• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

日本政界の二世議員支配を名探偵コナンの灰原哀が解説、声が聞けた!と中国人オタク歓喜(百元)

2012年12月28日

■中国オタク「灰原哀がテレビで日本の世襲制を日本語で風刺しているんだが」■

名探偵コナン・ベイカー街の亡霊 [DVD]

■灰原哀さんが日本政界世襲制について識者コメント

先日、中国のCCTV(中国におけるNHKみたいなもんでしょうかね)で日本の政治における世襲に関して、「名探偵コナン」の一シーンを用いての紹介があったそうです。


*こちらがその場面。某友人の新聞記者は「識者コメントの代わりにアニメ引用!新しい!中国ハジマッタ」とコメント。(Chinanews)

中国の国営放送であるCCTVで、突然「名探偵コナン」による日本の世襲の紹介と言うか風刺が流れたのは衝撃的だったようで、中国でもネタニュースとして結構な勢いで話題になっています。
「名探偵コナン」で日本の世襲議員を解説=だから誤った歴史が繰り返される(新華社日本語経済ニュース)

ありがたいことにこの件に関する質問をいただいておりますので、今回はその辺についての反応を、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの驚き

灰原哀がテレビで日本の世襲制を風刺しているんだが。まさかCCTV、しかも日本関係の世襲制批判で名探偵コナンが出て来るとか予想外過ぎる。

台詞がちょうどよかったんだろうな。こういう何ともアレなやり方は珍しくない。ただ、アニメを使ってくるのは珍しいな。私もこういうのは初めて見た。

ウチの国とどう違うんだよ。五十歩百歩とはこのことか!

我が国のお偉いさんは忙しくて人民の生活は幸福で海外の人間は悲惨な生活をしているといういつものニュースの中で突然コナンが流れたから驚いた。使われ方自体はいつものノリだが、日本のアニメでこういうことをやるのは記憶にないし、コナンが結構な時間流れるというのはなんとなく嬉しくなってしまうのも確かだったり。

え?マジでコナンがCCTVで流れたの?日本語オリジナル音声?中国語吹き替え?

ちゃんと林原めぐみの声でしゃべっていたぞ!

コナンもテレビで流れなくなっているからなぁ。理由は規制なのか版権なのか。コナンは殺人事件ばかりだから良くない影響があるとかいうのが理由と言う話もあったけ。

最近はネットでも動画サイトの名探偵コナン関係の動画が無くなっていたりするんだが、更に規制厳しくなってるの?

ネットの方は版権の問題じゃないかね。優酷や土豆とかは版権持ってないから大っぴらには流せないんだと思う。今だと、奇芸は中国語吹き替え版の放映可能みたいだから、あそこが版権取っているんじゃないかな。

中国の世襲って日本よりアレじゃないか。コナン持ってきたのって、ウチの国には他人を批判できる言葉が無いからじゃないの?

使われた部分は「ベーカー街の亡霊」のシーンだな。結構長いセリフだが、CCTVのニュースでこんなにコナンが流れるとは……

「11人目のストライカー」が政治的な理由によりこっちで上映できなくなったのに、こういう使い方をされるのはなんか複雑だわ。

これさぁ……全部ウチの国にも当てはまっちゃうよな。ここで灰原に出てきてもらったのは、実際に解説する場合の危険さというのも考慮されているような気がする。

日本のアニメで、二次元の登場人物による、日本の政治への批判ということならウチの国ではなく日本がどうこうという話にできるしな。しかも二次元の創作における話だから、創作における誇張した話になってくる所もあるし。

これ、上からの無茶振りを下の現場がどうにか対策したのではないかと考えてしまう。

まぁなぁ……ただでさえ発言の裏の意図を推測される文化だし、イロイロと危険すぎる。

日本の弱点であり、日本の泣き所である世襲制を、日本のアニメを用いて批判する!敵の武器で敵を打つとは、スバラシイ!

そして使用者にも追加ダメージだ!中国もそう変わらんしねぇ……

中国はそういった関係無しに政治に関わる人間はそこら中にいるじゃないか。日本は全て代々の名門ばかりだし、そのおかげでやめた首相がまた上に立てるなんてことが起こる。こんなことできるのは日本だけだろ。ウチの国のトップはみんな背景とか無いよ。

ウチの国は世襲じゃないよね、「二代」だよ!いや、「党派」かな!?

ウチの国が日本ほど酷いわけない。そういった「二代」なのって主に金儲けの方だし、政治関係では今の上の人間で背景のある人間もみんな下から一歩一歩上がってきている。そりゃ良い家に生まれて政治的素養が高く教育も受けられたとは言えるけど、それでも日本みたいなことは無い。そもそもコネだけならもっと一足飛びに上に行くだろ。

うん、まぁ……そう考えられるならそう考えておくといい。今の社会に蔓延する「背景」の無い人間はどうしようもないっていう空気がなぜ生まれているかと言うことに気付かないのは幸せだよ。

似たような別の対象を批判するように見せかけての批判とか、ある意味伝統だからな。これはかなりヤバイ話題かも。日本だけを風刺していると見ることがわりと難しいぜ!

しかし、これは我々の同志がCCTVにも入り込んでいるということの証明でもあるな。とっさにコナンのこのシーンを出すなんて、作品をキッチリ見ていなければ不可能だ!

何はともあれ、私の灰原哀がテレビでしゃべってくれたので嬉しかったです。ただ、この映画がこのフレーズによって今後規制されるんじゃないかと言う不安が出てきたりも。

えーとまぁ、コナンの宣伝をCCTVがやってくれたんだと考えておこう!テレビで灰原哀のセリフが聴けたのは嬉しかったし。

俺も灰原哀の久々のテレビ出演ということで慌てて見たよ。教えてくれた友達には感謝している。

うむ、台詞の引用の意図からして当然だけど、灰原哀のカットが多いのは嬉しかった。なんだかんだでテレビで自分の好きなアニメが流れるというのは良いな。

とまぁ、こんな感じで。この件に関してはツッコミ所がイロイロとあり過ぎて困るくらいのようでした。このコナンを使った世襲への風刺に関しては明らかにブーメランになりそうな所がありますし、今この話題を名探偵コナンを使ってまで持ってきた意図を考えてしまったりもするようです。

またそれとは別に、中国オタク的には「久々にテレビでコナンをオリジナルの音声で聴けて嬉しかった」というのも結構あるようでした。とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

関連記事:
【小ネタ】中国人は日本政界の世襲制に興味津々、名探偵コナンの灰原哀がCCTVで解説
【中国斜め読み】太子党、団派、江派……中国政局を読むための8大派閥(ujc)
赤い思想でつながる二世たち=習近平を支える権力グループ「太子党」―中国コラム
君たちはメディアじゃない!党のプロパガンダ担当者だ=CCTV新トップのお言葉―中国
東原亜希級?!独裁者を殺すCCTVの「デス記者」=「早く帰国してくれ」とネット民が要請―中国
CCTVにまどか☆マギカの虚淵玄氏が登場?!番組内容をちょろっとご紹介―中国

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年12月20日付記事を、許可を得て転載したものです。

コメント欄を開く

ページのトップへ