• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

チベット人学生、教員、僧侶が中国政府に請願=チベット語教育や信仰の保証、環境保護などを要求(tonbani)

2012年11月17日

■「十八大」に合わせ、チベットの各大学の教師、学生、僧院僧侶たちが連名の請願書を中央政府に提出 ■


20121117_写真_チベット_


2012年10月5日、チベット人大学生と教員、そして僧侶による請願書が中国政府に送られた。11月13日付チベットタイムズ・チベット語版が伝えた。

この事実は最近インドに亡命した、あるチベット人により伝えられた。10月5日、中央民族大学、西北民族大学、青海民族大学、青海教育学院、海南州師範学院などに在籍するチベット人大学生、教員、そして複数の寺院の僧侶による連名の請願書が、中国共産党中央統一戦線工作部、中国人民代表大会民族事務委員会に提出された。

請願書の内容は以下の8項目。現地に住むチベット人の思いを正しく代弁しているのではないか。

1. 社会の調和と安定は、民族の平等と民族間の相互尊重、そして政治的抑圧と経済的疎外から自由であることを基礎とする。中国政府は各民族を尊重し、抑圧のない環境を創出することに努めて頂きたい。

2. チベットの自治区、各自治州、自治県の公的機関において、中国語と共にチベット語を公的言語として認めることは民族平等の基礎となる。これを真剣に検討して頂きたい。

3. チベット民族の根本的発展を促すためには、宿舎などの建築物を建てるだけでなく、各民族大学のチベット語学部の下にチベット史、政治、法律、経済、科学、社会学等の学科を新設し、各分野におけるチベット人専門家を養成して頂きたい。これは民族発展のための根本的システムであり、新知識を普及させ民族が発展する基礎となるものである。故にこのことを考慮して頂きたい。

4. チベット人居住区にある中学校の教科書をすべて中国語に変えたことは、民族蔑視の野蛮な政策である。ゆえに中国政府はこの政策を必ず変更すべきである。

5. チベット人は物質的価値以上に精神的価値を重視する。この現実的状況に基づき、チベット人居住区においては信仰の自由と権利が保証されるべきである。

6. チベット人居住区においては、各僧院に対し党の意向と要求のみを押し付けようとするのではない、公正な政治的権力を行使できる職員を正しく育成すべきである。

7. 漢族や回族など他民族の移住により、歴史的にチベット人の土地であった場所で、チベット人が少数民族になりつつあるという状況がある。このことにチベット人の多くが不安と反発を感じているということを考慮して頂きたい。

8. 中国政府は民族自治区、自治州における(民族優遇の)法律を正しく実行すべきである。また無制限の鉱山資源開発、遊牧民に対する定住強制を変更すべきである。チベット人は何千年にも渡り、地神その他の神々、精霊を自然界に認め、また仏教的教えにより環境を守り、敬って来た民族であり、チベットの文化と慣習を踏みにじることはチベット人の心に耐え難い苦しみを与えている。このことを考慮して頂きたい。

コメント欄を開く

ページのトップへ