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「日本アニメ経由で恋人ネタが送り込まれてきます……」中国オタク的クリスマスの嘆き(百元)

2013年01月10日

■中国オタクとクリスマスの過ごし方、そしてその嘆き■

Bûche de Noël
Bûche de Noël / bgreenlee


■資本主義の毒(=クリスマス・イベント)に汚染されゆく中国

「クリスマスが恋人関係のイベントになっているのは日本のことだし、中国留学していた私にはわからないわー。一人身でもさびしくないわー」と嘯いていたら、いつの間にか中国でもクリスマスが恋人関係のイベントっぽいことになってきて逃げ場を失いつつある今日この頃にございます。

さて、そんな中で追い打ちをかけるがごとく「中国オタクのクリスマス関係のネタを求む」という質問を有難くもいただきましたので、今回はそれについてを。

遊んだり商売にしたりの口実として活用できるのもあってか、中国でもクリスマスやサンタクロースなどは徐々に広がっていき、最近ではそれなりの定番イベントになった感もあります。ショッピングモールや盛り場などもクリスマスの飾りつけになりますし、カップル向けのサービスが提供されたりもしていますね。

とは言え、やはり日本ほどクリスマスが重要なイベントになってはいないのですが、日本のアニメや漫画、ゲームなどでクリスマスネタをよく知る中国オタクの面々にとってはそれなりに意識するイベントとなっているようです。
そんな訳で中国のソッチ系の掲示板で見かけたクリスマスの嘆きを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの嘆き

やぁみんな!今日はクリスマスイブだけど、みんな何をやっているのかな?私と同じくPCの前にいるみんなはちょっと語ってみようじゃないか!!

自分は二次元の女の子と一緒に平安な夜を過ごす予定です。(中国語でクリスマスイブは「平安夜」)

大丈夫、私には「計算姬」がいる。クリスマスも一緒さ!
(訳注:中国語でコンピュータは「計算機」とも言うのですが、「機」と「姬」は発音が同じです。中国では「機」と「姬」を入れ替えて機会を女性化するネタがあったりします)

こっちでは総統がクリスマス中止を発表するほどじゃないのは救いか。

西洋人の春節みたいなイベントに、なんでさわがなきゃいけねぇんだよ!!

まぁ、最近は清明節ですらも恋人関係のイベントに活用されるご時世だからな。クリスマスがそういう形になるのもしょうがない。
(訳注:清明節は中国では祖先の墓参りや墓の掃除をする日とされており、最近は祝日として休みになっています)

今日はたまっているアニメをじっくり見ることが出来ました。良い日だった……良い日だったんだ……

おかしい、今年は2012年だ。12月21日で世界は終わるはずだったのに。こんな日が来るはずは無かったのに。

恋人関係のイチャイチャや合体に関しては祝日よりもロマン重視だろうから、さすがに清明節よりクリスマスの方が盛り上がるな。

ロマンか……ちょっと寂しさを感じてしまうが、日本のオタクのツワモノのように、ディスプレイの中の二次元の女の子と一緒にクリスマスのケーキを食べることはさすがにできない。

あ、俺それやったよ。開き直ってみると案外悪くない。まぁ他人には見せられないが。日本語1級の俺なら二次元の中へちゃんと日本語で話しかけられるんだぜ……

俺にはそれは無理だわ……まぁいつも通り抱き枕ちゃんと寝ることにするよ。

いくらイベントだからって、こんな冬の日に飯食うために1時間並ぶとかありえん。しかもレストランは特別価格で値上げになるし。

そもそも、ウチの国はクリスマス休みじゃないしね。春節前のいよいよ忙しくなる時期だし、恋人いようがいまいがイベントで騒ぐ気にはなれないだろ。

クリスマスが恋人記念日になっている日本も休みじゃないぞ。

でも日本はテスト終わった後のタイミングになるらしいし、こっちとは違うよ。ちなみに俺はテスト前のラストスパート中だ。クリスマスを恋人と過ごすというイベントというのはやはり伝説上のモノに違いない。

アニメや漫画を見ていると、ネットでリア充を装ったりするネタが出て来るけどなんか笑えない。クリスマスもそうだが、最近ウチの国でもそういうイベントネタが増えて来ているから、リア充を装ってしまうヤツも結構いるんじゃないかな。

あー、うん。クリスマスが近づくとネットでもそんな感じの演技しているっぽいのがわりと目につくようになってくるのが、なんか見ていて悲しい。自分もその気持ちわかるし。

俺はまだ仕事中だよ!元旦の休みが増えた分のしわ寄せが今に来ている。一応イベントっぽいもんはあるけど、それを楽しめる状況ではないな。恋人?ナニソレ?

俺も残業だわ。一応会社が社員向けのクリスマスイベントやっているんだけど、俺の部署はそれどころじゃないわ!

ウチの国では春節が長期休暇だし、元旦はそんなに休まなかったんだけど最近は昔に比べて休むようになったしねぇ。しかしクリスマスから春節まではまだちょっと間が空くし、学校は期末、会社も年末のゴタゴタが終わっていないから、欧米は無論、冬休み直前のタイミングになる日本のクリスマスのような賑わいでのイベントは難しいわな。

昔はクリスマスって軽いイベントだったのに、最近はなんか重いイベントになってしまってめんどくさいという感じが。昔も一応クリスマスツリーやサンタクロースなんかはあったけど、ツリーなんかクリスマス終わってもそのままで春節までの1、2か月ク出しっぱなしとかいう扱いだったのに。

ウチの職場の近くは相変わらずツリー出しっぱなし状態が続いているぜ。個人的には街並みとかネットの空気に関しては、情人節(バレンタインデー)ほどキツイものはないしそれほど気にはならないかな。

確かにバレンタインデーよりは楽だな。あれはもう恋人用の祝日的な扱いで定着した感がある。でも、この時期になると日本のアニメや漫画がクリスマスネタと恋人ネタに染まるのでなんか憂鬱な気分になるのは間違いない

さて、クリスマスだしちょっと「ポケットの中の戦争」でも見ることにするわ。

とまぁ、こんな感じで。


■クリスマスよりバレンタインデーのほうがきついのです

なんだかんだで「クリスマスに一人身は寂しい」程度には意識されているようです。

ただ上の発言にもありますが、12月下旬は中国の大型連休となる春節(旧正月)の前で会社も学校も忙しくなる時期なので、あまりゆっくりと休める時期ではありませんし、クリスマスが過ぎたらもう年末気分な日本に比べれば余裕はありませんし、イベントもそこまで盛り上がれなかったりするようですね。

それと、中国で一人身が最もキツイと意識されるのは恐らくバレンタインデーだと思います。こちらは日本のものとは少々違ったイベントになっており、実質的に恋人が仲を深めるためのイベントになっています。最近はその時期が近付くと嘆きの声がかなりの勢いで飛び交ったりしているのですが、これに関しては日本よりもかなり激しいことになっていますね。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年12月26日付記事を、許可を得て転載したものです。

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