中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
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「吐槽という中国オタク用語についてお願いします」という質問をいただいておりますので、今回はそれについてやらせていただきます。
さて、「吐槽」(tucao)という言葉ですが、元になったのは日本語の「ツッコミ」だそうで、使われ方も日本のツッコミに近い形になっているようです。
一説によれば、この言葉が中国オタク内で現在の意味で使われるようになったのは台湾で行われた翻訳の中で「ツッコミ」の訳語として「吐槽」をあてたのがはじまりだという話です。「吐槽」という言葉自体は元々閩南系の言葉にあった単語で、意味的にも日本語のツッコミに近いものがあったのだとか。
この「吐槽」は現在中国オタク層以外にも広まっており、既に中国のネットスラングの一つになっているような感もありますね。
とりあえず以下に、私の日頃の巡回先で見かけた「吐槽系のキャラと言えば?」「吐槽キャラとツッコミについて」といったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
■中国人オタクの議論
みんな、吐槽系のキャラと言えば、だれを思い浮かべる?とりあえず私は「銀魂」のキャラがたくさん思い浮かぶ。新八とか、もうキャラとしての価値になってるしな!
私も「銀魂」を思い浮かべるね。あの作品で私は「吐槽」というものを意識するようになったし。新八、銀さん、土方、沖田と名キャラばかりだ。
うーん……「家庭教師ヒットマンREBORN!」のフランとかかな。
すぐに思いついたのがなぜか「桜蘭高校ホスト部」の藤岡ハルヒと「会長はメイド様」の鮎沢紗奈だった。
「僕は友達が少ない」の羽瀬川小鷹は典型的なハーレム系で「吐槽」な主人公の系譜にあるキャラだと思う。
「生徒会の一存」の杉崎鍵や「まよチキ!」の坂町近次郎もそうだよな。あとは物語シリーズの阿良々木暦、「とある魔術の禁書目録」の上条当麻とかも。
おい、その手のハーレム系吐槽主人公ならまずは「涼宮ハルヒ」のキョンだろうが。キョンの存在がこの手の主人公が最近流行している一因なのではないかと。
岡崎朋也や音無結弦などのKey系はそういうキャラ多いと思う。ギャルゲーも含めてそういう立ち位置のキャラが定番になっている傾向は有るかも。
ようし、ならば自分は「ギャグマンガ日和」の小野妹子だ!
「生徒会役員共」の津田タカトシはなかなかの吐槽キャラじゃないかね。
やっぱり「銀魂」の新八じゃないかなぁ。最近は銀さんに機会を奪われ気味で、昔ほど激しく吐槽が炸裂していないのが寂しい。
糸色望先生、というか「絶望先生」は作品全体がもう吐槽だよね。
私が思い浮かべたのは「WORKING!!」の小鳥遊宗太だけど、彼みたいに対象が限定的なキャラというのはどう判断すればいいのだろうか?
「ONE PIECE」はナミもそうだがウソップの方もわりとその傾向があるよな。
サンジもそうだな……いや、改めて考えてみたらむしろ「ONE PIECE」の主要キャラってルフィ以外は全部吐槽なキャラだと考えた方が良いような気もしてきたな。ただ、なんていうかキャラの属性分けからすると少々ヘンな気もしてくる。吐槽系ってのは具体的にどの辺まで含めていいもんなんだろうか。
「吐槽」は日本のツッコミから来ているはずだけど、なんか日本の「ツッコミ」と「吐槽」って少々違う感じもするよね。具体的な説明は難しいんだが。あと私の気に入っているツッコミ系キャラとしては「B型H系」の竹下美春を挙げておこうか
我が人生において最初に萌えたのは「スラムダンク」の流川楓なんだが、あれは毒舌部分はあるが吐槽なキャラとして認識しても良いよね?
吐槽とツッコミについてはそこまで大きな違いは無いと思うが。ちなみに、私の場合は「忍たま乱太郎」の乱太郎が最初に気に入ったツッコミキャラだったと思う。乱太郎個人は特に目立つキャラではないんだけど、きり丸やしんべヱといった暴走キャラと一緒になるとツッコミや引き止めの役割になる。
基本的には常識的なキャラがツッコミというのが多いんじゃないかな。あと毒舌、腹黒系になってくると、ツッコミとはまた違った方向になるキャラもいると思う。ただ吐槽の場合はそっちの方もわりと含まれたりすることが多いかな?
俺にとっての最高のツッコミ系キャラは「名探偵コナン」の灰原哀ちゃん!
知名度で考えたなら「クレヨンしんちゃん」の野原しんのすけがトップクラスに有名な「吐槽キャラ」なのは間違いない。
日本のオタクの間でのツッコミキャラについての判断というか定義に比べて、ウチの国の「吐槽」系とされるキャラは範囲が広い気がするね。話題を出したり、疑問を呈したりネタを出すようなキャラも「吐槽」なキャラとされる傾向があるし。例えば、人によっては「バカとテストと召喚獣」の吉井明久と坂本雄二を両方とも「吐槽」なキャラだとするけど、日本の定義では吉井明久の方はツッコミの対極の「ボケ」に入るようだ。
「吐槽」と「ツッコミ」か。「らき☆すた」の場合、泉こなたと柊かがみはどちらをツッコミキャラと考えるべきなんだろうか?両方ともツッコミでも良いような気はするが。
こなたの話の振り方ってある種のツッコミみたいなところあるけど、全般的に見ればかがみの方がツッコミだと思う。こなたの場合、絶望先生のような社会への風刺的なツッコミではなく、オタクの常識による分析やその常識の押し付け的な部分もあるから、一概にツッコミではないんじゃないかな。広義的には入れても良いと思うが、かがみと比較した場合は鏡の方がツッコミと見るべきだろう。
だとしたら、「男子高校生の日常」は誰をツッコミ系のキャラとするべきなんだろう?とりあえず私はヒデノリがツッコミだと思う。声優のイメージの影響があることは否定しない!
「男子高校生の日常」は全員がイロイロとやるが、明確なツッコミ担当というのは無いんじゃないか?あれは「ボケ」な行為や発言をする流れがどんどん加速して進んでいく作品だ。
私は「ケロロ軍曹」のケロロやクルル、あとナレーションはツッコミキャラだと思っていたんだが、日本のオタクな知り合いに聞いたらケロロやクルルは「ツッコミ」と対になる「ボケ」系のキャラだと言われた。
ナレーションと言えば、「ちびまる子ちゃん」のナレーションもウチの国では「吐槽」として有名だな。そしてあのナレーションは日本でもツッコミの名手として認識されていたはず。「吐槽」はイロイロと広がってウチの国独自の定義になって来ているような気もするが、「ちびまる子ちゃん」のナレーションは原点の一つだと思うし、とりあえずあれを基準の一つにしておけば問題ないだろう。キャラという認識でいいのかは分からないがな!
歳のせいかな?