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SMS発信件数が実質的に減少、スマホとWifiが変える中国の携帯コミュニケーション(osschina)

2013年01月29日

■2012年中国携帯SMS件数は実質マイナス成長 微信(WeChat)などの影響か?■


中国では日本と比べてSMS(ショートメッセージ、SMS)が非常によく使われます。携帯電話のメールといえば基本的にSMSを指すほど。「あけおめメールが*億通!」とかいうニュースもSMSであります。逆にいうと携帯電話のEメールがあまり使われていないということですが。

2011年7月13日に日本では別キャリア同士でもSMSが送り合えるようになりましたが、そのニュースを見て中国のネット民たちが「日本の携帯はどれほど遅れているのだ……」とささやきあっていたことが思い出されます。「日本には携帯電話でEメールが使えてね、SMSは要らないっつーか」と一生懸命説明しましたがあまり理解してもらえなかったというか。

そんなSMS天国の中国にも転機が訪れつつあるというニュースです。記事中にも説明がありますが、スマホの普及によるリッチなコミュニケーションとWiFiの普及による「使い放題」が大きい印象です。(文責:Chinanews)

中国工信部(MIIT)から2012年の携帯電話SMSユーザーは7.65億人になり、発信件数は8,973.1億件になったことが発表されました。

20130129_写真_中国_

上図は2009年からの発信件数の遍歴で、青いグラフが短信(SMS)でオレンジのグラフはMMSです。2012年は前年比2.1%増という数値で、ここ4年では最も低い成長率で且つ、携帯電話ユーザー自体は11%増加しているので、1人あたり件数という意味では実質マイナス成長であったと指摘する声もあります。

SMSは今でも携帯電話で通信をする際、通話を除いて最も利用されている通信手段だと思いますし、実際に春節や中秋節など記念日の挨拶にメッセージを一斉送信するなどの用途にも使われていて、様々なWebページでSMS用の定形メッセージなどが用意されていますが、若い世代を中心にその役割がSMSから微博(ウェイボ)や微信(WeChat)などに変わってきているのかも知れません。

微博や微信にユーザが移っている要因として、「面白いから、UIが洗練されているから、周りの人たちも使い始めているから」という一般的な理由もあるでしょうが、やはり前提としてスマートフォンの普及が急速に進んでいることも理由にあると思います。スマートフォンになって、通常の携帯電話よりリッチなコンテンツ表示が出来るようになりましたし、友人などとのコミュニケーション以外の機能も利用できるようになっていますし、WiFi機能なども普通に付属しているので、データ通信の手段も増えました。

2013年はよりスマートフォンもより急速に普及していくでしょうし、微信などのユーザーももっと増えていくでしょうし、SMS通信量は実質的にマイナスというのではなく、発信件数自体もマイナスになる可能性も大きいですね。

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*本記事はブログ「中国ソーシャルメディア雑記」の2013年1月28日付記事を、許可を得て転載したものです。

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