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「日本のペットボトルのお茶には砂糖が入ってない?!」中国人の戸惑い(百元)

2012年10月07日

■中国オタク的疑問「なんで日本のペットボトルのお茶は砂糖入ってないの?」■

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年9月30日付記事を、許可を得て転載したものです。



20121007_写真_中国_茶_


先日、ありがたいことに「中国で売られている茶飲料って砂糖が入っているのが多いですが、あれって現地の感覚ではどんなことになっているのでしょうか?」という質問をいただきました。

日本で売られているお茶系の飲料は紅茶以外は基本的に砂糖は入っていないかと思いますが、国外では砂糖入りのモノが主流となっている所も多いですよね。中国でも紅茶の他に、ウーロン茶、中国緑茶などの販売されている茶飲料は加糖のものが主流で、無糖のものはお店によっては置いていなかったりします。

先日中国のネットを巡回していてうまい具合に「なんで日本のペットボトルのお茶は砂糖入ってないの?」という疑問についてのやり取りを見かけましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人の戸惑い

日本旅行しているときに戸惑ったんだが、なんで日本のペットボトルのお茶は砂糖入ってないの?自動販売機で売ってるのだけじゃなく、普通の店でも加糖の緑茶が売っていなかった……

日本はお茶に砂糖を入れないとは聞くが、そこまで徹底しているのか。その辺りは日本人の飲食習慣によるものなのかな。

日本では加糖の飲料は健康に悪いとされ、どんどん砂糖の入った飲料が減っていったらしい。売れないから自動販売機でも砂糖入りのお茶が売られていないんだろう。逆に日本国外では砂糖の入っていない飲料は売れない。実際サントリーなどは日本国内では売られていない加糖のウーロン茶を販売している。

でも、日本の自動販売機で普通にコーラとか売られていたはずだぞ。やはり日本のお茶特有の理由が何かあるんじゃないかね。

緑茶の砂糖に関しては、国ごとの好みの違いが影響しているんじゃないかな。ウチの国ではペットボトルの緑茶は砂糖入りのことが多いけど、日本ではそれが好まれないんじゃないかと。あとウチの国ではペットボトル飲料買うのは若い人間が多いし、その世代は甘い方が好みという傾向が強い。

日本の人間が健康重視だからだと思うよ。ウチの国でも砂糖の量は減少傾向にあるし「低糖」を売りにした茶飲料も増えている。それに「無糖」のものも昔に比べたら売っている場所が増えた。ウチの国でも段々と日本のように無糖が市場を席巻する可能性はある。

日本ではお茶に砂糖入れた飲料が売られていないわけじゃないよ。紅茶は普通に砂糖が入っているものが主流。ただ紅茶も無糖のモノが結構あるから、やはり日本人は無糖が好みなんじゃないかな。

でも緑茶には砂糖入れないのは間違いないよ。以前日本旅行したときに出た緑茶が苦くて、砂糖を頼んだら店員の人がギョッとして、「それは砂糖を入れないで飲むものです」とか言われてしまって恥かいた。

日本の無糖の緑茶には自分も驚いた。私の印象では日本のスーパーやコンビニで売られている半分くらいが茶飲料だったと思う。しかも、それが全て無糖!日本の緑茶飲料市場の独特さを強く感じた。

まずハッキリさせておかないといけないのが、ウチの国の緑茶と日本の緑茶は名前こそ同じ「緑茶」だけど、加工方法が違う別モノだからな。日本の緑茶は蒸して加工するから緑色が強く出るし、味も香りもウチの国の一般的緑茶とは異なるから、砂糖との相性も違うんじゃないかな。


ウチの国でも普通に熱いお湯でいれて飲む緑茶は砂糖入れたりしないけど、買って飲む冷たい飲料になると加糖になるんだよね。あと日本との違いについてふと思いついたんだが、ウチの国の飲料メーカーは南方系が多いし、南方の好みに合わせて甘い茶飲料が広まってそのまま定着したのではないだろうか。

日本と中国では茶飲料を飲んでいる層が違うんじゃないかね。ウチの国ではああいった加糖の茶飲料の多くは子供や若者が飲んでいるし、緑茶についても「飲料」として飲むから甘くないと売れない。
それはありそうだ。日本は街中の自動販売機が非常に多いし、子供から老人まで幅広い層がお茶を買っているんじゃないかな。

良いお茶を飲むときはウチの国でも砂糖入れてないしね。市場の規模と顧客の好みの差が出ているってのはありそう。

日本で売られているペットボトルや缶のお茶って、水の代わりといった扱いで、ジュースなんかの飲み物とは別のカテゴリだよ。だから甘いのは逆に嫌われるらしい。

個人的には生活習慣の違いと気候の違いが理由じゃないかと考えている。日本に来て分かったんだけど、日本人は水やお湯を持ち歩く習慣が無い。その代わりとして無糖のお茶を飲む。

