野菜の切れ端は漬け物に!余ったご飯は卵チャーハンに!人民解放軍の倹約策が泣ける。
friedrice / Kossy@FINEDAYS
総書記就任以来、汚職官僚取り締まり、華美の廃止、浪費反対を打ち出す習近平。マスコミが「習近平が軍に訓示」とか天下国家の問題に注目する中、本サイトは習近平のつるせこ浪費対策を追うことに力を注いできた。
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で、今回またもや見逃せない“ネタ”があったのでご紹介したい。
2013年2月20日付京華時報によると、中国人民解放軍総後勤部軍需物資燃料部は「部隊糧食を保障し厳格に節約し浪費に反対するための10項目の措置」を発表した。食料の調達、備蓄輸送、管理、加工、調理、配膳、食事など、軍の食事に関するすべてのサプライチェーンに対して、より実際的かつより厳格な要求をする内容。
ちなみに10項目とは以下のとおり。
科学栄養を堅持し、節約を保障原則とする!
食料調達方式の改善!
調理手順の標準化!
食材加工利用率の向上!
調理制作品質の向上!
全面的に分餐制を実施!
文明的な節約飲食習慣を育成!
省エネ新製品新技術の普及!
糧食保障節約をテーマのイベントを開催!
糧食保障節約検査の強化!
なんだかよくわからないが、とにかくすごい迫力だ。ちなみに一番ワケの分からない分餐制について調べたところ、大皿に料理を盛って各自でとりわける中華料理スタイルではなく、一人ずつ別々に盛り分けられたスタイルで衛生的だよ、とのこと。
で、この辞典でかなりお腹いっぱいだが、具体的な細則がもっとすごい。「調理手順の標準化」では「
食料費を流用して接待の宴会を開く行為を撲滅」だそうで。標準化?
食材加工利用率の向上では「
食材の切れ端で漬け物や冷菜を作れ」。調理制作品質の向上では「
科学的に余り物を利用し、マントウの残りは揚げマントウに、余ったご飯は卵チャーハンに、他の食材は煮込みに。すべての食材をきっちり使い切れ」とのお達し。また「
全面的に分餐制を実施!」では、軍ゲストハウスのレストランでは最低消費額や個室料金などを撤廃。接待の宴会は勘弁に。高級料理の注文は禁止」といった内容。
なんか大項目で書かれている内容と、細則が一致していないような気がするのだが……。
こういうお触れを見て私が思うのは、「作文を担当した軍官僚の皆さん、お疲れさまであります」ということ。かなり強引な倹約アピールが並んでいるわけだが、実は他の部局が出した「浪費反対10項目」とかがあるので、対抗上、同じ数の文章をひねりださなければならなかったものと推察される。
大項目をひねり出してみたはいいものの、中身がなかなか思いつかずちぐはぐな内容になったり、冷や飯もチャーハンにすればおいしく食べられるのよ、というお母さんの智慧的な通達になってしまったのではないか。などと妄想すると、涙がこられきれない。サラリーマンは辛いよ。
どうにか節約術をひねりださなければならない中国公務員、軍人の皆さんに、「いきなり黄金伝説」の月1万円生活を見せてあげられればヒントになるかもしれない。外務省はODAでDVDを配布するべき、と思った次第である。
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