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「史上最強の違法建築」鉄筋の代わりに針金を使った高層マンション―中国

2012年09月13日

海南省三亜市の「史上最強の違法建築」が取り壊された。無認可で作られたという違法っぷりだけではなく、鉄筋の代わりに針金を使うという無法っぷりでも話題をかっさらっている。


2012年9月12日付人民網、13日付南島晩報を主に参照した。

20120913_写真_中国_違法建築_2

「史上最強の違法建築」があるのは三亜市鳳凰鎮西瓜村。 敷地面積は1700平方メートル。13階建て、460室という巨大マンションだ。これだけ堂々と建てられているものが違法建築だとはなかなか思えないが、いわゆる「小産権房」というやつで、農村の共有地に建設されており、お国の認可は得られていない。

海南省はリゾート開発に伴う土地バブルの影響で特に「小産権房」が多いと指摘されているが、その中でももっともがんばったものだろう。「史上最強の違法建築」と呼ばれるゆえんだ。

2010年末に完成したが、図体のでかさからか、即効でお上に目を付けられた。しかも施行の品質が悪いことが発覚し、取り壊しが決まった。2011年9月、東棟の取り壊しが始まったが、想像を上回るぼろさで大変なことが起きた。取り壊し中にマンションが倒壊し、作業員1人が死亡する惨事となったのだ。

20120913_写真_中国_違法建築_1


事故を受け、取り壊し作業は一時中断されていたが、先日、西棟の取り壊しが始まった。取り壊しに抗議する住民がプロパンガスを抱えて自爆をちらつかせたというが、消火器で火種を消して対処。取り壊しを続行したという。

20120913_写真_中国_違法建築_3


さて取り壊し現場に訪れた記者だが、目にしたのはとんでもない光景だった。本来貼っているべき鉄筋の姿は影も形もない。コンクリートの中から出てきたのはなんと針金。ちょっとひねると簡単に曲がってしまうような弱々しいものだったという。

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