そうそう、日本人は水を持ち歩かないんだよね。気候的にそれほどのどが乾かないことや、水がそのまま飲めるってのもあるし、自動販売機や店が多いからどこでも飲み物が手に入る。そういった日常的な水分補給に関して無糖の茶飲料に需要が生じているってことなのかな。

ウチの国でも普段持ち歩いて飲む湯冷ましとかお茶葉放り込んだお湯とかは基本的に砂糖入れないしね。そうか、ここに日本で広く売られている無糖のお茶が来るとなるとしっくりくるかも。

ウチの国のペットボトル飲料のお茶はジュースなんかと一緒のカテゴリの飲料。それに対して、日本では普通のお茶とペットボトルのお茶の区別が無いのかもね。日本の家では普通にペットボトルでお茶を買って飲む所が多いそうだし。

あー、そう言えばそうだな。私の知り合いの日本人もそんな感じで、自分ではお茶を入れないでもっぱらペットボトルのお茶を飲んでいる。日本人にはお茶をペットボトルで買って飲む習慣が出来ているという所がありそう。

私はやっぱり好みの違いだと思うよ。中国人はなんだかんだで甘い飲み物好きだし、日本人好みの淡泊な味は合わないんじゃないかな。私は普通の甘さよりも低糖の緑茶が好みで飲んでいるんだけど、それを知り合いの日本人留学生に薦めてみたら「それだけは飲めない」と本気で謝ってきた。低糖でも緑茶に砂糖が入るのはダメらしい。

とまぁ、こんな感じで。好みや習慣についてなど、イロイロな方向に話が飛んでいました。

私が知り合いに聞いた話によれば今の中国の感覚では「お茶を買って飲むなら甘い方が良い」というのは普通にある感覚だそうです。

また、基本的に加糖の茶飲料が主流なのでペットボトルなどで売られているお茶に砂糖が入っていることに違和感を覚えることはないそうで、逆にうっかり無糖を飲んでしまうとヘンなというか、損した気分になったりもするのだとか。この辺については好みや好みが形成される環境の影響というのもありそうですね。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年9月30日付記事を、許可を得て転載したものです。

 コメント一覧 (25)

    • 1. かに
    • 2012年10月07日 12:14
    • 昔はおやつに砂糖入れて飲んだけど今は健康面ない
    • 2. 、
    • 2012年10月07日 13:52
    • ラーメンはすすって食べなければ邪道
      お茶に砂糖を入れたら邪道

      こういう食べ物の作法に細かいから、「お茶に砂糖」は日本で定着するのは難しいと感じる
    • 3. 迷路人さんのところより来ました
    • 2012年10月07日 14:02
    • 中国旅行に昔行った際、広州の空港で買った緑茶が
      非常に甘かったのでぎょっとした思い出がw
      中国人は緑茶が甘くないと却ってショックを受けると
      初めて知りました。
    • 4.  
    • 2012年10月07日 20:58
    • 海外のお茶が甘いのは、嗜好というのももちろんあるけど、無糖のお茶は、ペットボトルにして時間がたつと渋くなっちゃうんだよ。それを、抑える技術は日本にしかないんだと。
    • 5. 名無し
    • 2012年10月07日 21:16
    • 砂糖が入ってると余計喉乾くしなぁ。

      紅茶が加糖なのは、濁りがでるから。
      加糖することで濁りにくくしてる。
      アイスティーを綺麗に出すの難しいからね。
      午後ティ無糖は、香料で多分濁りを抑えてる。
      JAVAティは謎w

    • 6. ろく
    • 2012年10月07日 21:16
    • そもそもお茶に何か入れる文化が薄いしね
      日本がその点で独自開発したものってほとんど無い気がする
    • 7.
    • 2012年10月07日 21:37
    • こういう隣国の文化風習をまじめに考察してるのっていいね
      最近は領土歴史政治をネタにしたヘイト満載なスレッドばかりだ
    • 8. あ
    • 2012年10月07日 22:33
    • 日本人は紅茶以外のお茶は異常に香りと渋さ大事にするからな
    • 9. つかさ
    • 2012年10月08日 02:28
    •  中国に行った時、アサヒの緑茶があったので、これなら大丈夫だと思って買ったら、やっぱり砂糖入りで涙目になったなあ。^^;
    • 10.  
    • 2012年10月08日 11:29
    • これ中国だけじゃなくて欧米でもそうだよね
      緑茶が甘いっていうの
    • 11.
    • 2012年10月08日 15:53
    • 自宅はともかく外出先でお茶買う人って大抵健康に気を使ってとか甘いの嫌いって理由でジュースじゃなくてお茶飲んでるわけだしな。
    • 12. なな
    • 2012年10月08日 16:17
    • 大昔、祖母の家では甘い麦茶出された。
      何で砂糖入れてたんだろう?昔は日本も砂糖入り多かったんじゃない?
      そうそう、グレープフルーツと言えば半分に切って砂糖かけて食べてた。
    • 13.  
    • 2012年10月09日 01:47
    • 緑茶というか日本茶は基本的に甘いものに合わせるものだからね。
      ご飯(白米)もそうだし茶菓子も甘いものが多い。
      煎餅とかも米だから噛み続けると甘くなるしな。
      口直しの意味で渋い、苦いのを飲むほうが多かった。

