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【続報】北京市が空気重汚染日緊急対応プランを発動、北京ヒュンダイが1日間の操業停止に

2013年01月14日

限界を超えた大気汚染を受け、北京市空気重汚染日緊急対応プランが発動された。


20130113_写真_中国_大気汚染
*半端ない画像の数々はこちらでどうぞ。


記事「「最悪」を超えた限界突破の大気汚染は温家宝の贈り物だった―中国」でお伝えしたとおり、北部を中心に中国の広い範囲で深刻な大気汚染が観測されている。

14日、北京市は「空気重汚染日緊急対応プラン」を発動した。


■市民への勧告

14日午前、北京市環境保護局は記者会見を開き、16日まで続くとみられる重汚染日への対応について通達した。専門家によると外出しないのが一番だが、外出する場合にはガーゼのマスクをつければよろしいとのこと。自宅に空気清浄機を取り付ける必要はないともわざわざコメントしている。いまごろ家電店ではバカ売れなのではないか。中国網


■緊急対応プランが結構すごい

市民に対策させるだけではなく、北京市政府13部局が共同で「重汚染日緊急対応プラン」を実施することとなった。北京晨報を参照した。

・公用車の使用中止
・一部地域では夜間の大気汚染がひどいということで、夜間のボイラー抜き打ち検査を実施。
・建設現場から粉じんがでるため、28の現場で建設作業中止を指令。
・54の企業に汚染物質の排出量を30%減少させた。具体的には操業休止などなどの強硬手段を組み合わせたもよう。北京ヒュンダイも煽りを食って操業を1日停止したという。
・市内を走る乗用車の調査を徹底。汚染物質排出量が基準値を超えている車からは罰金を徴収。
・地下鉄、路線バスを増便。市民にマイカーに乗るなと呼びかけ。


■汚染の原因は?

昨日の記事では「汚染物質が霧の影響で拡散しないでこもった」との説を紹介したが、北京市環境保護局の張大偉氏によると、原因は3つ。

(1)汚染物質が多すぎる。石炭の利用、乗用車の排ガス、工業によるもの、(建設現場などの)ホコリ。これが最大の要因。
(2)気象条件により拡散しないから。
(3)現地の汚染に加え、地域の汚染まで北京に来ているから。(隣が悪い)

というわけで、説明の仕方は変わっているが、「普段から汚染物質はたっぷりでているが、拡散しないから数値的にえらいことに」ということで間違いのないもよう。というわけで今後は汚染物質がこもるような天候になると、工事現場、工場、公用車の利用が制限されるというのが常態化するようになる可能性もありそうだ。冬の北京はそういった天候が多いだけに健康だけではなく、経済的な面でみても結構大変そうである。

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