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おまえらがしでかした「中二病」を白状しろ!中国人オタクの悶絶(百元)

2012年10月14日

■中国オタクのやった「中二病的行為」■

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年10月10日付記事を、許可を得て転載したものです。

Naruto - 04
Naruto - 04 / Nina Yasmine


10月開始のアニメもぼちぼちと出揃ってきましたが、中国オタク内において放映開始前の期待が最も高かったのは「中二病でも恋がしたい! 」だと思われます。「中二病でも恋がしたい! 」は京アニ作品というのも強みとなっていましたが、それ以外にも「中二病」というキーワードが中国オタク的に結構目をひくものとなっていたようです。

日本から中国オタクの間に入っていった言葉はイロイロとありますが、「中二病」はそういった中でも比較的広い範囲に伝わっている言葉です。ただ、やはり伝わっていく過程で日本の感覚とはちょっとしたズレが生まれたりもしている模様です。

先日うまい具合に中国オタク達による「自分が過去にやらかした中二病的行為」についてのやり取りを見かけましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの悶絶

最近、中二病ネタの作品やキャラが結構増えてきている。で、自分も昔そういうことをやらかしていたのを思い出してしまった……!例えば何かと九字を切って行動したり、この世界が実は高次元的存在によって作られたものなのではないかとわりと本気で考えてしまうとか、自分がVRMMO世界に入って高レベル高スキルで大活躍しまくる妄想に浸るとか……!みんな、自分が中二病的なことをやらかしていたことってない?いや、きっとあるはずだ!教えてくれ!

自らの過去に向き合う勇気に敬服する!ならば俺も応えよう!俺は自分の考えた非常にアレな設定を作りまくってため込んでいた。今考えたら恥ずかしすぎる。誰かに見られたら死ねる!

「NARUTO」の影響を受けて印を結ぶ動作を真似するのはウチの国のオタクにとっては誰もが通る道なんじゃないだろうか……自分も周りの人間もみんなやってた。社会人になってもやってるヤツいるし!

私の世代は聖闘士星矢の必殺技とかだったけど、NARUTOの印の方は気合入れるとかそんな感じで使えるし、出てしまう場面は多いかも。あと、作品の世界観に浸って現実もそれっぽい行動をしてしまうとかはあったなあ……

風が強い雨の日なんかは自分が風使いだと思いながら、右手を高く上げ、召喚魔法を使っているつもりになっていました!

そう言えば、日本では中二病の一例として「苦いけど我慢してブラックコーヒーを飲んでカッコつける」というのがあるらしいが、これはドキッとしてしまった。やってたよ、自分!今では普通に砂糖ドバー、ミルクドバーで飲んでいます。

ある時突然自分に特殊能力が目覚めるという感じでイロイロと妄想やらそれに関係した行動なんかをしていたが……今になって考えてみると、コードギアスの影響がでかすぎる!セリフとか、思考の方向とかルルーシュの影響をかなり受けてたわ。恥ずかしくてあの当時の言動にはいまだにちゃんと向き合えていない。

俺は自分がスーパー兵士になって活躍する妄想をしたり、サッカーやバスケの時に必殺技を叫んでいたくらいだから、そんなにヤバくないよな?な?

あー、うん、それくらいならまだ軽いかと。あくまで相対的なものですが。私は自分が考えた魔法体系と、それを使って作品の中に入っていく妄想をしておりました。また、日常生活でもそんな感じの呪文を呟くなどの行為が頻繁に見られたかと思われます。ちなみに……自分の考えた魔法体系と呪文、ほぼスレイヤーズのパクリでした!!テレビでアニメを見ながら取っていたメモと、それを元にした魔法体系記録ノートが実家に眠っているけど、怖くて発掘できません!

高校の頃、ネトゲにハマってネトゲ仲間のクラスメートとネトゲのキャラネームで呼び合ったり、ネトゲの設定やネトゲ内の行動を現実に持ち込んで騒いでいた。そして他のクラスメートが俺達を見る目も変わったが、当時はそういった人達を「つまんないヤツラ」と見下していた……うあああああ、恥ずかしすぎる!!!

俺もキャラになりきるとかはやったなぁ……ただ、自分の場合は中二病が萌芽しかけたときに親に発見されて殴られたことによって消失してしまった。あの時叱ってくれた親にはわりと本気で感謝している。オタク趣味自体は消えていないけどね!

自分の場合は三国志でオリジナル設定とオリジナル武将をいっぱい作って……そして部下は女性キャラばかりにするとかやってた……あとこの世界は作られたものであるとかの妄想もしたかな。ただ不思議なことに日本の中二病ネタでよくある「謎の組織」がどうこうというのはあんまり妄想しなかったなぁ。

そりゃ「シュタインズ・ゲート」にあるような「世界は謎の組織に操られている」といった類の中二ネタはウチの国だと微妙だよ。ウチの国は党の組織によって支配されているわけだし!

あ、でも自分は高校の時に「なんか神秘的っぽい宗教っぽいモノ」を友達と一緒に作っちゃったぜ。シンボルは鉤十字のアレ。で、隣のクラスの先生を勝手に教祖というかご神体として認定(もちろんご本人は全く知らない)して、その設定を中心に更に話を広げて、学校での活動や設備に片っ端から宗教的意味の設定をくっつけて、授業の合間に呪文書を作ったり、毎日授業が終わってから教室でその設定に基づいた宗教儀式をやっていた。現在の自分の同人創作活動の元ネタがこの時の妄想だというのは秘密だ!

