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2012年09月04日
■多維VS明鏡~組織部長編~
人事情報のディフェンディングチャンピオン・多維新聞と、新進気鋭の荒ぶるチャレンジャー・明鏡新聞との間で、令計画がなり損ねた党組織部長の後任予想対決が勃発した模様。
多維新聞は遼寧省党委書記の王珉(62)が一期務めると予想したのに対し、明鏡は広西壮族自治区党委書記の郭声琨(57)が有力ではと予想。
王珉は、安徽省の工場労働者からスタートして、その後機械系技術研究者の道に入ったという異色の経歴。その後研究者の道を歩んで南京航空航天大学の副校長から94年に地方政府勤務に転じた後は、蘇州市党委書記ー吉林省省長ー吉林省党委書記ー遼寧省党委書記と出世の階段を駆け上がったいう点も、異例の人物。
一方の郭声琨は、江西省の鉱業畑から非鉄金属公社ー国家非鉄金属局ー中国アルミニウム総経理とアルミニウム国営企業を歴任し、2004年に広西壮族自治区へ転任。その後一貫して広西壮族自治区を収めて”広西王”の異名を持つ人物(by 明鏡)。
どちらも明確な派閥の色は見えないのですが、党組織部長は令計画が転任した宴会部長なんかと異なり超重要な政治局ポストなので、色々な力が働いていることでしょう。異なる人事情報が同時期に出た意味(リークした意味も含めて)、今後も要注目です。
■令計画の兄の名前は"令政策"と"令路線"、妹が"令方針"で弟が"令完成"
令計画の息子がフェラーリで事故死したと書きましたが、BBC中文網によると死亡事故を起こしたものの、本人が被害者か加害者かは不明の模様。また一説には、令計画が息子の死を揉み消そうとして死亡証明を改竄したことに、江沢民が激怒したとの説も。さらにサウスチャイナモーニングポストによると、息子のは"賈某”に変えたらしく、元の名前は"令古"だったそうです。なんだてっきり兄弟同様、人民日報に頻出するような名前だと思ってたのに。
(BBC中文網)
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