前でぐだぐだしたい……!しかし自分の場合ネット、アニメ、音楽とかどれもそれなりレベルで特別熱くなってるわけではないのがイロイロと哀しい。

最近はネットショップ巡りのせいで外に買い物にも行かなくなってきた。てか、外に出たら家に届く速達を受け取れないじゃあないですか。

私腐女子なので小説やアニメで養分を補給しつつ腐った妄想をして、妄想ネット小説書いてアップしています。

夏休みは良い。だがし、我々「宅」にとって夏休みはだんだんと見るものが無くなってくるという問題も発生する。宮崎アニメとかもう何度見たか……

寝る、テレビ見る、掃除洗濯、飯、そしてその合間にネットでネタニュースを追っかけたり映画見たり。そして、また寝る。

PCの比率がどんどん大きくなっている今日この頃ですが、天体観測とアマチュア無線を続けています。

ゲームオタクから始まって、いつの間にかゲーム作ってる。最近自分好みのRPGが無いんで、いっそ自分で作ってしまおうかと。

自分は、この夏休みの間、ほとんど家から出ていない……!!外に出ないで済むんならずっとそのままでいたい。買い物とか行こうかと考えるときもあるが、ネットでどうにかなることばかりなので、めんどくさくて行く気がしなくなってしまう。

基本的には、ゲームやったりアニメ見たりかな。あと歌うたったりもしている。それと最近猫飼うようになってから、猫関係の用事でそれなりに外に出るようになった。しかし人間関係ではいよいよ出なくなってる。


とまぁ、こんな感じで。家の中では基本的にPCの前でぐだぐだしていることが多いようですね。

■ 「家里蹲」 、「宅」、「○○宅」、「純宅」
 
ちなみに、この「宅」ですが同じような使われ方をされていた言葉に日本の「引きこもり」から来た「家里蹲」というのもあります。こちらについては元となった日本の「引きこもり」が持っているような重い意味が薄れているような所もありましたね。

ただ、中国の感覚では引きこもりの直訳の「家里蹲」より、「御宅」から来た「宅」の方がしっくり来たのか、上の発言にもあるようにいつのまにか「宅」という言葉の方が使われるようになっていったようです。

それから、中国では日本の「オタク」に近い意味を持つ、好きな分野にはまり込んでいる「宅」に関しては「○○宅」などとも言ったりするようです。この辺は日本の「何とかオタク」に近いですね。また例えばオタク趣味が高じて何かを作り上げてしまう様なレベルの場合は「技術宅」などと呼ばれたりするようです。

そして、そういった「オタク」な「宅」と区別する上で、今回のやり取りで出てきているような「仕事や買い物などの必要なこと以外は可能な限り外に出ない、出たがらない」「特に熱中する趣味も無く、暇つぶしにアニメや漫画ゲームに手を出すがそれに関してもそこまで強くハマっているわけではない」といった感じの「宅」な人達に対しては「純宅」という呼び方もあるそうです。

それにしても興味深いのは「アニメを見る」というのが、こういった「宅」な人達の基本的な暇つぶしの一つとなっていることでしょうか。あくまで個人的な印象ではありますが、日本に比べるとアニメを見て時間をつぶす人の割合がかなり多いように思えます。(それだけに、「宅」と日本のいわゆる「オタク」の違いを明確にするのが難しい所もあるのですが)

この辺については日本のアニメが中国のネットに流れまくっちゃっているというアレな状態なので、アニメを見るのが「お金をかけないで楽しめる、時間をつぶせる」行為になっているというのも大きいかと思われます。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

関連記事:
「オタク」から「宅男」へ=オタク概念の変化がもたらした混乱(百元)
在宅でショップ店員になれる?!B2C最大手タオバオの新サービスが働き方を変える……といいなぁ
「小日本」たん騒動から見る中国の「オタク」概念とその誤解
中国のニートに生存の危機?!すねかじり違法化の「ニート禁止法」成立へ―中国・江蘇省
ニートになるための6つの道=「起業幻想」「仕事えり好み」「転職野郎」……―中国
今度は法律で「帰省」を義務化?!近代化と引き替えに年々募る老人の「寂しさ」

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年8月28日付記事を、許可を得て転載したものです。    

コメント欄を開く

ページのトップへ