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インターネット上のパケットなどをもとにネットユーザー調査などを行うHTWISE社が中国における2012年の各インターネットサービスの滞在時間ランキングを発表しました。揚子晩報網が報じています。
■首位は百度
滞在時間(原文は訪問時間)ランキング1位は検索最大手の百度(Baidu)で総時間56.1億時間とのことで、全体の7.0%を占めています。続いてはEC最大手のタオバオで41.2億時間です。そしてその次、第3位が新浪微博(Sina Weibo)で18.1億時間ですが、1位の百度や2位のタオバオにはダブルスコアをつけられるなど若干水をあけられています。
その他ソーシャル系としてはQQ空間(Qzone)が6位、人人網(Renren)が10位にランクインしています。昨年経営統合した動画サイトの优酷(Youku)と土豆(Tudou)がそれぞれ4位と7位にランクインしています。
■マイクロブログ
そして次の図は各主要微博に対象を絞った統計です。
左側の図は上半期(青色)と下半期(ピンク)に分けて統計した各主要微博へのアクセス回数のグラフです。新浪微博は上半期、下半期共におよそ5億回前後で安定していますが、腾讯微博(Tencent Weibo)は上半期に比べ下半期に訪問数が落ち込んでいます。逆に捜狐微博(Sohu Weibo)は上半期より下半期のほうが訪問回数が上昇しており、下期は腾讯微博に肉薄する形になっています。
そして右の図は各主要ウェイボでの滞在時間のシェアです。ここは、新浪微博が71%と圧倒的な存在感でトップにたっています。意外なのは腾讯微博と捜狐微博に差がないどころか、捜狐微博のほうが若干ではありますが、滞在時間が長いという統計になっている点です。ユーザー数では圧倒する腾讯微博ですが、アクティブユーザー率や滞在時間などは低めなのでしょうかね。
今年は以前も指摘したとおり、微博自体ユーザー数が2011年のように爆発的に増加する、ということは期待薄ですが、アクティブ率の向上とこの滞在時間を増やすことは目指していきたいところでしょうね。
こちらも今後継続的にウオッチしていきたい指標ですが、ただ動画サイトなどは別かもしれませんが、「滞在時間」というのがそもそもアクティブに同ページを開いている時間のみを対象にしているのか、それとも表示、ログインしたままの状態で、実際には他のタブなどで別のサイトを閲覧している時間まで含んでしまっているのかはわからないのと、微信(WeChat)などのサイト滞在が伴わないサービスなどもあるので、あくまでも1つの目安としてご参考にしていただければと。
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*本記事はブログ「中国ソーシャルメディア雑記」の2013年1月10日付記事を、許可を得て転載したものです。