消費者よ、偏向報道に騙されるな、科学的発展観@胡錦濤を持て! By ケンタッキーフライドチキン
肯德基專車~ / Welcome to my B&B
■インスタント・チキン
23日、中国経済網はケンタッキーフライドチキンの“インスタント・チキン”疑惑を報じ、注目を集めた。インスタント・チキンとはなにか?ケンタッキーフライドチキン中国に鶏肉を納品している山西粟海集団から委託された養鶏農家でのお話。
養鶏農家は語る:
うちで飼ってる地鶏はひなから成鳥になるのに8カ月はかかるでよ。なのにケンタッキーさんから預かっているニワトリさんはたった45日で成鳥になるでよ。エサもね、成長促進剤入りのを渡されるんやけど、たかったハエが死んどるんだわさ。怖いわー。いや、絶対に自分では食わんよ
まあ報道を超絶大胆にまとめると、
「たった45日で成鳥にwwwインスタントすぎるwww」とネットで話題となった。
■ケンタの熱い反論
よく考えてみると、成長促進剤とやらの中身についてはノータッチな上に、45日で成鳥になるのが異常な話なのかについても触れられていない。なんとなく「たった45日でwww」と不安を煽る科学リテラシー・ゼロの記事なのだ。で、29日、この不条理な盛り上がりにケンタッキーフライドチキン中国さんが
公式マイクロブログで熱く反論した。
山西粟海集団のブロイラー飼育の安全問題について、話題が続いていることを把握しております。この事実は全社会の食品安全意識が向上していることを示すものであり、またニュースの自由と情報公開の透明性を示すものだと理解しています。
しかしながら多くの消費者様の責任を負うという意識から、科学的事実に依拠しない、偏向した情報によるパニックや疑惑が皆様を悩ませることを、我々ケンタッキーは望みません。以下のとおり説明いたします。
(1)現時点で、山西粟海集団のブロイラー飼育において、規則違反があったことを示すいかなる証拠もありません。
(2)大衆は日常的な経験から、ニワトリがよく運動し、薬も投与されず、飼育期間が長く、添加物入りの飼料が与えられていない環境こそ健康的であり、食の安全が守られるとお考えでしょう。しかしそれは違います。社会の鶏肉需要の大幅な増加と現代科学技術の進歩に伴い、家禽養殖分野には驚くべき変化が起きているのです。
(3)優良な種を選び、科学的に配合された飼料を採用し、大規模化された養鶏を実施すること。これこそ科学技術の革命であり、進歩であり、国際的に見ても一般的な手法です。中国では1980年代に導入され、広く用いられています。国の定めた規定にも準拠しています。
(4)ブロイラーが45日で成長するのは正常です。それは優良な種を選び、科学的に育てた結果なのです。
(5)ケンタッキーはあらゆる鶏肉供給業者に、厳格な食品安全管理を求めていますし、サンプル検査も実施しております。
(6)現代社会は科学技術の発展した時代であります。消費者は科学的発展の態度を持ち、事実に基づき、理性的に判断し、誇張された人騒がせな言説に影響されることはない.ケンタッキーはそう信じております。
ここでもう一度、ケンタッキーを信頼し支持してくださっている消費者一人一人に感謝します。
ケンタッキーフライドチキン中国
2012年11月29日
■科学的発展観に基づき、フライドチキンにかぶりつけ!
日本でもそうだが、この手の「食品安全がほにゃらら」「企業腐っている云々」的なネタの場合、中途半端に反論しても、むしろ炎上して逆効果になってしまうケースが多い。その典型が昨夏の味千ラーメンだ。カルシウム含有量を過大に表示したという過失はあったが、それ以外にも各店舗でスープを作らず工場で作った濃縮スープを店舗で薄めて使っていたネタで炎上。「いやそれって当たり前のやり方でして……」という弁明も通らず、結局、謝罪に追い込まれた。
ところがところが、我らがケンタッキーは真っ正面から反論。「消費者は科学的発展の態度を持ち、事実に基づき、理性的に判断し、誇張された人騒がせな言説に影響されることはない.ケンタッキーはそう信じております」 など、むしろ煽り気味な印象を受けるほど。
ちなみに
科学的発展観とは、十八大(中国共産党第18回全国代表大会)で中国共産党規約に盛り込まれた、胡錦濤国家主席提唱のスローガン。時事ネタを盛り込んだとみるべきか、「胡錦濤様のお言葉を聞いて、少しは勉強しろ、バカ」という煽りなのか。上述のリリースを書いたのはもちろん中国人社員だろうが、その煽り文才たるや恐るべし、である。
■中国の消費者とメディアを煽れるケンタこそ真のブランド企業
みなさんご存知のとおり、中国といえばあれこれ食品安全に問題のあるお国。それだけに中国国内でも食品安全について関心が高い。「海外ブランドとして信頼していたケンタはこんなにひどかった!」報道というのは中国ではアクセスを集める鉄板ネタなのだ。
しかしこの手の報道はマスコミや読者の科学リテラシー不足、農業知識不足などがひびいてむごいことになるのがしばしば。具体名な成分を書かずに「添加物」「成長促進剤」とかごまかしている記事、「発がん性があるという」で危険性を概括している記事はだいたいバッタもんと考えて間違いがない。
食品安全の恐怖から、「養殖物よりも天然物のほうがええ」「科学=危険」「添加物=毒」「ワインと豆腐には旅をさせるな」といった観念が常識のように流通しているが、一歩ひいた冷静な判断が必要だろう。「大規模養鶏場のブロイラーなんか食わねぇ!高くても放し飼いの地鶏や!」というポリシーはそれはそれでいいと思うのだが、「抗生物質入りのエサ食べたブロイラーなど毒。国際的大資本は消費者を騙している」的に議論を進めるのはやりすぎではなかろうか。
中国に進出する日本の食品企業もいつ、味千ラーメンやケンタのように身に覚えのない批判を浴びせられるか、わからない。その時、とりあえず謝っておくのではなく、敢然と言うべきことを言える企業であるか、というのはきわめて重要な問題のように思える。言うべきことを言えるというのは、すなわち足腰のしっかりしたブランド力を持っていることの証左だからだ。
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そもそも、普段食べないようなのに限って騒いでる。