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習近平体制の人事やいかに?!十八大予備会議をマニアックに読んでみた(水彩画)

2012年11月08日

■十八大予備会議人事■

Chinese Flag
Chinese Flag / Gary Lerude


■十八大のしきり役

2012年11月8日、北京で中国共産党第18回党大会(十八大)が開幕します。会期は14日までの1週間。前日の7日には予備会議が開催され、常務主席団41人と、大会の仕切り役である大会秘書長、副秘書長などが選出されました。

党十八大、予備会議開催胡錦濤会議を主催(新華社 2012/11/7)
党十八大主席団、第1回会議開催(新華社 2012/11/7)

予備会議で習近平が秘書長に選出され、劉雲山、李源潮、栗戦書が副秘書長に選出されています。秘書長は常務委員が担当し、副秘書長は中央宣伝部部長(政治局委員兼任)、中央組織部部長(政治局委員兼任)、そして末席に党弁公庁主任という計3人。この並びは前期と変わりなしです。

十七大では政法担当の国務委員(政治局委員兼任)である周永康が副秘書長を担当していました。現在は孟建柱がその役職についていますが、党中央での役職は政治局委員から一つ落ちる中央委員。というわけで副秘書長人選からは外れています。


■歴代秘書長、副秘書長を眺めて見た

さて、下記に十五大から十八大まで4大会の党大会秘書長、副秘書長の変遷をまとめてみました。

ちょっと異例なのが十五大での温家宝選出でしょうか。ちなみに副秘書長に選出された政治局委員は丁関根以外、その後常務委員入りしてるんですよね。となると、劉雲山、李源潮の昇格も固いのでしょうか。

書記処常務書記:胡錦濤(15)→胡錦濤(16)→曾慶紅(17)→習近平(18)
宣伝部長:丁関根(15)→丁関根(16)→劉雲山(17)→劉雲山(18)
公安部長:羅幹(16)→周永康(17)→無し(18)
組織部長:曾慶紅(16)→賀国強(17)→李源潮(18)
弁公庁主任:曾慶紅(15)→王剛(16)→王剛(17)→栗戦書(18)
書記処書記(?):温家宝(15)

■十八大資格審査委員会

第18回全国代表大会代表資格審査委員会名簿(新華社 2012/11/7)

資格審査委員会というのがあるのですが、今回は賀国強が主任に、李源潮が副主任に選出されています。十七大では当時中央紀律検査委員会書記の呉官正が主任、中央組織部長だった賀国強が副主任でした。

前回の賀国強と同じルートをたどるとすると、李源潮が中央紀律検査委員会書記に就任ということになりそうですが、まあ李の現在の役職、中央組織部長が人事のお仕事を担当するのは当然のこととも言えますので、これだけの情報では確定とは言えません。

今後の人事日程ですが、党大会で中央委員が選出されます。常務委員入りして定年が延びなければ引退しないといけない人が大半なので、ここでほぼ常務委員は確定できますね。

14日に党大会が閉幕し、翌日から始まる第18期一中全会で政治局常務委員の顔見せと序列の確定、政治局委員も発表されます。そして私を含めて、「消息筋」からの情報として予想しまくっていたをした各紙が赤っ恥をかくわけです。

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*本記事はブログ「中国という隣人」の2012年11月8日付記事を許可を得て転載したものです。

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