中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
何年かに一回の中国共産党全国代表大会(5年に1度です)が11月8日開幕します。
今回は「一寸先は真っ暗闇の中国」の次期指導者が10年ぶりに「選び出され」たり、事前に薄煕来がどえらい事やらかして捕まったり、またまた直前にニューヨーク・タイムズが温家宝首相の一族が2000億円ほど蓄財しているというとんでもないネタ放り込んだりと大変なことに。
政府はいつもの北京の警備や規制を従来の十倍から百倍まで強化しています。いろんな情報見ててメチャクチャ胸くそわるいです。正直、中国にはもう帰りたくない……。
というわけで、中国の治安強化ネタ写真をご紹介。
お約束の刃物販売禁止令
おもちゃ売り場の通達。今回はラジコン飛行機も実名登録制販売となりました。空からのビラ配りとかを恐れているようですが……。
タクシー乗るのに先に「乗車協議」書かされるようになりました。「重要地帯」を通過する場合は窓を閉め、ドアに鍵を掛けるべし、とのことです。
「重要地帯」の天安門広場周辺の警備はもちろん強化されました。
窓のハンドルが外されるタクシーもありました。ビラまきを恐れるあまり……というやつです。
北京のバスの窓がネジで固定されました。バスがたまに自燃する国なんですけどね。バス火災の時は全員丸焼け必至。
街中に赤いワッペン付けたオバチャンたちが「パトロール」するようになりました。寒い中一日8時間で50元の報酬がもらえるらしいです。全部で140万人「治安ボランティア」を投入したらしいです。
大学でコピー器が使用禁止になりました。ビラ……。
そのほかはネットの規制を(さらに一段)強化したり…銭湯利用客(未成年の子どもも含め)も身分証明書登録を必須にしたり…長距離バスや列車乗客全員に強制かばんチェックしたり…列車に乗る出稼ぎ農民の工具一式を全部没収したり……。
とにかく、少しでも不安定要素に発展する可能性がある芽はいかなる手段を設けても徹底的摘むのが政府の方針でしょう。反政府的じゃない人でもこんな高圧的にチェックされると、ついつい反政府分子になってしまうでしょうね。
まったく誰を敵に想定して警備をやってるんだか。
写真は、実際鄭州で行われた演習です。
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*本記事はブログ「オレ的中国の実態」の2012年11月5日付記事を許可を得て転載したものです。