      どちらが良いとかじゃないね。
      日本のお茶、海外のお茶。その違いだ。
    • 14. Chinanews
    • 2012年10月12日 00:04
    • >迷路人さんのところより来ましたさん

      いや、びっくりしますよね。まさにカルチャーギャップ。
      ペットボトルのお茶=甘いを期待している人からすると、日本でびっくりするんでしょうね
    • 15.  
    • 2012年10月13日 17:49
    • 何か食って油っこくなったり甘ったるくなったりした口の中をさっぱりさせてくれるのはやっぱり無糖の緑茶だからなぁ。
      コーヒー紅茶<冷たい緑茶<暖かい緑茶
    • 16. えーっ
    • 2012年11月22日 22:30
    • 食後に甘い緑茶なんて飲みたくないよー。
      緑茶は中国だろうと日本だろうとそんな変わらないと思ってたから、ビックリ!
    • 17. ネツ
    • 2013年06月10日 14:33
    • ちょうどさっきお客さんが来てお茶余ったから砂糖と入れて飲んでみたら結構うまいよこれ。
      お茶自体苦いから甘みを感じるのには砂糖は多く入れなきゃいけなくて、あまり健康面は良くないかもしれない。
      ついでにはちみついれるとうまかった
    • 18. Chinanews
    • 2013年06月11日 15:48
    • >ネツさん
      中国のペットボトルのお茶だと「微糖」が多いのですが、ほんのり甘さを感じさせるためにも結構当分入れているんですかね……。怖い。
      緑茶に砂糖って考えるとあれですが、紅茶とか考えれば意外といけるってことなんでしょうか。
    • 19. 名無しさん
    • 2013年08月04日 22:39
    • そりゃ緑茶のアイスやチョコレートがあるぐらいだし佐藤との相性は悪くないだろう。
      味の問題じゃなく、日本人は渋い緑茶の利点を利用した食生活をしてるだけ。食後や、甘い茶菓子に砂糖入りのお茶はなんかちがう。
    • 20.
    • 2015年05月01日 10:58
    • 逆に冷たいペットボトル緑茶に砂糖入れるのだけは嫌だな

      茶葉で入れた熱いお茶に砂糖入れたらまだ飲めるかもね
      それでもあまり多くは入れたくないしやっぱりやらないけど

      ロイヤルミルクティーとかまで行けば砂糖入れて美味しくいただくけど個人的には紅茶ですら砂糖入れる意味がわからない
    • 21. 名無しさん
    • 2015年10月03日 08:02
    • 日本人は海外で砂糖の入ったペットボトル入り緑茶飲んでギョッとするというw
      お茶って文化の違いが顕著に出る飲み物だよね
      そしてそれぞれ自分達の飲み方が主流だと思ってる事が多いからカルチャーショックも大きい
    • 22. ああ
    • 2018年03月18日 01:34
    • 健康重視とは言うが、そもそも砂糖は無条件に好きって価値観がおかしい。
      日本人は春夏秋冬花鳥風月に趣を感じるのと同様に甘味塩味酸味渋味旨味辛味のそれぞれに価値を見出してきた。甘い日本料理はあるけれど、甘ければ何でもいいっていうわけじゃない。
      お茶文化の起源である中国でも元来は砂糖を入れて無かったろうに。
    • 23. あ
    • 2018年04月15日 23:57
    • 日本は茶菓子がかなり甘いから、口直しになるようにお茶は砂糖を入れず渋いまま。
      ケーキ食った後、砂糖入れまくったコーヒー飲みたい人なんてまずいないと思うし似たような理由だろう。
    • 24. たま
    • 2018年04月30日 14:02
    • 仕事でたまに行くけど、無糖茶探すの本当に苦労しますな。
      でも、休憩時間とかに言葉も通じない現地スタッフが買ってきてくれるのは無糖茶で、彼らも日本人との好みの違いはわかってるのよね。
    • 25.  
    • 2018年10月13日 17:47
    • 日本のペットや缶のお茶は無糖で品質を安定させるのに苦心して開発したものだからな。それが可能になって販売されたもの。砂糖入れるのははなから考えてない代物だ

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