中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2013年02月12日
Tibet Mount Everest / Goran Hoglund (Kartlasarn)
■2140年水蛇年1月1日
2013年2月11日は、チベット歴の2140年水蛇年の1月1日。ロサ(元旦、お正月)である。同じ太陰暦ではあるが、中国の正月(春節)とは今年は1日だけずれている。どうも月に対する見方が違うらしい。
今、ダラムサラにいないので、現地報告はできない。ダラムサラにおける恒例のお正月一番のイベントは、日の出前にツクラカン(ナムギェル僧院本堂)屋上にダライ・ラマ法王がお出ましになり、議長初め議員、首相はじめ政府職員が列席する中でかなり長い正月の儀式、法要が行われるということだ。
ダラムサラのロサについては、去年のブログ記事に法王の写真満載で紹介しているので、それを参照して頂きたい。今日も似たようなことが行われていると思われる。
2008年以前なら、お正月には一日中ツクラカンの前で歌や踊りのショーが延々と続いたものだが2008年以降はチベット内地の状況が厳しいというとこで連続して祝い事自粛。歌舞はなく、宗教的行事だけが行われている。代わりに正月から集会やデモが行われるというのが最近のダラムサラのロサである。
■ロサを祝えという脅し
先日の記事「「新年を祝え、歌え、踊れ」中国政府が焼身者の喪に服するチベット人に命令、補助金まで支給(tonbani)」で、チベット本土では中国当局が「祝え、爆竹ならせ、踊れ、歌え!」と命令しているという話をとりあげた。9日付RFAがより詳しい記事をアップしていたのでご紹介したい。
アムド地方ツォロ(青海省海南チベット族自治州)では1月20日から、州内5県全域で焼身に関する罰則規定や写真等が張り出され、人々を脅していた。地区の役人が村や家庭を訪問し、次のように話したという。
「今年のロサは、特に盛大に祝わねばならない、もしも、祝わずに喪に服すような態度を示した家は厳重に処罰する。盛大に祝えば報奨金(補助金のことか)も与えるぞ。村々では集まって弓大会等の遊びを色々行い、ショ(チベットのサイコロ遊び)をやるなら3万元から4万元やってもいい」
「もし祝わないなら、牧畜や植林に対する補助金を取りやめる。僧院や僧侶もロサを祝わないという間違ったメッセージを広めるようなことがあれば、厳重に処罰する」
チベット各民族、チベット暦の新年と春節を祝うCRIオンライン、2013年2月10日
今日、10日は春節・旧正月の初日であり、チベット暦では新年の水蛇年を迎える前の大晦日でもあります。チベットの各民族はチベット暦の新年と春節を祝っています。
チベット族にとって、チベット暦の新年を迎える日は一年で最も盛大に祝う伝統的な祝日です。チベット暦の元日から15日間にわたって様々なイベントを行って祝います。今年、チベット暦の新年の水蛇年は春節より1日遅れて迎えます。
dチベットのラサでは10日、朝から爆竹の音が鳴り響き、街中が赤い灯篭などで飾られています。チベットの新年を体験しようとほかの地域から多くの人が訪れています。(鵬、中原)