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ニュース「台湾の風俗業界に“韓流ブーム”、仕事にあぶれたモデル軍団の襲来で」 に関する若干の意見

2012年12月12日

ニュース「台湾の風俗業界に“韓流ブーム”、仕事にあぶれたモデル軍団の襲来で」 に関する若干の意見。


台湾の風俗業界に“韓流ブーム”、仕事にあぶれたモデル軍団の襲来で
レコードチャイナ、2012年12月11日

韓国では近年、当局による売春の取り締まりが厳しさを増している。2009年、女優のチャン・ジャヨンさんが「枕営業を強要された」として自殺するなど、芸能界の有名人までもが売春に関わる事態も報じられるようになり、大きな社会問題となったからだ。そして、仕事場を失ったモデルや水商売の女性たちがターゲットにしたのが台湾というわけだ。

100人単位でやってきた彼女たちはいずれも観光ビザで入国し、3~4週間滞在する間に荒稼ぎ。少々の中国語と英語を話し、その相場は1万台湾ドル(約2万8000円)程度だという。 最近では成人サイトも“韓流”に席巻されており、このほど、韓流美女たちのなまめかしい写真が多数、インターネット上で拡散した。

実はこれ、本サイトで取り上げるべきか迷っていたネタである。先にやられてしまったわけだが、いくつか残念な点があるので、重箱の隅をつついて指摘しておきたい。


■嫩模

まず第一に「モデル」という表記について。網易記事の元タイトルは「韩国嫩模集体赴台湾卖淫 色情交易照曝光」(韓国”嫩模”、組織的に台湾で売春=性の取引の写真が暴露)というもの。上記記事は「嫩模」を「モデル」と訳したわけだ。だがそれではちょっとニュアンスが伝わらない。

百度百科
によると、「嫩模は香港の新語。若い少女モデルを意味するが、モデルとしてのトレーニングを受けたことはなく、年齢も若い。かわいさ、きれいさだけが売りである」とのこと。文字で説明すると難しいが、だいたい日本のグラビアアイドルぐらいの意味なのだ。「韓国のグラドル、大挙襲来」というタイトルだったら、もっと釣り度が高かったはずなのにと残念でならない。


■大挙襲来?!

そして第二に「大挙襲来」という事実認定について。実はこれ、だいぶ事実とは違う話なのである。台湾紙・自由時報がそのあたりの事実関係に詳しい。

上記ニュースは「奈奈應召站」というデリバリーヘルス・サイトの摘発に関する記事。同サイトは韓国や日本の芸能人の写真をサイトに掲載していたが、まあもちろん本人が所属していたわけではなく、たんなる客引き用のお写真。「サイトの顔写真と違いすぎる!」とお客に返金を要請されたこともあったという。日本のモデル、AV女優は10万台湾ドル(約28万4000円)で呼べますとの触れ込みもあったそうだが、実際に呼べたかどうかは確認されていない。

結局、以前に週刊誌が報じていた「台湾で売春していた、モーターショーの韓国人コンパニオン・KANA」が同サイト経由で客を見つけていたということ、摘発時に観光ビザで入国していた韓国人4人が逮捕されていたということだけ。これがなぜか「韓国のグラドル、台湾に大挙襲来」というニュースに変わってしまったのだった。


■玄米茶

第三に面白げな事実が報じられていないということ。6日付ETtodayによると、奈奈應召站はネット掲示板などで熱心に客引き活動を展開していたというのだが、その際、ばれないようにさまざまな隠語を駆使していたという。

高山茶が台湾人女性、人参茶が韓国人女性、そして玄米茶が日本人女性。年代物のワインの話題はその女性の年齢を示すために使われていたのだとか。

20121212_写真_台湾_グラドル_


以前、日本でもネット掲示板での薬物売買情報に隠語が使われているというニュースが流れたこともあった。一般人には分からない隠語を使うというのはごくごく当たり前の話ではあるのだが、しかし日本人=玄米茶という隠語がちょっと面白い。抹茶のほうがいいような気がするのだが……。

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