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中国の反日デモ、報復行為、邦人被害について=なぜ中国様はお怒りになったのか?

2012年09月14日

日本政府による尖閣買収に伴う中国の反応、報復、非理性的な騒ぎによる邦人の被害について。


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めぼしいニュースについてはツイッターでつぶやいているはず。というわけで以下をご参照ください。

おおまかにまとめると、

北京・上海で明らかな官制デモ。それ以外の地域でもぽつぽつ反日デモ。
土日、そして柳条湖事件(九一八事変)があった火曜日に向けてデモはさらに盛り上がる予定。
中国の巡視船8隻が尖閣近海に出没、うち6隻が領海侵犯。
先月、尖閣に上陸した香港活動家が今月18日に再出撃すると予告。
中国企業企業に日本製品ボイコットの動き。
イベントや交流、さらには日本人研究者による訪問まで断られるといった草の根レベルでも影響は拡大。
といった感じ。



上記でとりあげたネタの中でも上海総領事館による「最近の日中関係の動きに係る注意喚起(9/13)」が注目です。

邦人の皆さまから以下のとおり報告が寄せられております。また、酒に酔った邦人3人が中国人女性をナイフで傷つけたとの反日感情を故意に煽るかのような偽のインターネット上の書き込みも散見されています。
 
1.グループで深夜に食事をしていたところ、中国人に因縁をつけられ暴行を受けた。
 
2.タクシーで移動中、不審なバイクの運転手からタクシーの運転手に「金を払うので、乗客を降ろせ」などの要求があった。

3.複数名で歩道を歩いていたところ、中国人からペットボトルを投げつけられ、「ばかやろう」との罵声を受けた。
 
4.複数名で歩道を歩いていたところ、中国人から「JAPANESE」と言われ、1名が麺をかけられ怪我を負い、1名が眼鏡を割られ持ち去られた。
 
5.歩道を歩いていたところ、中国人から「日本人か」と声をかけられ、突然、脚を数回蹴られ打撲傷を負った。
 
6.歩道を歩いていたところ、向かってきた電動自転車の中国人に「JAPANESE」と言われ、炭酸飲料を頭にかけられた。

負傷者がいるということで笑えない話なのですが、歩道を歩いているところに麺をかけられるというのはどういう状況なんでしょうか。日本人にぶつけるために麺を持ち歩いていた?道端で麺を食っている人がぶっかけた?もう少し状況が知りたいところですが……。

ちなみに「日本政府による魚釣島など3島買収に伴う中国の反発」について、個人的に一番興味を持っているポイントは、「なぜ中国様はこれほどお怒りになられたのか?」ということ。先月の香港活動家による魚釣島上陸について、野田政権はかなりナイスに対応。反日デモがちょっぴり盛り上がったとはいえ、さらりと流すことに成功しています。

今回も「都知事が島をお買い求めになると問題頻発するので国が買いますわ」と暗に打診し、中国側も中日友好協会会長の唐家璇を通じて、「尖閣を紛争領域と認める」「恒久的建造物は作らない」「調査はしない」という3条件を建てつつも、買収を認める方針を示していました。

それが9日、APECでの胡錦濤主席、野田首相の立ち話をきっかけに事態があれよあれよと急転しています。胡錦濤様の顔に泥を塗るような買収決定で中国様がお怒りになったという、民主党・野田政権が中国とコミュニケーションできなかったシナリオも十分可能性があるのですが、それ以上にありそうなのが中国共産党内部の問題で「反日キャンペーン導入が急きょ決まった」というシナリオ。

実は9日の立ち話での胡錦濤発言について、国営通信社新華社が「内容を掲載→削除→また掲載」という不可思議な動きを見せています(読売)。中国共産党内部でなんらかの駆け引きがあったことのあらわれでしょう。そも今年は日中国交正常化日中国交正常化40周年という記念すべき年なので仲良くやろうよというモーメントがあったのと同時に、日本は年初から尖閣の一部島嶼に命名してみたり、あるいは都知事による買収発言、はたまた議員による魚釣島上陸計画など、中国の神経を逆なでにする動きは許せないという動きもありました。

共産党内の力関係なのか、軍の動きなのか、はたまた世論の圧力か。原因はなんとも言えませんが、中国政府とそれなりに呼吸をあわせたつもりだった野田政権はびっくりしているという可能性が高いのでは、と考えています。

その遠因とも言えそうなのが「チャイナウォッチ」の読み間違えではないでしょうか。なにせ中国は不透明なので、チャイナウォッチというのは「政権交代前に中国は政治不安、民意の激化を避ける”はず”」といった仮定に仮定を重ねていくようなところがあるのですが、その前提となっている仮定が以前とは異なっているのでは?少なくとも現在の情勢については大外ししているのでは?という疑念がぬぐえません。

なかなか正解は出てこない問題ではありますが、落としどころがさっぱり検討がつかないだけにしばらく騒ぎは続くはず。その間にじっくり考えてみたいと思います。


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 コメント一覧 (3)

    • 1. ヒロ
    • 2012年09月14日 19:07
    • この急ピッチな反日キャンペーンは時期国家首席になる予定のあの方が9月1日以降姿を見せていないことと関係があるのでは。。と最近思うようになりました。
      (反日で何かを隠そうとしてるというか。。)

      背中に大きな傷を折ったという情報もありますし。

    • 2. 反中男
    • 2012年09月15日 15:40
    • 中国人は動物以下の最低な低能な民族だなぁ!
      こんな連中と話し合いしたところで埒があかない!
    • 3. Chinanews
    • 2012年09月15日 15:52
    • >ヒロさん
      コメントありがとうございます。

      習近平絡みではないかという意見を唱えている人は少なくないようです。とはいえ、なにかの目くらましとしてはちょっと規模が大きすぎるのではないかというのがボクの考えですが、秘密のヴェールに包まれた中国共産党指導陣の考えはなかなかよくわかりませんね……

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