格闘ゲームの必殺技をイロイロ真似ていた。特にKOF。実際のケンカでも活用して、しかも勝ったぞ!でも草薙京や八神庵の真似して指ぬきグローブや、足がヒモで繋がっているズボンを自作して着用していたのはちょっと忘れたい。

やめろーーーー!!俺が頭文字Dにハマって、効果音を全部口で再生しながら自転車でコーナーを攻めまくっていたのを思い出せと言うのか!?それとも、高校の時にFFのクラウドの言動の真似をしたり掃除の度にホウキを持ってリミットブレイクしていたことに向き合えと言うのか!?

自転車に乗っていてノリノリになっちゃったり、決め台詞を口にしちゃったり、バスとかを勝手にライバル認定してレースしている気分になるとかはあるよな……あと自分はフリーザ様に一時期ハマっていて、言動や行動もフリーザ様の真似をしていた。しかし残念ながら自分にはドドリアさんもギニュー特選隊もいなかった。

中学の時から「自分の作りたいゲームの設定」というのを書きはじめて、実は今でも細々と続けている。しかし、設定やストーリーの大風呂敷ばかり広がって、もう収集つかないなーと薄々気づいていたり。最近は商業化する際の玩具にしやすいアイテムとそれを組み込んだシステムとかの妄想に移り始めている。

私は表にはあまり出さないけど妄想はよくやる。自分がある設定の中でかっこよく活躍するとかいうのを。例えばNARUTOの作品の中でスゴイ特殊能力や主要な才能を大体持っていて、他のキャラを圧倒したり助けたりしてチヤホヤされるような妄想。妄想する作品はその時にハマっている作品で変わる。特に眠る前なんかは色んなこと妄想しちゃう。

中学の頃はクラスメートと一緒に遊戯王にハマりまくっていて、作中のカッコイイ(と思っていた)セリフをしょっちゅう口にしていた。「僕の考えた最強の遊戯王カード」みたいなのを自作したりもしたっけ……あと自分が異世界に召喚されて暴れまわる小説や、クラスの人間が猟奇的な殺され方をするミステリ小説なんてのも書いていたんだが、ミステリ小説の方は後でクラス担任に発見されてこっぴどく絞られた。

パクリ元はその時ハマっている作品で変わるんだが、有名なセリフを持ってきて自分を表現しようとする。そしてそれで全てを分かっている、理解しているような態度を取っていたりした。あれは、本当に恥ずかしい行為だった!

分かる!有名なセリフの他に、著名な人物の名言ってケースもあるよな。ただ、名言の引用ってウチの国の作文ではよくやる手段でもあるから難しい所だね。それにしても有名セリフや名言を使っての言動にハマり過ぎると、スゴイ中二病の香りがしてくるのは確かだよね。なんでも名言と引用で知ったかぶりしていた過去の自分がイタタタタタタタ

文芸青年とか、一歩間違うと中二病というか……両者の共通点あるよな。何て言うか、中二病系のセリフってゲーテやニーチェの言葉に漂っている空気と似たようなモノがあるように感じられる。ゲーテやニーチェといった辺りの名言に神秘主義的な所や宗教的な色彩を加えて、使う場所を微妙に間違えば中二的になってしまうんじゃないだろうか?

とまぁ、こんな感じで。


■カッコツケ系よりも邪気眼系が多い中国の中二病

中国オタクの面々にもイロイロと思い出したらのた打ち回りたくなるような黒歴史があったりするようですね。

上の発言からも見て取れますが、中国オタクのイメージする中二病的な行為というのは、アニメや漫画などに影響を受けての言動や、それに関する妄想を行ってしまうというのが主なものになっているらしく、いわゆる「邪気眼系」の中二病が多い模様です。

逆に日本の中二病における有名な症例の「突然洋楽を聴きはじめる」といった他人とは別の趣味にハマる自分に酔ったりすることや、なんとなく社会に歯向かってみたり、ヘンな方向に大人ぶってみたりするようなことはあまりイメージされないようです。

この辺に関しては日本と中国の「学校生活の違い」が影響しているようにも感じられて、ちょっと面白いですね。
すぐに思いつくだけでも、中国の学校ではマルクス主義などの思想教育が必修カリキュラムになっているので自分から思想や哲学にかぶれないでも普通にある程度の知識が入ってくることや、下手に社会や学校に歯向かってドロップアウトしたらそのまま人生もドロップアウトしかねないのであまり無茶はできない、といったことが出てきます。

そういった背景がある上に、「中二病」という概念の情報が基本的にアニメや漫画経由で入っていますから、中国オタクのなり易い、イメージし易い中二病というのは必然的に「邪気眼系」になってしまうんでしょうかね。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年10月10日付記事を、許可を得て転載したものです。

 コメント一覧 (3)

    • 1. 名無しさん
    • 2012年10月14日 13:46
    • 恥ずかしがらずに、とことん突き詰めて仕事にした人たちが、今の日本のアニメ・漫画業界を作ってきたんだから
      周囲など気にせず突き進め
    • 2.  
    • 2012年10月15日 01:09
    • ヲタネタ連発されるとkimbricksさんとしては 暴動後の今 日本人が中国に親近感を持ってもらえるのはヲタネタだろうと誘導してる感じがしますね
    • 3. Chinanews
    • 2012年10月15日 15:03
    • >ヲタネタ連発されると さん

      最近ちょっと忙しくて私の記事の比率が減少。百元さんのオタ記事、tonbaniさんのチベット記事の比率が上がっている次第でして……。そもそも無理に親近感を持たなくてもいいかな、などとも思ったりしています。

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