中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2012年09月13日
2012年9月13日付中国広播網が伝えた(元記事は削除済み、グーグルのキャッシュにリンク)。
上記写真は北京市のバス停・安家楼。日本大使館最寄りのバス停だ。そのバス停に通達が張り出されている。「本日より午前8時半から午後7時まで、***号線バスはこのバス停に止まりません。不便をおかけすることをお許しください」という内容だ。全部で12路線がこのバス停に止まらないことを決めたという。中国広播網の取材によると、路線バス運営会社は停車再開時期は未定と話している。また大使館付近の一部区間では自転車・歩行者用道路が閉鎖されていると胃いう。
というわけで、通達には理由こそ明記されていないものの、反日デモとその警備の邪魔にならないよう、そして野次馬がデモに参加して騒ぎが大きくならないにようにしていることは明白だ。バス会社の答えをかんがみるに、今後はどうやら毎日騒いでくれるらしい。報道によると、11日、12日、13日と3日連続でデモがあったことは確認されている。官制メディアの中国広播網がこの情報を報じてくれたが、今ではあえなく削除されたもよう。「民衆の自発的な抗議デモですが、今後もしばらくの間は毎日あることをバス会社は知っています」というのは、ちょっとまずいという判断だろう。
(追記:転載記事がかなり残っているとの指摘を受けました。そこまで本気で検閲していない可能性もあり。いろいろと段取りが見えてしまうのだが、いいのだろうか?)
中国各地の反日デモの中でも、北京市のデモはもっとも厳格にコントロールされており、参加者は20人程度とごく少数だという。当局のコントロールを外れて大騒ぎするとは考えづらいが、念には念を入れての措置ということのようだ。
関連記事:
【尖閣】中国の「反日」がレベルアップ=デモ容認姿勢明らか、騒動拡大は必至か(水彩画)
【反日デモ】官制デモか民意の発露か?!二項対立を超えてうにょうにょ感で考える中国
WEB2.0時代の反日デモ=「蒼井そらスローガン」が有効な武器となるわけ―中国
【反日デモ】愛国(Aiguo)じゃねぇ、害国(Haiguo)だ!中国青年報がステキ・リリックで暴徒化デモを批判
中国の反日デモ実況=なぜ共産党はデモを認可したのか?
中国イケメン・ラノベ作家の愛国声明が話題に=胎動する「カッコワルクナイ愛国」
「尖閣に上陸した活動家は害国者」中国のホットイシューとなった「保釣害国論」を読む