中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2013年02月24日
タイトルなし / faungg
2013年2月21日付南都網の報道。
■ネットがしたいのでパパ・ママの毒殺を計画
四川省資陽市に住む、14歳の龍くんは家族から金を盗むわ、学校でケンカしまくって派出所で警告されたこともあるほどのヤンチャな子。しかもネット中毒とあってご両親はお困りだったろう。事件が起こる一週間前にはお母さんは、
「言うことを聞かずにまだネットするようだったら、手足の筋を切ってやるからね!」
と脅したという。
これを聞いた龍くん。おこないをあらためるどころか、
「管理が厳しすぎる!あいつらをぶっ殺したら何も言われなくなっていいんじゃね」
と犯行を計画したという。
かくして2月2日に事件が起こった。龍くんはその日の夕食に農薬を入れたのだ。おにいさんはどうも変な味がすると不思議に思ったというが、料理が燻製肉の炒め物だったということもあって、龍くんのパパ、ママ、おにいさん、おばさんはそのまま食事。結局、食べ終わった後に中毒症状を起こして病院に運ばれたという。
警察が調査したところ、炒め油の瓶に猛毒の農薬テルブホスが混入していることが発覚。龍くんの悪事が発覚したという。それでも龍くんのご両親は「小さい頃に悪さしたこともあるけど、大人しい良い子なんですけどね……」と話している。
■ネット中毒は精神のアヘン
中国では「ネット中毒は精神のアヘン」という言い方が定着。たびたびこうしたネット中毒事件が報道される。教育熱心なご両親が多いこともあって、関心も高いようだ。以前には「電気ショックでネット中毒を治す」という触れ込みの施設で死者が出るなどの惨事も。
というわけでネット中毒絡みの事件報道は珍しくないのだが、ご両親に毒を盛るというのはこれまた前代未聞の展開ではある。まあ以前にも金鰤では「赤ちゃん3人を売り飛ばした少女=少年と女子中学生、駆け落ちの末の悲劇―中国」などという話も取り上げてはいるのだが。
というわけで、中国政府の「ネットを検閲、管理しなければ!」という方針に賛成するパパ、ママも実は相当な数がいるようだ。
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