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2012年09月29日
Shanghai, China - Yueyang Hospital (Shanghai University of Traditional Chinese Medicine) / Marc van der Chijs
帝王切開はすでに一般的な出産手段となっているが、リスクがあることは間違いない。サンフランシスコの太平洋医療センターのドクター、範渊達氏によると、帝王切開の場合、妊婦の死亡リスクは7倍になるほか、膣や膀胱の損傷リスクは40~50倍になるという。WHOは15%を警戒線とし、出産に占める帝王切開の割合をそれ以下にするよう求めている。
帝王切開の比率は各国で異なる。ブラジルや韓国では約40%、日本で16%、米国で29%だという(「帝王切開に対する無知・勘違いをなくそう」All About、2007年9月15日)。ところが中国は1950~70年代の5%から80年代には30~40%から、90年代には40~60%、そして現在の60%と驚くべきペースで比率が高まり、世界一の座についた。それどころか、一部の病院では80%、90%とほとんどのケースで帝王切開をしている場所まである。
太平洋医療センターでは中国の帝王切開手術数を減らそうと昨年から技術研修を始めた。毎月、若干名の中国人医師に研修を行っている。去年だけで不必要な帝王切開手術を100万件減らしたことになるという。
もっとも中国の帝王切開の多さはたんに医療技術の問題ではないという。自然分娩と比べ、帝王切開の場合の医療費は倍。病院側は医師に帝王切開を奨励している。患者の健康よりも病院の経営が優先というわけだ。もっとも道徳の問題を嘆いても仕方がない。帝王切開を増やせば増やすだけ病院の売り上げが伸びるという問題にメスを入れない限り、帝王切開の比率は今後も上昇が続くことになるだろう。
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妊娠すると先ず出来るだけ仕事をしないで、子供を大きくする事につとめます。妊娠中期から後期になるとウズラの卵とスッポンを毎日食べてどんどん大きくします。
だからとても自然分娩できる状態じゃないです。
会社の子は妊娠前は体重40kg台でしたが、出産前は90kgを越えて、事務椅子を2個壊しました。
おかげで出産直後は皆一様に小錦状態でした。
生活習慣で既に当たり前の意識になっているのも一因では。