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■安倍首相のワシントンポスト・インタビュー問題
記事「米紙の煽り記事でちょっと厄介なことに=安倍首相インタビューと中国の反発」「【安倍首相インタビュー】米紙煽り記事で中国が動いた=外交ルートで照会、人民日報の格式コラムで批判」と続けてきたワシントンポストの煽り記事ネタ。
簡単にまとめると、安倍首相が、「中国は愛国主義教育で政権の支持を得ているが、それで中国のジレンマであり、愛国教育反日教育が日本との友好関係を阻害」と発言した部分をとらえて、「安倍晋三日本首相、中国の紛争の必要性は“深く根付いたもの”」というタイトルでワシントンポストが報道。中国側が激烈に反応したというもの。
この太平洋をまたにかけた煽り記事と爆釣の連鎖の中で、フェニックステレビの日本駐在首席記者・李淼さんが中国マイクロブログで、誤解を正そうと孤軍奮闘していた。
■李淼記者の孤軍奮闘
環球時報:安倍の訪米日に“驚愕”の論調=中国は日中衝突を必要としている(2013年2月21日)
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日本首相官邸を通じて、安倍首相発言の日本語原文を確認したけど、安倍首相は「衝突」という単語を使ってないし、「中国の日本やアジアの隣国との衝突は、中国の根深い需要に基づく」とも発言してませんよ。むしろ日本の官僚が驚いていて、どこのメディアが報道したんだって聞いてくる。常識的にいって、安倍首相が直接こんな表現を使うわけはないから。
2月21日
これが真相です。さっき菅義偉官房長官に質問しました。(1)菅官房長官は、安倍首相は「中国の日本やアジアの隣国との衝突は、中国の根深い需要に基づく」とは発言してないと明言しました。「ワシントンポストの報道に誤りがあり、誤解を引き起こした」として、日本はすでに中国側に説明したとのことです。(2)日本はまた、在中国日本大使館を通じて、中国メディアにも正確に報道するよう要求しています。
さっき日本外務省を取材して知りましたが、安倍首相発言の誤報問題について、今日正午、外務省はすでにワシントンポスト側に警告したそうです。「安倍首相発言の報道は不正確であり、誤解を招いた」、と。
経過:21日、日本は中国の照会を受けました。紹介の内容は「環球時報の報道内容は事実かどうか」。日本外務省は確認語、すでに「外交ルートを通じて中国メディアに正確に報道し、誤解を引き起こさないよう要求する」と回答しています。外務省言うところの「中国メディア」とは環球時報のこと。環球時報は確認し、正確な報道に努めると日本外務省に回答しています。
アメリカメディアや日本メディアなどともかく海外メディアが「報道した」というだけで正確な情報だと思い込むロジックはいったいどうして生まれたものなのやら?海外メディアの曲解や誤報も相当多い。疑いの眼で真相を追求するのが記者の責任です。安倍首相は2月15日、東京でワシントンポストの取材を受けました。安倍首相の日本語発言は首相官邸に元の記憶があります。今日、首相官邸で記録を見せてもらいましたが、「中国の日本やアジアの隣国との衝突は、中国の根深い需要に基づく」と発言していません。
2月21日
海外メディアが報道した → 中国メディアは翻訳、報道できる → ゆえにもし海外メディアの報道が間違っていたとしても、中国メディアはただ翻訳しただけなので責任はない。わかりました。こういうロジックなのですね。
2月22日
その道理はわかったけど、付ける薬がないとしか。どれだけ説明しても無駄でしょう。自立した思考を学び、疑いの目をもってニュースを読めるようになるまで、まだ時間が必要なんだと思う。
2月22日
安倍首相のワシントンポストインタビューの日本語原文を入手しました。安倍首相は「衝突」「中国は対立、衝突を希望している」とも言っていない。ワシントンポストが報道した「Chinese need for conflict is ‘deeply ingrained”」とも、あるいは中国側が報道したような「中国の日本やアジアの隣国との衝突は、中国の根深い需要に基づく」とも発言していません。中国に関連する部分を翻訳しました。議論の前に原文を読んでください。
2月23日
日本の朝日や毎日や中日や北海道や沖縄各紙や・・・もろもろの新聞記者は彼女を見習って反省してほしいものです。