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ゾンビフォロワーにバグ利用ソフトウェア=ユーザー3億人突破の微信(Wechat)のグレーゾーンビジネスが話題に(osschina)

2013年01月17日

■登録ユーザーが3億人を突破した微信(WeChat)の周辺ビジネスが活発に フォロワー販売は1人あたり0.06元が相場■


■ポスト微博(ウェイボー)、微信(Wechat)の関連ビジネスが隆盛

ソーシャルメディアに限った話ではないですが、各種製品・サービスが浸透しだしているか否か判断できる材料の1つとして同製品・サービス周辺のビジネス活性化という指標があると思います。

2011年微博が急速にそのユーザー数を伸ばしていたとき、 様々な利用形態が出てくると共にマーケティングや運用代行、フォローワー販売や認証取得代行など周辺ビジネスも活発になりましたが、2012年後半から更に勢いを増してきて、昨日正式に登録ユーザーが3億人を突破した微信(WeChat)にも同様な現象が見られてきています。

中国のいくつかのニュースでは『微信灰色产业链(微信のグレーな産業チェーン≒微信にまつわるグレービジネス)』というキーワードで記事になっていますが、同内容に掲載されている例を幾つか紹介しましょう。 捜狐ITを参照しました。


■フォロワー販売、認証取得代行

微博の際にもフォローワーや認証取得代行などがタオバオで売買されていたのですが、現在は微信(WeChat)に関連するそれらサービスも多くなってきており、タオバオの検索ボックスで「微信」と入力するだけで様々な関連キーワードが表示されます。

20130117_写真_中国_ネット_1


一番上に候補としてでくるのは「微信粉丝」、要は微信(WeChat)上のフォローワーというキーワードです。これはその名のとおりフォローワーを販売していることを指しているのですが、微博の際にもゾンビユーザーなどと紹介しましたが、架空のユーザーを数多く作りそちらを買い手のフォローワーとして登録してあげるサービスです。

20130117_写真_中国_ネット_4


現状、微信のフォローワーは1人あたり6分(=0.06元 ≒ 0.9円) 前後というのが相場なようですが、さる販売商は30日間で15万人分の販売を行なったとい販売商もいたそうです。

買い手としてはフォローワーを購入することには大きく2つ目的があり、まず1つ目は『微信(WeChat) 公式アカウント運用』の際に説明したとおり、微信(WeChat)の公式アカウントには一般と認証という2種類があり、認証を取得する際には500人以上のユーザーにフォローされている必要があるのですが、有名企業ならまだしも草の根と言われる一般ユーザーに開始早々500人を集めるのは至難の業でしょうから、手っ取り早くこういった販売商からフォローワーを買って、認証手続きを行ってしまう、ということが考えられます。

もう1つはマーケティング目的です。微信(WeChat)の公式アカウントは何も企業や団体ではなく個人でも登録可能なのですが、微博などでも見られた宣伝目的用のアカウントを作成する際に見てくれのフォローワーが多いほうがコンサルティングや微信(WeChat)運用代行などが行い易いので、こういった販売商から千単位もしくは万単位でフォローワーを購入しておく、ということが考えられます。

ただ、微信(WeChat)が各種微博と決定的に違うところがあって、その公式アカウントが何人のフォローワーを有しているのか、というのは現時点ユーザー側のアプリからは確認ができないので、 「フォローワー数〇〇万人」とうたっていても簡単には立証できないというのが現状で、この商売が微博の時と同じくらいに使われるかは現時点不明なところもあります。


■裏技的ソフトウェア

もう1つタオバオ上での特徴的なものと言えば「微信软件」、いわゆる微信(WeChat) 関連のソフトウェアです。

20130117_写真_中国_ネット_2


現時点、ソフトウェアの中で数多く見かけるのは微信(WeChat)にある『揺一揺(シェイク)』という端末を振ることによって友人登録する機能のバグをついて、友人申請を自動にかけていくソフトウェアです。

公式アカウントから友人申請をする、というのは現時点できないのですが、一般アカウントを別に用意しておき、そのユーザーが同ソフトウェアを使って数多く友人登録を行なっておき、その後当該公式アカウントを推薦する、という形をとれば公式アカウントを手っ取り早く広めることができるので、そういった利用方法に主に使われているのかな、と推測しています。 

さて、新浪微博などは広告サービスを自社で中小にも提供していき、第3者の広告用アカウントは制限していこうとする動きを見せているようで、そこで締め出しをくらったアカウントなどは微信(WeChat)に一時的に流れてきそうですが、こちらに対しテンセント側がどういった対応、施策を見せていくのかにも注目ですね。

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*本記事はブログ「中国ソーシャルメディア雑記」の2012年12月21日付記事を、許可を得て転載したものです。


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