■もうジャイアントキリングじゃない
Soccer Balls Net 7-22-09 1 / stevendepolo
2012年10月12日、サッカー日本代表は強豪フランス代表と試合し、1対0で初勝利をあげた。フランス代表にぼろぼろにされ20本ものシュートを打たれたが、粘り強く守り抜き、試合終了間際には教科書に載せたいぐらいの鮮やかすぎるカウンターでゴール。これがW杯本戦だったら興奮のあまり私の心臓が破裂していたのではないかという最高の勝利をあげた。
というわけで、その興奮をいくばくかでも伝えるべく、日本代表の勝利に対する中国人の反応をご紹介。
日本スゴイ
日本の進化恐るべし
日本に引き離されるよ~~~
リアル・キャプテン翼だな
日本人は嫌いだが、サッカーの分野では日本の技術と意志力を認めざるを得ない。
小日本憎むべし。しかし侮るなかれ。もはや番狂わせではない。香川はレッドデビルの中核ではないか。この結果は日本の実力だ。
ジャイアントキリング?日本対フランスでも?
もう金星じゃないだろ
フランスが負けても不思議じゃない。
日本はどんどん強くなるな
うちがアジアカップにも出られない間に、向こうはフランスを虐めるレベルになった。経済では50年の遅れだが、サッカーでは100年の遅れだな
とこんな感じで絶賛コメントが大多数。だが「いやいや普通に大番狂わせ。試合見てたけどぼろぼろやったで。最後の10分だけや」とのツッコミもあった。この日は欧州のW杯予選日で他にもいろいろ代表戦があった上に、試合時間が深夜ということもあって実際に見た人の数はあまりいなかったのではないだろうか。
中国代表弱すぎ、中国サッカー協会は腐りきっている。それに引き替え日本はもともと中国より弱かったのに長足の進歩を遂げていてすごいぜ、というのが中国サッカーファン定番の自虐芸。試合を見なくても、上記のような絶賛コメントはすぐ出てくるということではなかろうか。
■日本よ、ようやく中国と肩を並べたな
ちょっと面白いところでは「日本がフランスに勝ったか……。これで日本もようやく中国に肩を並べたな」というつぶやきがある。実は2010年の南アフリカW杯前、中国代表はフランス代表と親善試合を戦い1対0で勝利している。まあ格下相手に大ぽかをやらかすところがフランスらしさなのかもしれないが、中国サッカーファンにとっては近年の数少ない栄光の記憶。日本の勝利で2010年を思い出した人も多かったようだ。
もっとも
華商晨報は「中国はカメのように引きこもっての勝利。シュートはわずか2本だった。ゴールはフリーキックが相手選手にあたって入ったという幸運なものだった。それに比べれば日本の勝利は実力の証明だ。5~6人の選手は欧州のトップクラブでプレーしている。ゴールを決めたのはマンUの香川だ」とあくまで日本を持ち上げることを忘れていない。
■長友だけじゃない、日本代表のスタミナにびっくり!!
マイクロブログだけではなく、中国メディアの報道も眺めてみたところ、ちょっと面白い記事を発見。
神人、70メートルを激走。香川を助けフランスをKO=この1対0は中国代表よりどれほど強いのか
ヤフースポーツ中国、2012年10月13日
この1対0での日本の勝利はすばらしい。今野・長友・香川のコンビネーションで生み出したゴールは王冠に輝く宝石となった。ゴールは後半43分に記録された。すでに30歳近い今野だが、この時間帯に70メートルもの独走ドリブルを見せた。試合中ずっと全力で動き回っていた長友も援護し、アシストを決めた。
日本人選手の持久力には感嘆するしかない。中国人選手ならば30歳といえばもはや引退間際。30すぎで引退という例はいくらでもある。また試合終了間際になると体力が尽きたり、足をつったりというのは中国代表の試合ではごくありふれた光景だ。日本人同じ黄色い皮膚だが、スタミナには驚くほどの差がある。中国のトレーニングの不健全さがこの異常な状況の根源だろう。
というもの。中国代表といえばがんばっていた試合でも突如、ぷつんと集中力が切れてしまう問題が悩みのタネ。「サッカーが40分ハーフだったらいいのに」「いやいや35分ぐらいでお願いしたい」というのは結構定番のジョークだったりする。
ゆえに中国スポーツメディアの目から見ると、日本代表の粘っこさとスタミナは特に驚くべきものに写っているのだろう。スタミナ自慢の長友だけではなく、香川、乾、内田、今野と5人もの選手がフランスゴールに殺到するシーンに、そうした日本の特長が凝縮されていたようにも思う。
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