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「剣はミサイル」「二刀流は普通、三刀流やら五刀流もあるよ」日本アニメで学んだ間違った武器の使い方(百元)

2012年11月23日

■中国オタク「剣はミサイル兵器だと、私は学んだ」■


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アニメや漫画の中などにおける戦闘で飛び交う武器ですが、中には普通の使い方と異なる使われ方をしているものも有りますよね。例えばFateシリーズの「アーチャー」なんかは魔剣などの武器を投射する戦い方をしますよね。

先日、中国のソッチ系の掲示板でそういった、「現実とはちょっと違った使い方の武器について」のやり取りを見かけましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの議論

アニメや漫画だとヘンな使い方になる武器多いよな。しかしそれがまたカッコ良く見えて、いつの間にか現実の使われ方を忘れてしまうようなのが!最近だと、Fateのギルガメッシュの「王の財宝」による攻撃が印象深い。剣は撃ち出すものなんだよ!

Fateを見たら剣の使い方のイメージがイロイロと変わるよな。あの作品のおかげで剣はミサイル兵器だと、私は学んだ。

投射兵器と言えば、近代兵器のミサイルも、アニメや漫画だと本体の噴射で飛行するんじゃなくて、投げたり魔法かなんかで動かして直接ぶつけるとかいうのがあるよね。ミサイルの存在意義が微妙に減っているような……?

そこまで大きく変わっているわけではないが、「ソウルイーター」のデス・ザ・キッドの二丁拳銃の持ち方はインパクトあったな。

日本のアニメや漫画から学んだのは、でっかい武器はロマンだということ。また使い方というか、装備する方の人間との体格差があると面白いし、場合によっては萌えるということも学んだ。

ああ、その組み合わせはいいよね。リアリティがどうこうというツッコミも見かけるが、元々アニメや漫画だし、そもそも開き直って華奢な少年少女がでっかい武器を使える設定にしてしまえばいいんだというのも学んだ。

ヘンな使い方というか、実際の使い方とは違う使い方をする武器とか妙にカッコイイときがあるよね。個人的に印象深いのは、ペルソナ3。銃を自分に向けて撃つのがペルソナのトリガーとかいうのは痺れるわ。

うーむ……違った武器の使い方か……私の思いつくのは「強い盾やバリアは武器にして殴るもの」だということかな!

大元のネタは日本のアニメや漫画じゃないけど、ガン=カタとそれに影響された各作品。銃とは、格闘における手の延長であり、ウチの国の武術と同じ発想のもとに使える!

日本刀は何本持ってもいいし、何本同時に使っても良いものだと理解している。二刀流や三刀流、更には六爪流、あ、そういや五刀流ってのもあったな!実在の剣術将軍は名刀をたくさん使って戦ったらしいし、大丈夫だよね!

現実との違いということだと、逆に片手で日本刀を使うというイメージが固まっちゃっているな。ウチの国の武術で使う剣とかとも混じっているんだろうけど。一度実際に本物の日本刀を持たせてもらったことがあるんだが、あれ本当に重いんだよ。それに加えて長さと振り回すことを考えたら片手で使うのはまず無理!宮本武蔵くらいしかできないってのも納得。

そういや、冷凍マグロなどの海産物が強力な打撃武器になると学んだのは日本のゲームだったな……

武器じゃないが、日本のアニメや漫画って魔法を使っていても最後にモノを言うのは肉体強化での殴り合いになるような気がするなー

宝珠とかの珠を敵にぶつけたり、衝撃波を出したり、暗器のように使うのも、考えてみれば普通の使い方じゃないよな。

日本の作品から学んだ武器か……私は執事やメイドは、食器や掃除道具で戦えるというのを学んだな!

最近見たので「ねぇよ!」と思ったのは「境界線上のホライゾン」の十本槍の平野・長泰の「剣状矢」だな。よくもまぁ、こんなイメージを考えだすもんだと感心してしまった。

自分にとって日本のアニメの影響が大きいのは「ドリル」だな。自分の中ではもう、「ドリル」=「男の武器」と言うイメージで固まってしまっている。

ウチの国でも飛剣とかあることはある。ギルガメッシュのようにあそこまで無制限に魔剣や宝剣を飛ばすのは珍しいと思うが。だから、私が衝撃を受けたのはアーチャーの「弓で剣を撃つ」ってことだったな。

Fateの武器の描写をカッコイイと言うヤツは少なくないけど、なんだかんだでウチの国にもあるようなネタの延長線上だと思うし、そこまで高く評価するもんでもないと思うんだが……エクスカリバーとかを見ても、ウチの国の武侠モノで剣から気功出すのと似たようなものだし。

まぁどのアイデアに関しても元ネタ的なものあるだろうから、完全無欠なオリジナルってのは少ないと思う。パイルバンカーや連接剣なんかも、初出は高橋監督作品だけど元になった武器とかはあるわけだし。ただ、そういった既存のイメージを強化改良して衝撃的なモノに変えるというのはきちんと評価すべきだ。そしてそういったものがどんどん出て来る日本のアニメや漫画はやはりトンデモナイと私は思う。

日本人の知り合いに聞いたら、日本だと武器を投げるのって実はゲーム的にはそれほど違和感は無いらしい。例えばFFの忍者とかが代表的だ。だからギルガメッシュの武器射出は、「弾」の王の財宝の設定には驚いたらしいが、投射そのものはそこまで驚くものでは無かったらしいぞ。

確かにそういった組み合わせのアイデアに関してはやはりスゴイもんだよね。それからふと思いついたんだが、ウチの国のオタクにとっては「08小隊」のビームサーベルの使い方が結構影響の大きい「普通の使い方と異なる使われ方」なんじゃないか?ウチの国のガンダムオタクでビームサーベル=温泉という夢のイメージを心の奥底に抱えているヤツは少なくないはずだ。

とまぁ、こんな感じで。


■Fateは強烈でした
中国オタクの面々もアニメや漫画の表現に慣れていますから、変わった武器の使い方に関しても否定するよりも開き直って楽しむことができるようですね。

それと、Fateシリーズは中国オタクの面々にもかなりの衝撃を与えたようで、弓兵なのに剣のイメージが強いサーヴァントや、古今東西の宝具を雨霰とばらまいて攻撃するサーヴァントなどはかなり強い印象として残っているようです。またそれ以外に、様々な伝説をアレンジしている作中のキャラ能力とそれを使った戦いなどはイロイロと中国オタクのイメージを変えることになったみたいですね。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年11月12日付記事を、許可を得て転載したものです。

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