中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2012年10月03日
9月29日付央視網、10月3日付央視網を参照した。
■わたしはかつて幸福でした
習近平体制が誕生する中国共産党第18回代表大会(十八大)を前に、中国中央電視台(CCTV)の番組「走基層百姓心声」(基層社会にいって一般市民の本音を聞く)は「あなたは幸福ですか?」という企画を実施している。タイトル通り、記者が各地で一般人に「幸福ですか?」「あなたにとって幸福の定義は?」などと聞きまくるというもの。もちろん「不幸です」などと答えるわけにはいかないわけで、みなさん頑張って幸福ですと答えているようだ。
ところがそうした予定調和をぶち壊す神回答が登場した。それが山西省太原市清徐県の曾さん。「幸福ですか?」との質問に「私の名字は曾」ですと切り返したのだ。だじゃれなので日本語で伝えるのは難しいのだが、「你幸福吗?(Ni Xingfu ma?、幸福ですか?)」という質問を「你姓胡吗?(Ni Xing Hu ma?、名字は胡ですか?)と聞き間違えたという次第。
「幸福か?」「はい、幸福です」というやりとりが延々繰り返されている中でのハプニングだけに面白かったわけだが、それだけではない。名字が胡といえば胡錦濤さんだし、曾という漢字は「かつて」という意味を持っている。というわけで「あなたは胡錦濤さんですか?」「私はかつて幸福でした」というなんだか意味深な会話になってしまうという……。
このオモシロ対話はネットで爆発的な話題になっただけではなく、中国メディアにも取り上げられている。
■大学生の神回答
こんなハプニングも負けずに「幸福ですか?」と聞きまくる街頭インタビューは続行中。10月3日、今度は鄭州市の切符売り場に並んでいる天津出身の大学生が神回答を見せる。
記者:あなたは幸福ですか?
学生:幸福です。
記者:幸福ってなんだと思いますか?
学生:うーん。やるべきことをやめて、ゆっくり遊ぶのが幸福ですかね。
記者:残念なことってありますか?
学生:うーん、大学入試であと10点とっていれば、鄭州に来なくて済んだのに。
記者:一番欲しいものは?
学生:一番欲しいもの?彼女ッス
記者:お一人ですか?
学生:当然です。
記者:何年生まれなんです?
学生:1994年。
記者:この10年で一番良かった出来事は?
学生:自分が育ったこと。それに家族がみんな健康なこと。
記者:では最悪なことは?
学生:最悪なこと?あんたと話している間に列に割り込みされたこと。
記者:ありがとうございました。
不幸って言っちゃいけないって国民はどう思ってるんだろ