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「チベット人を救いたまえ」大声でお祈りしただけで行方不明に―チベット(tonbani)

2012年12月01日

■ラサのジョオ像の前で「苦しみの中にあるチベット人を救いたまえ!」と祈ったカンパが逮捕される■

大昭寺的晨曦
大昭寺的晨曦 / utpala ॐ


■祈りをささげた男が行方不明に

2012年11月27日、ダライ・ラマ法王の長寿とチベットが救われるようにと祈ったチベット人が連行され、行方不明に“される”事件があった。29日、RFAチベット語版が伝えた。

今年の11月30日はペーラモというチベットの祝日にあたる。女性になにかプレゼントする習慣があるのだとか。詳しいことは知らないが、とにかく女性を大事にしないと怒られるという日らしい。

いつもなら、ペーラモが近づくにつれ、ラサは巡礼者の数が増え、ジョカン(大昭寺)辺りはにぎわうという。ただ今年は当局の警戒がさらに強化され、ジョカンを訪れる人も少なくなったという。

事件はそんな中で起きた。27日午後4時半ごろ、ジョカン(大昭寺)のジョオ(主尊である釈迦牟尼像)の前で、50代ぐらいの屈強なカンパ(カム出身の男性)が現れた。まわりの人みながびっくりするような大声で「ダライ・ラマ法王に長寿を!チベット人はチベットの中で自由もなく、永きに渡り苦しみに喘いでいる。三宝よ、我らを救いたまえ!」と叫んだ。

すると、ただちに周囲にいた私服警官が男を取り押さえ連行した。以後、彼の消息は途絶えたままだという。27日には他にも拘束されたチベット人がいたと情報提供者は伝えている。

大きな声を出して祈れば逮捕されてしまうわけだ。いや、他のチベット人たちも同じような祈りをささげているのだろうが、普通は心の中で祈るだけ。本心を口に出せば逮捕されると分かってるからだ。

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*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2012年11月30日付記事を許可を得て転載したものです。


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