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【中秋節快楽】民主党の目玉政策・高速無料化、中国でも失敗=月餅兌換紙幣の取り付け騒ぎ―中国

2012年09月30日

2012年9月30日、今日は旧暦の8月15日、中秋節である。


■巨大月餅、超高級月餅、月餅が残飯に、変わりダネ月餅……定番中秋節ネタ

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日本にも「中秋の名月」という言葉があり、お団子を食べる風習がある(はずだが、スーパーでお団子叩き売りしているのは見たことがないような……。昔はあった?)。中国では中秋節と呼ばれ、家族が集まり月餅を食べる習慣がある。

今年は旧暦8月15日が9月30日と10月1日の国慶節前日という日取りになった。そのため9月30日から10月8日まで、いつもより1日長い黄金週間(ゴールデンウィーク)となり、中秋節がその初日というなんとも面倒な日程である。

さて中秋節定番の話題といえば、今までこんなネタをとりあげてきた。

巨大月餅、高級月餅、自作月餅、月餅禁止令……中秋節定番ネタまとめ―中国
<写真>中国水族館は中秋節も美女のパフォーマンスで勝負!魚はいないのかな……―中国・湖北省
「またしばらくは月餅が俺の朝飯になるな……」処分に困る伝統的贈り物―中国オタ事情
ハローキティ月餅を食べてみた!かわいい外箱、でも中身は……―オレ的中国

このあたりのネタは未来永劫繰り返されそうなので、まだ取り上げていないネタをちょろりとご紹介。


■超渋滞!中秋節

ぼくらの政権与党・民主党の目玉政策が中国にパクられました。高速道路の無料化ってやつです。といっても毎日ではなく祝日限定なのですが。「マイカー旅行は大変なり!渋滞は地獄なり!」というのは定番ネタではあったのですが、無料化でさらに渋滞が悪化したと伝えられています。

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高速が完全に詰まったので、外で遊んだり体操したりできるぜという図。我らが民主党も高速無料化はいろんな意味で失敗に終わってしまいましたが、中国の高速無料化も失敗する確率が大。というか、ただでさえ混んでる祝日の値段を下げなくても……。


■蛋黄月餅、鮮肉月餅、水晶月餅

日本で月餅というと、あのアンコが入っているものばかりがメジャーですが、中国ではもうちょっとバリエーションが。

蛋黄月餅
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満月に見立てたアヒルの塩漬けタマゴが入った月餅。

鮮肉月餅(蘇州式月餅)
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パイ生地の中に肉を入れたもの。蘇州、上海のあたりではよく食べるらしく、「普通の月餅はまずいけど、鮮肉はうまし」と称賛する人も多数。しかしこれは月餅ではないだろうと反発する人も。

水晶月餅

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今年初めて知ったのだが、タピオカ製の透明な生地で餡をくるんだ水晶月餅というのがあるそう。んなばかなと思ったら、新宿中村屋の月餅ブランド・円果天でも売っているんだそうで。こうなると現金なもので興味津々。

他にもハーゲンダッツが売り出しているアイス月餅やらいろんなパターンが。


■月餅券

本サイトでこれまで一番はてなブックマークを集めた記事が「商売の天才・中国人が生み出したミラクルビジネス「蟹券」が面白い―中国」。お時間ある人はぜひぜひ読んでいただきたい。

かいつまんでようやくすると、今がまさに旬の上海ガニは死んだ瞬間から腐敗し毒を持ち始めるので、生きたままゆでなければいけない厄介な食材。贈答用に送るのは難しかったのだが、カニと引き替え可能な交換券「蟹券」の発明により贈答品にすることが可能になった。

さらに傷まないので金券屋に売って現金に変えるのもやりやすい。さらにさらに、「蟹券」を発行した企業が金券屋から安く券を回収することで、実際にカニを出荷しなくても儲けることが出来る夢の仕組みだ。

「それってビール券と変わらなくね?」「つーかカニ兌換紙幣じゃね?」「ただの商品券じゃね?」というツッコミもいただいたが、キモは中国のメンツ経済を現金化し、流通しやすくする仕組みが今、急速に整えられつつあるという点である。今までは酒、タバコ、宝石といった贈答品しか現金化・流通できなかったのが、カニですら可能になったのだ。

というわけで今では月餅券も大量に配布されることに。個人同士の贈答用だけではなく、企業が社員の福利厚生として配る月餅も、券にしてしまったというパターンが少なくないようだ。上海市では今回の中秋節を前に960万枚もの月餅券が飛び交ったという。

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ただ月餅がカニに劣る点としては中秋節に需要が集中するということ。引き替えようと思っても在庫がないといった問題が多発しているという。中秋節後に月餅に交換しても一切意味がないし、在庫がない月餅券は現金化しようにも価値が下落している。カニ券と比べてもそうした恨み節ネタが多いように思われる。

月餅券を月餅兌換紙幣と考えると、発行銀行の信頼が崩壊、やれ取り付け騒ぎだ!月餅紙幣のハイパーインフレだ!と騒ぐべき事態だが、まだそこまでの騒ぎになっていないようだ。誰かが月餅券の兌換保証について裁判でも起こして、賠償責任などの判例ができると面白そうなのだが。

というわけである意味民間紙幣と化した「**券」ネタはまだまだ楽しく続きそうである。

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