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「中国は張り子の虎」と産経コラム、「本当のこと言ったらあかん!」と中国ネット民が自虐芸を披露

2012年10月12日

尖閣問題で、テレビに引っぱりだこの石平氏。「中国は「張り子の虎」」と指摘する同氏のコラムに、中国から面白い反応が返ってきている。


■中国政府は何もしてないでござる

日本国籍を取得した「元中国人」の評論家、石平氏。今やテレビや雑誌にひっぱりだこ、と言っても過言ではない。その石氏がMSN産経で発表されたコラムが環球時報に紹介されている。

中国という「張り子の虎」
MSN産経、2012年10月11日

考えてみれば、まさにこの「妥協しない」という野田首相の発言をもって、中国側の発動した史上最大の対日攻勢はまったくの徒労に終わってしまった。虚勢を張る以外に何もできないという中国の「張り子の虎体質」がそれで、白日の下にさらされた。

日本側が毅然(きぜん)とした姿勢を貫くことさえできれば、中国は結局、日本を制するための決め手を何も持っていないのだ。

石平氏の記事、履歴を紹介したあと、環球時報はさらりと反撃。

事実上、中国側は日本に対して「反撃攻勢」 などやっていない。それは中国民衆の民意によるものである。

中国外交部も日本に関するデモは民衆の自発的行為であり、日本側は中国人民の内心より発した正義の声を正視せよ。 

いまだに「中国政府は何もしてないでござる。民草の思いが反日としてスパークしたっ」という話なんですね。暴徒化や政府批判につながりかねないデモという手段をなぜ中国政府が許したのか、毎度のごとく暴徒化→引きしめというパターンを歩んだのに学習能力はないのかと不思議に思っていたのですが、「政府は日本制裁とかしていないでござる」というポーズを保つために必要だった、ってことなんでしょうか。


■網易民の自虐芸を見よ

さて、この環球時報記事についたコメントが面白い。本家・環球時報のコメント欄には「売国奴討つべし」「ピエロを相手にするな」などなど期待通り(?)のコメントが並ぶ。

ところがこの記事を転載した大手ポータルサイト・網易のコメント欄を見ると……

正しいこと言ってるな

↑いやいや、侮辱しちゃいかんだろ。張り子と虎に失礼やで。

間違いない。否定しちゃだめ。自分を正しくみつめないとね。

祖国を、魂を売ったくせに、こんな放言をするのか。

↑君の祖国は最高やで。下水油にメラミン、皮革製品で作ったヨーグルト。栄養たっぷりや!

国籍を変えたとたんに、専門家たちはすぐに本当の話を外にもらしやがる……。

日本国籍になったんだから、華人のために動いてくれるとは思っていなかった。だがこの小日本野郎はよもや本当の話をもらうとは。

石くん、ホントのことは言っちゃダメ。

本当の話は耳に痛いな。

兄弟、あんたこそ本当の中国人だぜ。数億人の心の声を表現しやがった。 

と自虐コメントが多い。もちろん「典型的な売国奴!」といった批判コメントもあるのだが、コメントの流れ的には自虐コメントが圧倒している印象。この流れにはバカ受けした。

石氏は「虚勢を張る以外に何もできないという中国の「張り子の虎体質」」となんとも過激なことを書いているが、よくよく考えてみるとこれは中国ネット民の政府批判の常套句。

日本ネット民が「政府は遺憾の意っていう以外に何もできんのか!」となじるのと同じように、中国ネット民も「強烈譴責って言う以外、できることないんかい」「釣魚島は古代以来中国の神聖な領土って繰り返しているだけで島は戻ってくるんかい」と政府に不満をもっている人が多い。

20121012_写真_中国_

この自虐ギャグ精神は見習いたいもの。「中国の声」とやらとたわむれなければならない時があるとするならば、環球時報的愛国一直線の人よりも、網易的皮肉大好きの人と遊びたい。改めてそう思わされたネタであった。

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